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- 会社から『防火管理者の申請しておいて!』と指示を受けた中間管理職の方
- マンション管理組合から『組合長さんが防火管理者やってね!』と当番が回ってきた方
- 飲食店の開業にあたって『防火管理者を選任して下さい』と消防署に指導された方。
様々なケースで防火管理者に選任された方々に向けて、まず知っておきたい防火管理者講習について解説していきます。
- 甲種と乙種の違いは「対応できる建物の範囲」。乙種は特定用途300㎡未満・非特定用途500㎡未満などの小規模な建物に限定される
- (6)項ロ(病院・診療所・福祉施設等)を含む建物は、面積を問わず必ず甲種が必要
- 今後の担当替えや複数物件の可能性があるなら、乙種より甲種の方が実務上つぶしが利く
- 講習を受けなくても、防火対象物点検資格者等の免状があれば資格を得られるルートもある
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目次
■防火管理者の要件
防火管理者に選任されるための要件は、以下の通りです。
・防火管理業務を適切に遂行することができる「管理的、監督的地位」にあること。
・防火管理上必要な「知識・技能」を有していること(防火管理講習修了者、学識経験者等)。
2.防火管理者講習とは
防火管理者講習は建物ごとに必要となる資格の条件で、甲種と乙種の2つに分類されています。
2日間(10時間)の甲種防火管理者講習を修了すれば甲種防火管理者の修了証が、1日(5時間)の乙種防火管理者講習を修了すれば乙種防火管理者の修了証が得られます。
■資格種別
防火管理者の主な資格には、甲種防火管理者と乙種防火管理者の2つの資格があります。建物ごとにより必要な資格が違いますので、それぞれに合わせて取得する種別を選択します。
| 甲種防火管理者 | 乙種防火管理者 | |
|---|---|---|
| 対応できる建物 | 用途・規模・収容人員を問わずすべての防火対象物 | 特定用途:収容人員30人以上で300㎡未満 非特定用途:収容人員50人以上で500㎡未満 |
| (6)項ロ(病院・福祉施設等)を含む場合 | 面積を問わず必ず甲種 | 選任不可 |
| 講習時間 | 新規:概ね10時間(2日間) | 概ね5時間(1日間) |
| 再講習 | あり(収容人員300人以上の建物に選任された場合) | 規定なし |
甲種防火管理者
・甲種防火管理者は、用途や規模、収容人員に関わらず全ての防火対象物で防火管理者になることができます。
乙種防火管理者
・乙種防火管理者は、特定用途防火対象物の場合は収容人数が30人以上で300㎡未満、非特定用途の場合は収容人数が50人以上で500㎡未満の防火対象物で防火管理者になることができます。
※特定防火対象物:飲食店や劇場、百貨店などの不特定多数が出入りする建物または病院や幼稚園、福祉施設などの災害弱者を収容している建物
※非特定防火対象物:事務所や学校、工場などの出入りする人が限定されている建物
一方、「将来もっと大きい建物や(6)項ロを含む建物を担当するかもしれない」「複数物件を任される可能性がある」場合は、最初から甲種を取っておく方が実務上つぶしが利きます。乙種から甲種への追加取得は、新規講習と同じ2日間が必要になり、二度手間になりがちだからです。
うちのビル、今は乙種で選任してるんですが、来年からテナントが増えるかもって聞いてます。
それなら今のうちに甲種を取っておくのがおすすめです。収容人員が基準を超えた時点で甲種が必要になり、慌てて再取得するケースをよく見ます。
■講習種別3つ
・甲種防火管理者新規講習
甲種防火管理者として選任されることができる資格を取得するための講習です。
講習時間は概ね10時間が必要となり2日間の講習です。
防火管理に関係する基礎的な知識及び技能に加え、専門的な内容が加わります。
・甲種防火管理者再講習
特定用途等で収容人員300人以上の建物に選任された甲種防火管理者は、再講習の受講が義務づけられています。「5年ごと」ではなく、講習修了から選任まで4年を超えたかどうかで期限の数え方が変わる独特なルールです。
講習時間は概ね2時間・半日程度で、法令改正の概要や事例紹介が内容の中心です。
期限の数え方や具体例は 甲種防火管理者の再講習はいつまで?対象者と期限の数え方を解説 で詳しく解説しています。
・乙種防火管理者講習
乙種防火管理者として選任されることができる資格を取得するための講習です。
講習時間は概ね5時間が必要となり1日間の講習です。
講習内容としては、防火管理に関係する基礎的な知識及び技能となります。乙種には再講習の規定はありません。
講習を受けずに資格を得る方法もある
実は、甲種・乙種いずれの講習も受けずに防火管理者になれるルートが消防法施行規則第2条に定められています。中でも㈱防災屋のような消防設備士の会社に多いのが「消防設備士として実務経験3年以上→防火対象物点検資格者の免状を取得→講習不要で甲種防火管理者になれる」ルートです(施行規則第2条第1号の2・第4条の2の4第4項第1号、施行令第3条第1項第1号ニ)。
この他のルートも含め、選任届の記入例まで 講習を受けずに防火・防災管理者になる場合は?【記入例】で解説しています。
3.自ら防火管理者を務める以外の選択肢
防火管理者になるためには、専門的な知識を身につける必要があり、そのためには防火管理者講習を受講する必要があります。日常の生活・業務をこなす中、防火管理者の資格取得に始まり防火管理業務の遂行が難しい場合も多いのではないでしょうか?
防火管理者は、「防火対象物は自らが守る」という防火管理の本旨に基づき、「 防火管理上必要な業務を適切に遂行することができる管理的又は監督的な地位にある者」であることが原則です。しかし条件を満たす場合に限り、例外的に防火管理者の業務を委託することができます。
対象となる4類型や委託の条件は 【具体例】防火管理者の外部委託制度とは?外部委託できる条件も解説 で詳しく解説しています。
よくある質問
まとめ
- 甲種はすべての防火対象物に対応でき、乙種は特定用途300㎡未満・非特定用途500㎡未満の小規模な建物に限定される。
- (6)項ロ(病院・福祉施設等)を含む建物は、面積を問わず必ず甲種が必要。
- 甲種ビル内でも、テナント単独の収容人員が基準未満なら乙種での選任も可能。
- 今後の担当替えの可能性があるなら、最初から甲種を取っておく方が二度手間にならない。
- 講習を受けなくても、防火対象物点検資格者等の免状があれば資格を得られるルートもある。
- 防火管理業務は条件を満たせば外部に委託することも可能。
参考・出典
- 消防法施行令(昭和36年政令第37号)第3条/消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第2条、第2条の2の2、第4条の2の4 e-Gov法令検索
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※本記事は2026年7月時点の法令に基づいています。受講料・実施団体は地域によって異なります。個別の判断は所轄消防署または㈱防災屋までご確認ください。








