消防設備業はクレームが出にくい。
なぜならクライアントから何をしているのか見えづらいから。
例えば電球を変えたのに電気が点いていなければ一目瞭然だけど、火災報知器を変えたからって正常に動作できる状態なのか見た目で判断できない。
だから消防設備業者は、おそらく他業界と比べてクレーム耐性が弱い。
工事や点検で建物に物損を与える等のトラブった時しか、弁護士や保険屋の出番はない。
だけど商材によっては日常的に『それは威力業務妨害に該当する可能性があります』といったような発言をパッとできるレベルの頻度でクレーム対応をするビジネスもある。
改めて他業界やスタートアップと比べて、消防設備業ってクレームが出にくい面でも恵まれているなと400万円の超・高級Wordpressテーマを購入して思った。
クレームが出にくい不良品を売るビジネス
Amazonで購入した商品が超・不良品だった。
YouTube担当者から調達を依頼された猫キャリーのリュックだったんだけど、そのリュック内を覗ける透明のドーム部分が無かった。
いやいや猫逃げ放題やんって話で。
しかもプラスチック製の部分はボコボコに凹んでいた。
だいたい注文から到着まで2週間くらいかかる物は中国から発送される激安商品で、ろくな物がない。
しかし、この個人輸入みたいなのが儲かるからやった方がいいって ❝儲け話❞ を流布しているショート動画を観たことがある。
2,600円くらいで、そのまま放っておいた方が手間に換算すると得なのかもしれないけど、ちゃんと返品して「★☆☆☆☆」のレビューを世に広めないと私みたいな被害者が再生産されてしまう。
実際、泣き寝入りというか『この値段やったら面倒くさいし、もうエェわ‥‥‥。』と放置してしまっている人もたくさんいるだろう。
だから私は返品しなければ、と使命感を持っている。
代金回収後にクレームをかわし続けるビジネス
上述した ❝400万円の超・高級Wordpressテーマ❞ の販売というビジネスモデルは、おそらく儲かるのだろうけど正直かなり無理があると思った。
確かに機能は充実しているけど、まずユーザーが少なくてWeb上にマニュアルが転がっていないのは痛すぎる。
私はWordpressサイトの作成や管理をしているので他の人と比べてWordpressに抵抗が少ないはずだけど、それでも今のところ使えていない。
トラブルやバグが頻出するし、こんな状況でWebサービスなんて始めたらユーザーからクレームが続出するのは目に見えている。
その ❝400万円の超・高級Wordpressテーマ❞ の販売会社は、どんどん値上げして50万円くらいから口コミを上げてユーザーを増やすと同時に値上げして400万円に辿り着いた痕跡がネット上に転がっていたけど、これからどんどん化けの皮が剝がされるのではないかと思う。
一定規模までは 「代金回収後にクレームをかわし続けるビジネス」でも成り立つのかもしれないが、それ以上になろうとすると無理があるビジネスなんだと思った。
そして何より自分は、そんなクレームをかわし続ける詐欺まがいのビジネスをしたくない!
手を変え品を変え、いつの時代にもそんな業者はいるのかもしれない。
ちょうど昔、消防設備士がそれに近かった様に。
もともとは半グレの商売だった(らしい)消火器販売
そういえば、兵庫の老舗防災屋2代目社長が『昔は消火器屋って半グレの商売って扱いやったから、よく子どもの頃に「消火器屋の息子」みたいな感じで白い目で見られてた‥‥‥』みたいなことを話されていた。
一時期、私も「消火器の訪問販売は全て詐欺です」みたいな発信をしていた。
だって今どきマトモな業者が消火器の訪問販売なんてするわけないんで。
まだ、たま~に消火器の訪問販売をしている「ヤマト消火器」を名乗る人がいると業界団体がFAXで周知していたりするけど、ほぼ絶滅危惧種。
建設業界やビルメンテナンス業界での立ち位置は下層に甘んじている消防設備業者も、ずっと前と比べると随分マシなっているんですよ実は。
一度サステナブルな仕組みさえ作れてしまえば、ゆっくり後からサービスの質や地位向上はついてくるのかも。
その点で、やはり先々代の消防法制定の黎明期に消防設備業に携わっていた人たちは凄いビジネスを作り上げたなぁと思う。
我々世代も負けじと、次世代に『あの世代、頑張ったみたいやな‥‥』と思ってもらえる仕事をしたいなと。
一生懸命走ろうと思えるバトンを渡したいなと。だから今、自分も一生懸命走らんなアカンなと。
Twitter炎上させて日和ってる場合ちゃうなと。お坊ちゃんモード抜け出して『それは威力業務妨害に該当する可能性があります』くらい素早く言いたいなと。
そう思った今日この頃でした。
以上、強欲な青木でした!