消火器を売りつける業者が、消防職員を名乗って家庭や会社を訪ねてくることがあります。
「一般家庭にも設置義務がある」「消防の許可を受けている」と言われ、高額な契約をしてしまう被害も後を絶ちません。
消防庁は昭和59年、こうした悪質な訪問販売への注意を呼びかける通知を出しました。
消防が消火器を売ることも点検することもない、という事実を知っておくだけで被害の多くを防げます。
最近、消火器の点検にきたという業者から「消防署の依頼で来た」と言われたと相談がありました。
そんなことが本当にあるんでしょうか。
消防職員が消火器の販売や点検のために訪問することはありません。
まずはその点を疑ってください。
うちのビルも狙われるかもしれないので、正しい知識を持っておきたいです。
消防庁が出した通知をもとに、よくある手口と正しい対応を整理しますね。
- 消防職員が消火器の販売や点検のために訪問することはない
- 「一般家庭にも設置義務がある」という説明は誤りです
- 消防機関は訪問販売業者の許可や認定を行っていません
- 消火器は検定に合格した規格適合品を選びます
- 怪しい勧誘はその場で契約せず所轄消防署に確認します
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目次
なぜ消火器の訪問販売に注意が必要なのか

消防庁はその実態を受け、都道府県を通じた注意喚起の通知を出しています。
消防庁は各都道府県消防主管部長あてに、消火器の悪質訪問販売の手口と正しい知識を広報するよう求めました。
発出から時間がたった通知ですが、消防機関の役割そのものは今も変わっていません。
まずは通知が示す事実を知ることが、被害を防ぐ第一歩になります。
次の章で、実際に使われている手口を具体的に見ていきます。
40年も前の通知が、今でも役に立つんですか。
消防の役割そのものは変わっていないので、今の勧誘にもそのまま当てはまります。
次の章で具体的な手口を見ていきましょう。
業者はどんな手口で消火器を売りつけるのか

まずはどんな言い回しが使われているのかを知っておきましょう。
消防職員の制服に似た服装や名札を着け、身分を偽って家庭を訪ねる例が報告されています。
中には消防団や自治会の名を借りて「みなさんに置いてもらいます」と持ちかける手口もありました。
「消火器の有効期間は5年」といった、消防が公式に定めていない説明で不安をあおる例も見られます。
共通するのは、公的な立場を装って断りにくくする点です。
消防団を名乗られると、余計に信用してしまいそうです。
消防団員であっても、消火器の販売や点検を職務として行うことはありません。
名乗られても、その場では契約しないようにしてください。
消防は消火器の販売や点検にどこまで関わっているのか

通知は消防機関の関わり方について、はっきりとした事実を示しています。
一般住宅は消防法施行令の防火対象物に当たらないことが多く、消火器の設置義務そのものがありません。
消火器は検定対象機械器具等にあたり、日本消防検定協会の検定に合格した規格適合品でなければ販売できません。
「消防の許可を受けている」という説明も、消防機関がそのような許可を出す制度が無いため誤りです。
まずはこの事実を、テナントや住民にも伝えておくとよいでしょう。
じゃあ消火器そのものは、どの業者から買っても構わないんですか。
検定に合格した規格適合品であれば問題ありません。
本体に付いている検定マークを確認する習慣をつけましょう。
悪質な勧誘のどこに落とし穴があるのか

特に見落としやすい点を2つ挙げます。
使用方法の説明のふりをして安全ピンを抜かせ、「もう返品できない」と迫る手口が報告されています。
「消防や自治体のあっせん」を名乗る手口も、身近な組織の名前を使う分だけ信じやすくなります。
正規のあっせんが行われている地域もあるため、名乗られた組織に直接確認しないと真偽を区別できません。
一度行動させて後戻りできないと思わせる点が、この手口の共通した落とし穴です。
テナントのオーナーさんから「消防のあっせんだから」と言われて契約しそうになったと相談されました。
どう答えればいいですか。
消防機関が直接あっせんすることはないので、まずは所轄消防署に確認するよう伝えてください。
その場で契約しないことが一番の防御です。
消火器の訪問販売には明日から何を確認すればよいのか

難しい知識は必要ありません。
まずはこの一言を、テナントや住民にあらかじめ周知しておきましょう。
「消防のあっせん」「許可を受けている」と言われても、その場で契約せず所轄消防署に確認してください。
消火器を購入・交換するときは、本体の検定合格の表示があるかを必ず確認します。
この点を押さえておくだけで、悪質な訪問販売の被害は大きく減らせます。
分かりました。まずは「消防は消火器を売らない」と社内に周知しておきます。
怪しい業者が来たらすぐ消防署に確認します。
その一言を知っているだけで、多くの被害を防げます。
迷ったときはいつでもご相談ください。
よくある質問
まとめ
消防が消火器を売らないと分かって、少し安心しました。
テナントにもしっかり伝えておきます。
「消防は販売しない」の一言と、検定合格の表示の確認。
この2つを押さえれば大きく外しません。
㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 消火器の悪質訪問販売に係る被害防止対策について(通知)(昭和59年7月14日 消防予第110号)
- 消防法第21条の2(検定対象機械器具等の検定)
- 消防法施行令第37条第1号(検定対象機械器具等の範囲)
- 消防法施行令第10条(消火器具に関する基準)
※本記事は公表されている法令および消防庁の通知に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





