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消防設備士皆経営者主義|防災屋ダイアリーNo.2

ずっと前に参加した研修会の懇親会で『消防設備士の地位向上を!』と総務省消防庁予防課の設備専門官に向かってグラス片手に声高に主張する白髪交じりの世界のヘイポーみたいな社長を目撃しました。

一体どんな作戦を提案して『消防設備士の地位向上を!』を達成するのか気になったので同じ丸テーブルの傍で話を聞いていたところ、どうやら総務省消防庁予防課の設備専門官という偉い人に対して「消防設備士の地位を向上させて欲しい!」というシンプルなお願いをしていただけだと分かりました。

『(いや、お前は頑張らんのかい!)』
『(他力本願なんかい!)』

そして、そういった身勝手な国民のお願い話にも傾聴する姿勢をみせなければならない官僚とは実に大変な仕事だと思っていた記憶があります。

しかし、その頃の私は『(とりあえず行動しようぜ!)』とは思っていたものの、どのような行動が消防設備士の地位向上に結び付くのか具体的な策を思い描けていませんでした。

あの時まだ行動できていなかった私は所詮「白髪交じりの世界のヘイポー社長」と同レベだったのです。

今の私は『消防設備士の地位向上を!』を達成するためには ❝消防設備士皆経営者主義❞ を消防業界で掲げるのがいいと思っており、その理由は以下の3点です。

消防設備士皆経営者主義を掲げるべき理由
  • 席に座っているだけで何もしないオブジェ経営者が邪魔
  • お金だけ受け取る係の経営者が消防設備士の給料ベースを下げている
  • 消防設備士が単純作業に終始せず経営をすることで消防業界の生産性が上がる

日本が抱える問題として「中小企業が多過ぎる」≒「経営者が多過ぎる」ことがあります。

もう名ばかり経営者を維持する余力は日本に無い

厄介なのは経営者ポジションにいるだけで、実際に経営者の仕事をするわけではない人です。

この何も生産しないどころか、かすめ取るだけの ❝名ばかり経営者❞ を駆逐することが消防業界の待遇改善をする有効な施策の一つでしょう。

普通に考えて努力しない経営者の居場所があったこと自体がおかしかったと思いますし、しっかり日本経済に悪影響を及ぼしています。

ここで消防設備士の地位向上に話を戻します。

消防設備士と消防設備点検資格者

消防設備士を始めて10年程は、ずっと『消防設備士って資格制度があるんだから、消防設備点検資格者っていらなくない?』って思っちゃってました。

しかし消防設備点検資格者の制度があることで、消防設備士の仕事からルーティンワークを切り分けることが可能になっています。

単純作業は消防設備点検資格者が、専門性が求められる業務は消防設備士が、と棲み分けることで結果的に消防設備士の地位を向上させやすくなります。

よく『消防設備士には施工管理技士でいう1級みたいな上位資格が無いから難しい‥‥』みたいな話がされますが、これは既に消防設備点検資格者の制度で消防設備士を上位資格にしている点で既に処理済み(≠解決済み)の問題ではあるのです。

もっと消防設備士は「消防設備士は消防設備点検資格者ではない」ことを意識し、もっと消防設備士の給料を上げたり社会的な知名度を上げたいのであれば「消防設備士皆経営者主義」で生産性を上げる努力をしていく、これが次世代にマシな消防業界を残すために我々が今できることでしょう。

以上、強欲な青木でした!

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消防設備士皆経営者主義
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