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防災管理点検の特例認定は審査が長引くと失効するのか|再申請が間に合わなかった場合との違いを解説

防災管理点検の特例認定は審査中も効力が続くかを紹介するアイキャッチ画像

防災管理点検の特例認定は、一度受ければずっと有効という制度ではありません。
3年の期限が近づいたら再申請すればよいのですが、審査に時間がかかって期限を過ぎてしまったらどうなるのか気になるところです。
条文を読み解くと、期限前に申請さえしておけば効力が続く仕組みがある一方で、建物に掲げる表示の日付には見た目のズレが生じることも分かります。
審査中の扱いと、申請が間に合わなかった場合の違いを順番に見ていきます

うちの建物は防災管理点検の特例認定を受けています。ちょうど3年の期限が近づいているのですが、更新の審査に時間がかかって期限を過ぎてしまったらどうなるのでしょうか。

期限が来る前に再申請さえしておけば、審査中も認定の効力は続きます
まずは条文の仕組みから確認しましょう。

でも建物に掲げてある表示には失効日が書いてありますよね。審査中にその日を過ぎたら、表示の方はどう見えるんでしょうか。

実はそこに見落としやすい落とし穴があります。
順番に見ていきましょう。

この記事の結論
  • 防災管理点検の特例認定も、受けてから3年で原則として効力を失う制度です
  • 更新するときも新規と同じ申請書と検査が必要です(第51条の16第2項)
  • 3年が経過する前に再申請しておけば、審査中に期限が来ても通知があるまで効力が続きます
  • 建物に掲げる表示の失効日は、この審査中の延長を反映しない決まりになっています
  • 期限が来る前に申請し、申請日がわかる記録を保管しておくことが実務上の備えになります

防災管理点検の特例認定は期限前に再申請すれば審査中も通知まで効力が続き表示の日付は延長を反映しないことを示した図解

防災管理点検の特例認定にも期限はあるのか

建物に取り付けられた盾型の認定証と三年後の日付を示すカレンダーを矢印でつないだイメージ
防災管理点検の特例認定は、受けたら終わりという制度ではありません。
条文の上でも、効力が続く期間ははっきり区切られています。
消防法第8条の2の3第4項(第36条第1項において準用) 第一項の規定による認定を受けた建築物その他の工作物について、次のいずれかに該当することとなつたときは、当該認定は、その効力を失う。一 当該認定を受けてから三年が経過したとき(略)。二 当該建築物その他の工作物の管理について権原を有する者に変更があつたとき。
特例認定は、受けてから3年が経過すると原則として効力を失います。
この規定は防火対象物点検側の特例認定(第8条の2の3)を、第36条第1項が「防火対象物」を「建築物その他の工作物」に読み替えて防災管理点検にもそのまま準用しているものです。
権原者が変わったときにも効力を失うことは既に知られていますが、3年経過のほうには条文上もう一段細かい仕組みがあります。
それが、上の引用で(略)とした括弧書きの部分です。
次は、その仕組みに入る前に、更新の手続きそのものから確認しましょう。

うちはまだ認定を受けたばかりですが、3年後には何か手続きが要るということですね。

はい、新規のときと同じ手続きを踏むことになります。
次はその中身を見ていきましょう。

更新するときはどんな手続きが必要か

申請書類を消防署の受付担当に手渡す担当者と盾型の認定証が掲げられた建物を示したイメージ
更新のための簡単な届出のようなものはありません。
必要なのは、最初に認定を受けたときと同じ手続きです。
消防法施行規則第51条の16第2項 第4条の2の8第2項の規定は法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第2項の規定による申請について、第4条の2の8第3項及び第4項の規定は同項の総務省令で定める事項について、(略)準用する。
更新も、新規の申請と同じ様式・同じ検査を経る必要があります。
申請書は防火対象物点検側と同じ第4条の2の8の様式を使い、建築物その他の工作物の管理を開始した日などを記載します(第51条の16第2項が準用)。
提出したら、消防長又は消防署長の検査を改めて受けなければなりません(第8条の2の3第2項、第36条第1項において準用)。
ここで見落としやすいのが、この申請をいつまでに出すかという点です。
次は、その申請の時期が認定の効力にどう関わってくるのかを見ていきます。

申請の中身は分かりましたが、いつ出すかにも意味があるということですか。

はい、出すタイミングが審査中の扱いを左右します。
そこを詳しく見ていきましょう。

審査中に3年の期限が来たらどうなるのか

虫眼鏡で確認される書類の束と柔らかく光り続ける盾型の認定証を点線でつないだイメージ
更新の審査には時間がかかることがあります。
ちょうどそのときに3年の期限が来てしまったら、認定はどうなるのでしょうか。
消防法第8条の2の3第4項第1号(第36条第1項において準用) 当該認定を受けてから三年が経過したとき(当該認定を受けてから三年が経過する前に当該建築物その他の工作物について第二項の規定による申請がされている場合にあつては、前項の規定による通知があつたとき)。
3年が経過する前に申請していれば、審査中に期限が来ても効力は続きます。
括弧書きの部分がその根拠で、通知があるまで従前の認定の効力が延びる仕組みになっています。
つまり、審査が長引いて結果的に3年を超えても、認定または不認定の通知が届くまでは空白期間ができません。
この延長は、あくまで期限が来る前に申請していた場合だけに働く規定です。
ところが、この延長は建物に掲げる表示には反映されない決まりになっています。

審査に時間がかかっても、その間は認定が切れないなら安心ですね。

はい、ただし見た目には反映されないところがあります。
次はその表示の話をします。

表示に書かれた日付だけで判断してよいのか

色あせた盾型の認定証と受付印付きの書類にチェックマークが添えられたイメージ
建物に掲げる表示には、認定の失効日が書かれています。
ところがこの日付は、審査中の延長をそのまま表しているわけではありません。
消防法施行規則第51条の17第2項第1号(第4条の2の9第2項を準用・読み替え) 法第36条第1項において準用する法第8条の2の3第4項第1号(括弧書を除く。)の規定により認定の効力が失われる日。
表示に書く失効日は、審査中の延長を反映しない決まりになっています。
括弧書を除く」と定められているため、表示の日付はあくまで管理開始から3年後という原則どおりの日にちです。
このため、期限前に再申請して審査中に効力が延びていても、表示だけを見るともう切れているように見えてしまいます。
表示を見た人が「失効している」と誤解しないよう、審査中であることを説明できるようにしておく必要があります。
その備えになるのが、申請したことを証明できる記録です。

表示だけ見ると切れているように見えるなんて、知らなかったら焦ってしまいそうです。

はい、だからこそ申請の記録を残しておくことが大事です。
最後に、明日から確認することを整理します。

明日から何を確認すればよいのか

書類を保管フォルダに綴じる担当者と盾型の認定証が掲げられた建物を示したイメージ
ここまでの内容を、実務の手順として並べておきます。
表示の日付を見つけたら、まずこの順番で確認しましょう。
  • 建物の表示に書かれている失効日(括弧書を除いた3年後の日付)を確認する
  • その日が来る前に、余裕をもって更新の申請書を消防長又は消防署長に提出する
  • 申請書の写しや受理印など、申請日がわかる記録を手元に保管しておく
  • 認定または不認定の通知が届いたら内容を確認し、表示を新しいものに差し替える
表示の日付は目安で、実際の効力を保証するのは申請の記録です。
期限ぎりぎりに申請すると、審査が長引いたときに表示と実態のズレが長く続くことになります。
早めに申請しておけば、そのぶんズレの起きる期間も短くて済みます。

表示だけに頼らず、申請の記録を残しておくことが大事なんですね。

はい、早めの申請と記録の保管がいちばんの備えです。

よくある質問

Q特例認定の更新は、新規の申請より簡単な手続きになりますか?
Aいいえ、更新も新規と同じ申請書・同じ検査が必要です。簡略化された更新専用の手続きはありません。
Q3年の期限ぎりぎりに再申請しても効力は続きますか?
A期限が来るに申請さえしていれば、条文上は通知があるまで効力が続きます。ただし審査に時間がかかるほど、表示と実態のズレが長く残ります。
Q審査中に表示の失効日を過ぎてしまったら、その表示は貼り替えが必要ですか?
A貼り替えを定めた規定はなく、認定または不認定の通知が届いてから新しい表示に差し替えることになります。
Q期限までに再申請をしなかった場合はどうなりますか?
A括弧書きの延長は適用されず、認定を受けてから満3年で自動的に効力を失います。審査中かどうかは関係ありません。

まとめ

防災管理点検の特例認定も、受けてから3年で原則として効力を失います
更新するときも新規と同じ申請書・同じ検査が必要です(第51条の16第2項)
3年が経過する前に申請していれば、審査中に期限が来ても効力は続きます(第8条の2の3第4項第1号)
その延長は通知が届くまでという期間限定の措置です
建物に掲げる表示の失効日は、審査中の延長を反映しない決まりです(第51条の17)
期限までに申請しなければ、満3年で自動的に効力を失います
まずは表示の日付を確認し、余裕をもって更新の申請を進めましょう

うちの建物も、期限が来る前に余裕をもって再申請することと、申請した記録を残しておくことを徹底します。

特例認定の申請や更新の時期でお困りの際は、㈱防災屋でもご相談を承っています

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参考・出典

  • 消防法第36条第1項
  • 消防法第8条の2の3
  • 消防法施行規則第51条の16
  • 消防法施行規則第51条の17
  • 消防法施行規則第4条の2の8
  • 消防法施行規則第4条の2の9
  • e-Gov 法令検索

※本記事は公表されている法令および消防庁等の資料に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。

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