防災管理点検を実際に行うのは、防災管理者本人ではありません。
消防法施行規則は、点検を担う防災管理点検資格者という別の資格者を定めています。
資格を得る入り口は一つではなく、実務経験や講習修了など複数のルートが用意されています。
この記事では資格の入り口と、一度得た資格が失われる仕組みを条文に沿って整理します。
うちの防災管理点検、いつも同じ業者にお願いしていますが、そもそもどんな資格を持った人がやっているのか知りませんでした。
防災管理点検を行えるのは、防災管理点検資格者という決められた資格を持つ人だけです。
まずは資格の入り口から確認しましょう。
資格を取る方法って一つだけじゃないんですか。
実は7つのルートが用意されています。
しかも一度取った資格が失われることもあるので、あわせて見ていきましょう。
- 防災管理点検を行うのは防災管理点検資格者という、防災管理者本人とは別の資格者です
- 資格を得る入り口は7つ用意されており、実務経験だけで足りるルートもあります
- 防火対象物点検資格者であれば、実務経験3年で防災管理点検資格者に切り替えられます
- 資格は6つの事由のいずれかに該当すると失われます
- 定期的な再講習を怠ることも資格を失う事由の一つです
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目次
防災管理点検資格者とはどんな役割の人なのか

実際に点検を行うのは、別に定められた専門の資格者です。
防災管理者と防災管理点検資格者は、名前は似ていますが別の資格です。
防災管理者は建物ごとに選ばれ消防計画を作る立場、防災管理点検資格者は実際に点検を行い結果を判定する立場という違いがあります。
資格を得るには、後述する7つのルートのいずれかに該当したうえで、登録講習機関の講習を修了し免状の交付を受ける必要があります。
兼任は禁止されていませんが、根拠となる条文は別々に定められています。
防災管理者と点検をする人は、同じだと思っていました。
よくある勘違いです。
点検を行うには別の資格が必要になります。
資格を得られる入り口はいくつあるのか

実務経験を積む方法と、講習を修了する方法の両方が用意されています。
防災管理者本人なら実務3年、講習修了者なら実務5年というように、経験年数の重さが役割ごとに違います。
市町村の消防職員や消防団員も対象で、消防団員は実務8年という長めの経験が求められます。
最後の号は消防庁長官が個別に認める救済ルートで、他の号に当てはまらない人の受け皿になっています。
自分がどの号に当てはまるかは、まず実務経験の年数と職歴を数え直すところから始まります。
うちの点検をお願いしている人は、講習だけ受けた人なんでしょうか。
講習修了なら実務5年、消防職員なら実務1年というように、ルートによって必要な年数が違います。
依頼する前に確認しておくと安心です。
実務経験だけで資格が得られるのはどんな人なのか

なかでも見落とされやすいのが、似た別の資格からの切り替えです。
すでに防火対象物点検資格者として3年以上の実務経験があれば、新たに講習を一から受け直さなくても防災管理点検資格者の入り口の一つに該当します。
消防職員・消防団員のルート(三号〜五号)も同様に、講習を経ずに実務経験だけで資格を得られる点は共通しています。
一方で、防災管理者本人(一号)と講習修了者(二号)は、実務経験に加えて防災管理そのものに関わってきた実績が前提になります。
自分や依頼先の担当者がどの号のルートで資格を得たのかを確認すると、資格の裏付けがはっきりします。
防火対象物点検の資格を持っている人なら、そのまま防災管理点検もできるんですか。
そのままではなく、防火対象物点検の実務経験が3年以上あることが条件です。
年数を満たしていない場合は、講習修了などほかのルートを確認しましょう。
実務で見落としやすいのはどこか

条文は、資格を失う場合も具体的に定めています。
とくに見落としやすいのが六号で、消防庁長官が定める期間ごとに再講習を修了しなければ、違反をしていなくても資格を失います。
四号の「点検を適正に行っていない」や五号の「資格や実務経験を偽った」は、点検結果の信頼性そのものに関わる事由です。
刑事罰(二号・三号)による失格もあるため、資格者本人の素行も無関係ではありません。
依頼する側も、資格者が再講習を受け続けているかを定期的に確認しておくと安心です。
資格を持っている人にずっとお願いしていれば、それで安心なんですね。
いいえ、再講習を受け続けているかまでは自動的には分かりません。
依頼先に免状の状況を確認しておくことをおすすめします。
明日からなにをすればよいのか

点検を依頼している相手が、どのルートで資格を得たのかを確かめます。
外部委託している場合も、担当者が七号のような例外ではなく、具体的にどの号に該当するのかを尋ねて構いません。
免状の写しは防災管理維持台帳に編冊して保存する義務があるため、依頼先から写しを受け取っているかもあわせて確認します。
再講習の周期は消防庁長官が定めるところによるため、直近の受講時期も聞いておくと安心です。
自分の建物が防災管理対象物に当たるかを含め、疑問があれば所轄の消防署へ確認しましょう。
まずは免状を見せてもらえばいいんですね。
はい、免状とあわせて防災管理維持台帳への記録もセットで確認すると確実です。
よくある質問
まとめ
防災管理点検資格者の資格の仕組みがよく分かりました。
まずは依頼先の免状と根拠になった号を確認します。
点検資格者の確認や依頼先選びでお困りの際は、㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 消防法第36条
- 消防法第8条の2の2
- 消防法施行令第47条
- 消防法施行規則第51条の12
- e-Gov 法令検索
※本記事は公表されている法令および消防庁等の資料に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





