「消火器の点検に伺いました」と言われて、そのまま点検や薬剤の詰め替えを任せていませんか。
出入りの点検業者を装って近づき、法外な料金を請求したり消火器を人質にしたりする悪質な業者が後を絶ちません。
実際にこうした被害が相次いだことを受け、消防庁が全国の消防機関に注意を呼びかけたことがあります。
この記事では、通知が示す悪質業者の手口と、点検業者が訪れたときに確認すべきポイントを解説します。
「消火器の点検に伺いました」と言われたら、そのまま点検してもらってもいいですよね。
相手が本当に契約している業者かどうかを確認しないと危険です。消防庁の通知でも、点検業者を装った悪質な手口が報告されていますよ。
業者を装われても、見た目だけじゃ分からない気がします。
そのとおりです。通知が示す手口のパターンを知っておくことが、被害を防ぐ一番の近道ですよ。
- 点検業者を装う悪質商法は、平成9年に消防庁が全国へ注意を呼びかけた通知で明らかになりました。
- 狙われやすいのは、支店や店舗数の多い事業所、私立の学校など管理の目が届きにくい施設です。
- 業者は点検業者を装って消火器を集め、契約書に署名させたうえで不当に高額な代金を請求します。
- 支払いを拒否すると、消火器の返還を拒否したり脅迫的な言動を受けたりする事例が報告されています。
- 点検に来た業者の身元を必ず確認し、内容が不明な契約書には署名しないことが被害を防ぐ第一歩です。
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目次
点検業者を装う悪質商法はなぜ問題になったのか

この制度の裏をかくように、点検業者を装った悪質な業者が現れたことがあります。
消防庁は各都道府県の消防主管部長に対し、こうしたトラブルの実例を周知し、防火対象物の関係者に注意を促すよう求めました。
背景にあるのは、点検実施者の資質や責任を明確にする点検済表示の仕組みが逆手に取られたことです。
通知が出た平成9年当時から今も、点検・報告義務そのものの根拠(消防法第17条の3の3)は変わっていません。
「点検業者らしき人が来た」というだけで安心せず、まず身元を確かめる姿勢が必要です。
点検の案内なら、そのまま受け入れて大丈夫だと思っていました。
実際に契約している業者かどうかを確認しないと、この通知が指摘するような被害に遭うおそれがありますよ。
どんな防火対象物が狙われやすいのか

自分の施設が当てはまるかどうかを確認してみましょう。
支店や出張所が多い事業所、店舗数の多いスーパーや百貨店、私立の学校や幼稚園などが例として挙げられています。
拠点が多いほど、どこの業者がいつ点検したかを本部が把握しきれなくなりがちです。
複数の拠点を管理している場合は、点検業者との契約状況を各拠点で共有しておくことが有効です。
自分の施設がこの条件に当てはまるなら、特に注意が必要です。
うちは支店が多いので、まさに当てはまりそうです。
そうした事業所ほど狙われやすいので、本部で点検業者との契約状況をまとめて管理しておくと安心です。
業者はどうやって信頼させ代金を請求してくるのか

言葉づかいのパターンを知っておくと、その場で気づきやすくなります。
消火器を車両に積んで持ち帰り、しばらくしてから請求書を示すという流れも共通しています。
なかには製造から3年以内で機能点検が原則不要な消火器まで、全数点検したとして代金を請求する例もあります。
消火器をいったん施設外へ持ち出させてしまうと、あとから内容を確認するのが難しくなります。
点検の依頼をしていないなら、その場で消火器を持ち出させないことが被害を防ぐ分岐点になります。
点検業者と思って消火器を渡してしまったら、もう遅いんでしょうか。
持ち出された時点で取り戻すのは難しくなります。依頼していない業者には、その場で消火器を渡さないようにしてください。
契約書に署名してしまうとどうなるのか

「もう署名してしまった」という状況になると、被害が一気に大きくなります。
契約書は内容を確認しないまま押印させる手口が報告されており、一度署名すると対抗しにくくなるのが厄介な点です。
支払いを拒否すると、消火器を返してもらえなかったり「裁判にする」などと脅迫的な言動を受けたりする事例もあります。
多くの被害者が、ここで泣き寝入りして支払いに応じてしまうと通知は指摘しています。
契約書を渡されたら、その場で全文を読み、依頼していない内容であれば署名しないことが最も重要です。
契約書を見せられたら、その場で判断しないといけない気がして焦ってしまいそうです。
焦って署名しないことが一番大切です。少しでも不明な点があれば、その場で保留にして確認しましょう。
点検業者が来たとき明日から何を確認すればよいのか

通知は、点検そのものの質が不誠実になりやすい点も指摘しています。
事前に依頼した業者以外が訪ねてきた場合は、その場で消火器を持ち出させないことが基本です。
契約書を示された場合も、内容を確認せずに署名せず、いったん保留にして確認する時間を取りましょう。
点検後は消火器が元の場所に戻っているか、点検済表示が正しく付いているかも見ておきます。
複数の拠点がある場合は、本部が点検業者との契約状況を一括で把握しておくことが、被害の予防につながります。
契約している業者かどうかを、その場でどうやって確認すればいいですか。
事前の契約書や発注記録を確認し、業者の身分証や依頼内容と一致するかを見比べてください。食い違いがあれば、その場で契約せず本部や消防署に相談しましょう。
よくある質問
まとめ
悪質な業者の手口を知っておけば、いざ来られても慌てず対応できそうです。
そのとおりです。点検業者の選び方に不安があれば、㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 消火器の不適切な点検等に係る情報の提供について(平成9年12月1日 消防予第186号 消防庁予防課長)
- 消防法第17条の3の3(消防用設備等の点検及び報告)
※本記事は公表されている法令および消防庁の通知に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





