11月3日早朝、茨城県行方市三和のプラスチック再生工場で火災が発生しました。ANNによると、平屋の工場と敷地内の木造平屋住宅が全焼し、焼損面積は合わせて約3070平方メートルでした。火は約4時間後に消し止められ、けが人や逃げ遅れた人はいなかったと報じられています。
㈱防災屋は、別棟への連絡と避難確認に着目します。
目次
行方市の工場火災で確認できた事実

どのような被害が報じられましたか?
工場と敷地内の住宅が全焼し、けが人や逃げ遅れた人はいないとANNが報じています。建物ごとに情報を分けて整理します。
- 発生・場所
- 2026年11月3日早朝、茨城県行方市三和のプラスチック再生工場
- 通報
- 消防への煙の通報は6時13分ごろ、警察への出火通報は6時15分ごろと各媒体が報道
- 被害
- 平屋の工場と敷地内の木造平屋住宅、合計約3070㎡が全焼とANNが報道
- 消火・人的被害
- 約4時間後に鎮火。けが人や逃げ遅れた人はいないとANNが報道
- 原因
- 警察が調査中。具体的な出火原因は未公表
NewsDigestは、午前6時13分ごろに煙の通報が入り、午前6時35分時点で消火活動中だったと伝えています。ANNは午前6時15分ごろの警察への通報を報じました。警察が出火原因を調べています。
報道された事実を踏まえ、同じ用途の施設で平時に確認できる手順を整理します。
別棟への連絡と避難確認

平時に何を確認しますか?
早朝の担当者が不在でも、各棟への連絡、119番通報、集合場所での所在確認が始まるよう、代わりの担当者まで共有します。
別棟への連絡と避難確認について、施設の担当者が確認する項目を以下にまとめました。
- 工場と別棟の両方に知らせる。
- 集合場所で所在を確認する。
- 消防隊に敷地の情報を渡す。
工場と別棟の両方に知らせる

工場から離れた棟にも知らせるには?
棟ごとの連絡担当と代わりの担当者を決めます。連絡がつかないときは所在未確認として消防へ伝え、確認のために煙のある棟へ入りません。
- 防火管理者は、始業前の時間帯に工場、倉庫、事務所などへ誰が連絡するかを決めます。
- 担当が不在でも通報と避難が始まるよう、代わりの担当者も決め、連絡がつかない場合の扱いまで訓練します。
電話が通じることだけでなく、受けた人がどの棟へ知らせるかまで確認します。早朝・休日の勤務人数に合わせ、短い連絡訓練で担当の空白を見つけます。
集合場所で所在を確認する

従業員が集合場所に来ないときは?
探しに戻らず、最後に確認できた場所と時刻を消防隊へ伝えます。避難済みの人と、まだ所在が分からない人を分けます。
- 現場責任者は安全な集合場所で、従業員だけでなく納品業者や来訪者の所在も確認します。
- 所在不明者がいれば最後に確認した場所を消防隊へ伝えます。
- 確認のために煙のある建物へ戻る行動は避けます。
従業員名簿と入退場記録を点呼担当が参照できるようにします。納品業者や来訪者も対象にし、人数が合わないときは分かる情報と推測を区別します。
消防隊に敷地の情報を渡す

消防隊にどんな図を渡しますか?
棟の名称、資材置き場、出入口、消防車の進入経路が分かる敷地図です。入口で取り出せる控えを用意し、変更時に更新します。
- 施設管理者は入口で渡せる敷地図に、棟の名称、資材置き場、進入経路を記入します。
- 資材の配置や門の運用を変えたときに更新し、早朝でも当番が取り出せる場所を共有します。
敷地図を建物内にだけ置くと、火災時に取り出せない場合があります。門の鍵と連絡先も含め、当番が安全な場所から参照できる方法を決めます。
まとめ
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
本文図版は平時の一般的な備えを示し、今回の現場を再現したものではありません。
執筆:㈱防災屋
監修・編集:青木俊輔








