屋外給油取扱所のコインランドリー・事務所向けLPGバルク貯槽の敷地内設置、キャノピー上の家電製品広告、タイヤ展示ガレージ、コンビニ併設時のレジ兼務による監視体制、既設放送設備の指示機器への転用など、給油取扱所に何をどこまで併設・設置できるかを、実際の質疑応答をもとに解説します。
コンビニが併設された給油所で、レジの担当者が給油の監視を兼ねているのを見かけます。
あれは問題ないのでしょうか。
はい、顧客自らの給油作業の監視・制御・指示がちゃんと確保されていれば、レジ業務との兼務は認められているんですよ。
キャノピーの上に家電の広告を出したり、タイヤを展示販売したりすることもできるのでしょうか。
業務に支障がなければ広告もOKですし、条件を満たせばタイヤの展示販売もできます。
LPGバルク貯槽の設置基準もあわせてこの記事で整理しますね!
- 要件を満たせばLPGバルク貯槽(1t未満)を屋外給油取扱所の敷地内に設置できる
- 業務に支障のない範囲であればキャノピー上に家電製品等の広告を設けてよい
- 要件を満たせばタイヤ展示ガレージを開放して展示販売してよい
- コンビニのレジ業務と顧客自ら給油の監視・制御を兼務させてよい
- 既設の有線放送設備を給油作業の指示放送機器として兼用してよい
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目次
LPGバルク貯槽(1t未満)は屋外給油取扱所の敷地内に設置できる
屋外給油取扱所内のコインランドリー及び事務所において使用する燃料を貯蔵するLPGバルク貯槽(1t未満)について、次の事項を満たす場合に給油取扱所の敷地内に設置してよいか、照会がありました(なお、圧縮機及び充てん用ポンプは設置しません)。
- (1) LPGバルク貯槽及び附属設備は、給油空地以外に設置すること
- (2) LPGバルク貯槽は地下設置とすること(ただし地下タンクの注入口から8メートル以上の離隔距離を確保できる場合は地上設置も可)
- (3) LPGバルク貯槽等へ自動車等の衝突防止措置を講じること
- (4) LPGバルク貯槽等に係るガス配管は、(1)によるほか自動車等が衝突するおそれのない場所に設置すること
- (5) LPGタンクローリーの停車位置は上記(1)(2)によることとし、その場所を明示すること
- (6) 予防規程の中にLPGタンクローリーからの受入中の安全対策について定めること
1トン未満のバルク貯槽なら、敷地内に置けるのですね。
条件を満たすことが前提です。
給油空地の外に置けるか、配置図で確かめてください。
キャノピー上に家電製品等の広告を設けてよい
給油取扱所のキャノピー上に、給油取扱所の業務と直接関係のない家電製品等の広告を設けてよいかどうか、照会がありました。
業務と関係のない広告でも構わないのですね。
業務に支障がないことが条件です。
取り付ける位置と大きさを、事前に相談しておきましょう。
タイヤ展示ガレージを開放して展示販売してよい
給油取扱所内に販売目的のタイヤを展示するガレージ(鉄骨鉄板製で、前面開口部に火災時に随時容易に閉鎖できるシャッターを設けたもの)を設置し、開放して展示販売してよいかどうかも照会されています。
なお、当該ガレージ内では火気は取り扱わないものとし、給油行為等に支障のない場所に設置するものとされています。
シャッターが付いたガレージなら、展示販売もできるのですね。
火気を使わないことが前提です。
閉鎖の方法を、従業員が操作できるようにしておいてください。
コンビニのレジ業務と顧客自ら給油の監視を兼務させてよい
コンビニエンスストアが併設されている給油取扱所において、制御卓が設置されている場所にレジを設置し、監視者がレジ業務を兼ねることについても照会がありました。
兼務させる場合でも、監視が途切れてはいけないのですね。
そこが判断の軸です。
混雑する時間帯に監視が薄くならないか、シフトを見直してください。
既設の有線放送設備を給油作業の指示放送機器として兼用してよい
放送機器の機能を有する既設の有線放送設備を、顧客の給油作業等について必要な指示を行う放送機器として用いてよいかどうかも照会されています。なお、当該機器は有線放送よりも指示の放送が優先されるものとされています。
放送の設備も、既設のものを使えるのですね。
指示の放送が優先されることが条件です。
設定を確認して、訓練で実際に流してみてください。
よくある質問
まとめ
- LPGバルク貯槽(1t未満)は6項目の要件を満たせば屋外給油取扱所の敷地内に設置できる
- 業務に支障のない範囲であればキャノピー上に家電製品等の広告を設けてよい
- 火気不使用・容易閉鎖シャッター・支障のない設置場所を満たせばタイヤ展示ガレージを開放展示できる
- 監視・制御・指示の機能が確保されていればコンビニのレジ業務と給油監視を兼務させてよい
- 指示放送が優先される仕様であれば既設の有線放送設備を給油作業の指示放送機器として兼用できる
監視・制御・指示さえ確保できていれば、他の業務と兼務してもよいのですね。
すっきりしました。
そのとおりです。
設備の設置場所も含めて、条件を満たしているかどうかが要点になります。
㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 危険物の規制に関する政令第17条、第27条 e-Gov法令検索
- 危険物の規制に関する規則第28条の2の5、第40条の3の6、第40条の3の10 e-Gov法令検索
- 「消防実務六法 質疑応答編」(消防実務研究会編・東京法令出版)給油取扱所のLPGバルク貯槽・キャノピー広告・タイヤ展示ガレージ・レジ兼務監視・放送機器兼用に関する質疑応答を参考に、独自に解説を作成
※本記事は2026年6月時点の法令解釈に基づく一般的な解説です。個別の設計内容については所轄消防署にご確認ください。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)




