耐震改修の計画認定を受ければ、建築確認の手続きも終わると考えがちです。
しかし、確認済証とみなされる仕組みと、消防同意の審査は同じ意味ではありません。
建築物の耐震改修の促進に関する法律第17条は、認定の場面で建築基準法第93条を準用しています。
耐震改修を急ぐときほど、消防同意を含めた確認の順番を先にそろえることが大切です。
耐震改修の認定を受けるなら、消防への確認はもう不要ではないのですか。
認定と消防同意は別の確認です。
認定を申請する前に、対象手続きを設計者と整理しましょう。
確認済証とみなされる、という言葉だけを見て判断しないほうがよさそうですね。
そのとおりです。
今回は第17条の順序に沿って確認します。
- 耐震改修計画の認定は、所管行政庁へ申請する制度です。
- 建築確認または通知を要する計画では、建築基準法第93条が認定に準用されます。
- そのため消防同意の確認は、認定手続きの中で別に省略されません。
- 認定後に確認済証とみなされることと、消防同意の審査が不要になることは別の話です。
- 対象か迷うときは、工事内容と所在地を示して所轄消防署および所管行政庁へ早めに相談します。
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目次
耐震改修計画の認定でなぜ消防同意が残るのか

一方で、建物の防火に関する審査を担う消防同意には別の役割があります。
同項が建築基準法第93条を準用するためです。
第93条は、許可または確認を行う際に、原則として管轄する消防長または消防署長の同意を求める仕組みを定めます。
耐震性を上げる工事でも、計画に防火上の確認が必要な場面を切り離してはいけません。
申請を急ぐ場合でも、設計者に消防同意の見込み時期を工程表へ入れてもらいましょう。
耐震補強だけの話でも、防火の確認が関わるのですね。
はい。
補強方法と防火安全を同時に見てもらう流れです。
どの耐震改修計画で消防同意が関わるのか

全ての耐震改修が同じ手続きになるわけではありません。
そのうえで第17条第5項により、消防同意に関する第93条が認定へ準用されます。
ただし建築基準法第93条には、区域内の住宅などに関する例外があります。
工事名だけで「耐震改修だから同意が要る・要らない」と決めず、建物用途と所在地を確認します。
計画認定の申請先と所轄消防署に、同じ図書で事前相談することが実務的です。
建物の用途と所在地まで確認して、初めて判断できるのですね。
その確認が大切です。
用途地域だけで決めないようにしましょう。
認定と確認済証のみなしはどうつながるのか

ただし、その効果が出るのは認定の審査過程で必要な確認が行われるからです。
第17条第4項では建築主事等の同意、第5項では第93条の準用が置かれています。
この順番を読むと、認定後に確認済証とみなされることと、消防同意を省くことは結び付きません。
認定通知書だけを見て着工判断せず、申請時に求められた消防関係の確認事項も記録に残します。
工事中に計画を変える場合は、軽微変更に当たるかも所管行政庁へ確認します。
確認済証とみなすのは、認定の中で必要な確認をした結果なのですね。
はい。
認定前の確認まで含めて予定を立てましょう。
耐震改修の認定で見落としやすい点は何か

関係する条文と役割を分けて整理しましょう。
- 耐震改修促進法第17条第5項は、認定の場面で第93条を準用します。
- 建築基準法第93条第1項には、確認に関する例外もあります。
- 同条第2項の同意期限は、建築基準法第6条第1項第3号に係る場合とその他の場合で異なります。
特に、設計変更が防火上の計画に影響するなら、変更の時点で相談が必要です。
確認済証とみなされることを理由に、所轄への照会を後回しにしないでください。
消防同意の具体的な図書や運用は自治体で異なるため、最新の案内を確認します。
書類の作成者、提出先、回答期限を工程表で共有しておくと手戻りを減らせます。
認定の書類だけを確認して、消防関係を後に回すのは危ないのですね。
はい。
担当と期限を同じ工程表に載せると安心です。
申請前にどの順番で確認すればよいのか

次の流れで、計画認定と消防同意を一緒に管理してください。
- 設計者へ、確認または通知が必要な計画かを確認します。
- 所管行政庁へ、耐震改修計画の認定申請に必要な図書と相談時期を確認します。
- 所在地を管轄する消防署へ、防火に関する図書と消防同意の取扱いを相談します。
- 認定、消防同意、着工の各日程を工程表で更新します。
認定後に確認済証とみなされる制度でも、申請前の確認は必要です。
制度の対象外となる住宅などの例外があるため、自己判断は避けます。
自治体の受付方法や必要図書は更新されることがあるので、最新案内を使いましょう。
不明な点は、所管行政庁と所轄消防署の双方へ同じ計画内容で確認してください。
図面が固まる前に、窓口と期限を確認することから始めます。
着工前の確認が要です。
必要なら㈱防災屋でもご相談を承っております。
よくある質問
まとめ
認定と消防同意を分けて整理すれば、早めに相談する理由が分かります。
申請前の確認から始めましょう。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
※本記事は公表されている法令および消防庁等の資料に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





