BLOG

消防用設備等の設置命令はいつまでに終えるのか|消防庁の工期例と所轄への確認事項

消防用設備等の設置命令を受けた管理者が工期を確認する場面

消防用設備等の設置命令を受けたとき、いつまでに工事を終えなければならないのか不安になるかもしれません。
消防庁の現行マニュアルには、履行期限を検討するための工事日数の例が示されています。
ただし、その日数は全ての建物に一律で当てはめる期限ではありません。
命令書の期限と所轄消防署の指示を最優先に確認することが大切です。

設置命令を受けたら、工事は何日で終えればよいのでしょうか。

命令書に示された期限を確認し、設備と建物の条件に合わせて工程を整理します。

消防庁の工期例だけを見て、期限を決めてよいわけではないのですね。

はい。
危険性や工事の内容を踏まえた所轄消防署の判断が前提です。

この記事の結論
  • 設置命令の履行期限は、命令書で確認します。
  • 消防庁のマニュアルは、工事日数を参考に検討すると示しています。
  • 自動火災報知設備の100件調査では、対象物の規模ごとの日数が示されています。
  • 設備別の工期例は目安で、全ての命令に共通する期限ではありません。
  • 危険性が高い場合は、安全確保を先に進める必要があります。

▼

設置命令の期限は一律ではなく命令内容と工期の目安を整理して所轄消防署へ確認する流れ

消防用設備等の設置命令に期限が必要なのはなぜか

消防用設備等の設置命令と工事準備を表す建物と書類のイラスト
設置命令は、設備を設けるべき義務を具体的な是正行動へ結び付けるためのものです。
いつまでに何を行うかが命令書で示されるため、関係者は工事の準備と安全確保を同時に進めます。
問1 設置命令の期限は法律で一律に決まっていますか。
答1 一律の日数を定めた規定ではなく、命令ごとに履行期限が示されます。
期限は命令書で確認します。
消防法第17条の4第1項は、消防長又は消防署長が必要な措置を命じる根拠です。
消防庁の違反処理標準マニュアルは、命令後も履行期限まで静観せず、是正意思が後退しないよう追跡指導を行うとしています。
そのため、受け取った書面では対象設備、是正内容、履行期限を分けて読み、着工前に所轄へ工程を共有します。

期限だけでなく、どの設備をどう直す命令なのかも整理します。

工事会社へ依頼する前に、命令書の対象と期限を共有してください。

履行期限はどのように決められるのか

建物の計画と複数のカレンダーで履行期限を検討するイラスト
履行期限は、是正の必要性と実際の工事に要する期間を切り離さずに検討します。
短い日数だけを先に決めるのではなく、危険性を見ながら工事内容を確認する考え方です。
問2 消防庁は期限をどう考えるよう示していますか。
答2 消防用設備等の設置工事の日数を参考に検討すると示しています。
工期の目安は判断材料です。
現行マニュアルの違反処理基準は、技術基準に従って設置されていない設備を措置対象の例に挙げています。
その履行期限について、工事日数を参考に検討すると明記しています。
建物の規模、既設設備、施工可能な時間帯などで事情は変わるため、目安だけで自己判断しないことが重要です。

同じ設備でも、建物ごとに工程は変わるのですね。

はい。
工事の見込みを早めに所轄消防署へ相談するのが安全です。

自動火災報知設備の工事日数はどこまで参考になるのか

建物と自動火災報知設備と工事クレーンを表すイラスト
現行マニュアルには、全部未設置違反を改修した100件について、自動火災報知設備の届出日数を調べた結果があります。
これは命令を受けた建物の工程を検討するときの、ひとつの参照情報です。
問3 100件調査ではどのような日数が示されていますか。
答3 500㎡未満は60日以内が94%、500㎡以上1,000㎡未満は90日以内が87%、1,000㎡以上は120日以内が95%でした。
調査結果は届出間の日数です。
ここで示されたのは、着工届出から設置届出までの日数です。
見積り、契約、図面の確認、施工後の検査などを含む全工程と同じ意味ではありません。
したがって、自分の建物の工事日数へ機械的に置き換えないで、必要な手続と施工計画を個別に確かめます。

60日という数字だけを、完成までの日数と取り違えないようにします。

届出の起点と工事全体の予定を、別の欄で管理すると分かりやすくなります。

設備ごとの工期例をそのまま期限にしてよいのか

火災報知盤と時計と工程表で工期を確認するイラスト
マニュアルには、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、自動火災報知設備の工期例も掲載されています。
設備が増えるほど日数が長くなる例がありますが、これは一律の法定日数を定めた表ではありません。
問4 設備ごとの工期例はどのように使いますか。
答4 工程の見通しを立てる参考にし、命令書の期限は所轄消防署へ確認します。
例は期限そのものではありません。
例として、既存ビルへ新規設置する場合の着工届から設置届までの日数が、設備と建物規模ごとに並んでいます。
工事を急ぐ必要がある場面でも、無届工事や安全を欠く施工に進んではいけません。
期限変更や工程調整を独断で行わず、困難が見えた時点で所轄消防署と施工者へ連絡します。

工期が読みにくくなったら、期限を過ぎる前に相談します。

施工者の見積りと必要な届出をそろえて、早めに具体的な工程を共有してください。

命令を受けた管理者は何から工程を組むのか

施設管理者の確認表と電話と工事書類を表すイラスト
期限があると、工事だけを急いでしまいがちです。
まず火災時の危険を減らす行動と、命令への対応を並行して整理します。
問5 最初にそろえる情報は何ですか。
答5 命令書、設備の現状、施工者の工程案、所轄消防署への相談事項です。
安全確保と工程を分けて確認します。
命令の対象範囲、工事中の設備停止の有無、利用者への影響を先に洗い出します。
危険が大きい場合は、設置完了を待つだけでなく、所轄消防署の指示に従い必要な安全措置を講じます。
工程表には届出、施工、確認、連絡を分けて記載し、遅れが見込まれる時点で共有します。

命令書と工程表を一緒に見て、相談する内容を整理します。

期限前の共有が、施工と安全確保の両方を進める第一歩です。

よくある質問

Q設置命令の期限は延ばせますか?
A命令書の期限を自己判断で変更することはできません。困難が分かった段階で所轄消防署へ相談してください。
Q60日以内という数字はどの設備にも使えますか?
Aいいえ。自動火災報知設備の調査結果であり、対象物の規模別の参考値です。
Q工事中に設備を止める必要があるときはどうしますか?
A停止範囲と安全措置を施工者と所轄消防署へ確認し、利用者の安全を先に確保します。
Q施工者へ最初に渡すものは何ですか?
A命令書、現場の状況、期限を共有し、届出を含む工程案を作成してもらいます。

まとめ

✔期限は命令書で確認します。
✔消防庁の工期例は、検討の目安です。
✔100件調査の日数は、着工届出から設置届出までの結果です。
✔工事全体の工程は建物ごとに確認します。
✔遅れの見込みは期限前に共有します。
✔設備停止を伴う工事は、安全措置を先に確認します。
✔所轄消防署と施工者への相談を早めに始めます。

命令書と工程表を見ながら、早めに相談を始めます。

㈱防災屋でもご相談を承っております。

防火管理はプロにお任せ下さい

まずはWebで無料お見積りを!

お問い合わせ

監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

監修:㈱防災屋

参考・出典

※本記事は公表資料に基づく一般的な解説です。個別の命令、履行期限及び安全措置は、所轄消防署の判断に従ってください。

BLOGカテゴリ
最新の記事
防火管理者代行サービス 強欲な青木 協業プラン(YouTube出演・ショート動画制作) 消防設備士・予防技術検定・危険物取扱者の過去問テスト 全類対応
無料1分概算見積
消防用設備等の設置命令を受けた管理者が工期を確認する場面
消防用設備等の設置命令を受けたとき、いつまでに工事を終えなければならないのか不安になるかもしれません。 消防庁の現行マニュアルには、履行期限を検討するための工事日数の例が示されています。 ただし、その日数は全ての建物に一...
リクルート 採用情報はこちら →
採用ページ 一緒に働く仲間を募集中 → フランチャイズ (株)防災屋と一緒に開業する → 協力業者 協力業者さん募集中 →