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エアゾール式簡易消火具は消火器の代わりになるのか|補助的な役割と使う前に見る表示を解説

エアゾール式簡易消火具の補助的な役割と適応表示を示すアイキャッチ

エアゾール式簡易消火具は、家庭の小さな初期火災で使えるよう作られた、軽く扱いやすい消火具です。
ただし、消防庁は消火器の代替品ではなく補助的な役割として案内しています。
購入時も使用時も、容器の適応火災の絵表示と取扱説明書を先に確認することが必要です。
火が大きい、煙が多い、消火に迷うときは、消火を続けず避難と119番通報を優先します。

小さい缶なら、消火器の代わりに一つ置けばよいですか。

補助的な消火具として考えます。
通常の消火器と役割を置き換えません。

缶の火の絵を見れば、使える火災が分かるのですね。

そのとおりです。
絵表示にない火災には使いません。

この記事の結論
  • エアゾール式簡易消火具は消火器の代替ではなく補助的な役割です
  • 使う前に容器の適応火災の絵表示を確認します
  • 火元から2〜3m離れて放射します
  • 火が消えても再燃を考え、薬剤は途中で止めずに出し切ります
  • 消火が難しいと感じたら避難し119番通報を優先します

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エアゾール式簡易消火具を補助的に使うための確認から消火後までの流れ

エアゾール式簡易消火具はなぜ消火器の代わりにならないのか

台所に置いたエアゾール式簡易消火具のイメージ
エアゾール式簡易消火具は、液化ガス又は圧縮ガスの圧力で消火薬剤を噴霧状などに放射するものです。家庭で起きる天ぷら油の発火、石油ストーブへの注油中の引火、くずかごの火災など、比較的初期段階の火災での使用が案内されています。
一方、消防庁はこの消火具を消火器の代替品ではなく、補助的な役割を果たすものと位置付けています。小さく軽いという長所を、火勢が大きくなった場面まで使えるという意味に広げないことが重要です。
総務省消防庁「住宅用消火器」 エアゾール式簡易消火具は消火器の代替品としてではなく、補助的な役割を果たすものとして効果が期待されると案内しています。
火が天井へ届く、避難経路が煙で見えにくい、または自分で消せるか迷う場合は、消火を試みるより先に避難します。
軽さは初動の助けになりますが、避難を遅らせる理由にはなりません。

小型だから、どんな火にも使えるわけではないのですね。

初期火災の補助と考えます。
難しければ直ちに避難します。

容器の適応火災の絵表示はどう確認するのか

エアゾール式簡易消火具の適応火災の絵表示を確認するイメージ
同じように見える缶でも、適応する火災は製品ごとに異なります。容器に表示された絵表示を読み、家庭で想定する火元に使えるかを購入時に確認します。
消防庁は、適応しない火災に使用すると火災が拡大するおそれがあるとして、容器表示に応じた使用を呼びかけています。火が出てから表示を探すのではなく、置く時点で家族も確認できる状態にしておきましょう。
総務省消防庁「住宅用消火器」 エアゾール式簡易消火具は、容器に表示されている適応火災に応じて使用し、適応しない火災に使用すると火災が拡大するおそれがあると案内しています。
製品の説明書には使用方法、使用期限、保管上の注意もあります。絵表示だけで判断せず、購入した製品固有の説明も保管します。
「小型の缶だから大丈夫」ではなく、表示に合う火災かを先に決めます。

使える火災は、容器の絵表示で確かめます。

適応表示が出発点です。
合わない火災には使いません。

放射するときはなぜ火元から2〜3m離れるのか

火元から距離を取ってエアゾール式簡易消火具を放射するイメージ
消防庁の使用方法は、火元から2〜3m離れた位置で火元を狙って放射する流れです。火の近くへ寄り過ぎると、熱や煙で避難の判断が遅れます。
距離を取っても炎が弱まらない、放射するために避難口の反対側へ回り込む必要がある、といった状態では使い続けません。退路を背にして、無理のない範囲だけで判断します。
総務省消防庁「住宅用消火器」 エアゾール式簡易消火具は、火元から2〜3m離れた位置から火元を狙い放射する方法を示しています。
火が見えなくても、油や可燃物の状態により再燃することがあります。消えた直後ほど、周囲の安全を確かめて避難・通報の判断を続けます。
距離を保てない火災には近づかず、消火より避難へ切り替えます。

火を消すために近づき過ぎないことも大切ですね。

2〜3mが目安です。
退路を失いそうなら離れます。

火が消えたあとになぜ薬剤を出し切るのか

火が消えたあともエアゾール式簡易消火具を放射し再燃を確認するイメージ
炎が見えなくなっても、火元に熱が残れば再燃する可能性があります。消防庁は、火が消えても再燃する可能性があるため、放射を途中で止めず消火薬剤を全て出し切るよう案内しています。
残量を次回用に残すという考え方ではなく、その一回の初期消火で確実に使い切る扱いです。使用後は製品の案内に従い、必要な交換・処理の相談を行います。
総務省消防庁「住宅用消火器」 火が消えても再燃する可能性があるため、エアゾール式簡易消火具の放射は途中で止めず、消火薬剤を全て出し切るよう示しています。
消火を終えたら、火元から安全な位置へ離れ、消防への通報や周囲への知らせが必要かを判断します。消火具を使った事実も家族や消防へ伝えます。
消えた瞬間で終わりにせず、再燃と避難の安全を確認します。

火が消えて見えても、途中で止めないのですね。

再燃を防ぐためです。
薬剤を出し切ってから安全を確認します。

家庭では消火器とどう組み合わせて備えるのか

消火器とエアゾール式簡易消火具を補助的に組み合わせるイメージ
エアゾール式簡易消火具の置き場所は、製品の保管条件を満たし、火元へ向かう途中で安全に取り出せる場所を選びます。調理中に火の真横へ取りに戻る配置は避け、家族も場所と使い方を共有します。
通常の消火器を備える場合も、住宅用として適した製品か、使用期限や表示を確認します。小型の消火具だけに依存しないことが、消防庁が示す補助的な役割という考え方に沿います。
総務省消防庁「住宅用消火器」 住宅用消火器は適応火災が絵表示で示され、エアゾール式簡易消火具は補助的な役割を果たすものと案内しています。
備えを増やしても、消火に固執しないという原則は変わりません。火や煙の状況を見て、避難・通報・周囲への知らせを優先する基準を家族で決めます。
「何を置くか」と一緒に、「どこで避難へ切り替えるか」を決めておきます。

消火具の場所と、避難する判断を家族で決めます。

消火器と補助的な消火具を使い分けます。
迷えば避難を優先します。

よくある質問

Qエアゾール式簡易消火具だけを置けば消火器は不要ですか?
A消防庁は、消火器の代替品ではなく補助的な役割と案内しています。家庭の状況に合わせ、適応火災と通常の消火器の備えを確認してください。
Qどの火災にも使えますか?
Aいいえ。容器の適応火災の絵表示に従います。適応しない火災に使うと、火災が拡大するおそれがあります。
Q火が消えたら放射を止めてもよいですか?
A再燃する可能性があるため、消防庁は途中で止めずに薬剤を出し切るよう案内しています。
Q消火を続けるか迷ったときはどうしますか?
A無理に消火を続けず、避難と119番通報を優先してください。安全な場所から周囲へ知らせます。

まとめ

✔エアゾール式簡易消火具は補助的な役割と考える
✔容器の適応火災の絵表示を確認する
✔火元から2〜3m離れて放射する
✔火が消えても薬剤を出し切る
✔通常の消火器と使い分ける
✔迷ったら消火をやめて避難する
✔安全な場所から119番通報する

適応表示と置き場所を確認します。
消火に迷うときは避難します。

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監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

※本記事は総務省消防庁が公表している資料に基づく一般的な解説です。製品ごとの取扱いと使用期限は、容器とメーカーの案内を確認してください。火災時は安全を確保し、消火が難しいと判断したら避難して119番通報してください。

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