エアゾール式簡易消火具は、家庭の小さな初期火災で使えるよう作られた、軽く扱いやすい消火具です。
ただし、消防庁は消火器の代替品ではなく補助的な役割として案内しています。
購入時も使用時も、容器の適応火災の絵表示と取扱説明書を先に確認することが必要です。
火が大きい、煙が多い、消火に迷うときは、消火を続けず避難と119番通報を優先します。
小さい缶なら、消火器の代わりに一つ置けばよいですか。
補助的な消火具として考えます。
通常の消火器と役割を置き換えません。
缶の火の絵を見れば、使える火災が分かるのですね。
そのとおりです。
絵表示にない火災には使いません。
- エアゾール式簡易消火具は消火器の代替ではなく補助的な役割です
- 使う前に容器の適応火災の絵表示を確認します
- 火元から2〜3m離れて放射します
- 火が消えても再燃を考え、薬剤は途中で止めずに出し切ります
- 消火が難しいと感じたら避難し119番通報を優先します
▼

目次
エアゾール式簡易消火具はなぜ消火器の代わりにならないのか

一方、消防庁はこの消火具を消火器の代替品ではなく、補助的な役割を果たすものと位置付けています。小さく軽いという長所を、火勢が大きくなった場面まで使えるという意味に広げないことが重要です。
軽さは初動の助けになりますが、避難を遅らせる理由にはなりません。
小型だから、どんな火にも使えるわけではないのですね。
初期火災の補助と考えます。
難しければ直ちに避難します。
容器の適応火災の絵表示はどう確認するのか

消防庁は、適応しない火災に使用すると火災が拡大するおそれがあるとして、容器表示に応じた使用を呼びかけています。火が出てから表示を探すのではなく、置く時点で家族も確認できる状態にしておきましょう。
「小型の缶だから大丈夫」ではなく、表示に合う火災かを先に決めます。
使える火災は、容器の絵表示で確かめます。
適応表示が出発点です。
合わない火災には使いません。
放射するときはなぜ火元から2〜3m離れるのか

距離を取っても炎が弱まらない、放射するために避難口の反対側へ回り込む必要がある、といった状態では使い続けません。退路を背にして、無理のない範囲だけで判断します。
距離を保てない火災には近づかず、消火より避難へ切り替えます。
火を消すために近づき過ぎないことも大切ですね。
2〜3mが目安です。
退路を失いそうなら離れます。
火が消えたあとになぜ薬剤を出し切るのか

残量を次回用に残すという考え方ではなく、その一回の初期消火で確実に使い切る扱いです。使用後は製品の案内に従い、必要な交換・処理の相談を行います。
消えた瞬間で終わりにせず、再燃と避難の安全を確認します。
火が消えて見えても、途中で止めないのですね。
再燃を防ぐためです。
薬剤を出し切ってから安全を確認します。
家庭では消火器とどう組み合わせて備えるのか

通常の消火器を備える場合も、住宅用として適した製品か、使用期限や表示を確認します。小型の消火具だけに依存しないことが、消防庁が示す補助的な役割という考え方に沿います。
「何を置くか」と一緒に、「どこで避難へ切り替えるか」を決めておきます。
消火具の場所と、避難する判断を家族で決めます。
消火器と補助的な消火具を使い分けます。
迷えば避難を優先します。
よくある質問
まとめ
適応表示と置き場所を確認します。
消火に迷うときは避難します。
家庭の防火は、日常の確認から整えられます。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
※本記事は総務省消防庁が公表している資料に基づく一般的な解説です。製品ごとの取扱いと使用期限は、容器とメーカーの案内を確認してください。火災時は安全を確保し、消火が難しいと判断したら避難して119番通報してください。






