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BCPで地震後の試運転で自家発電設備から黒煙や白煙が出たら運転を続けてよいのか|排気色の確認と復旧判断を解説

黒煙が出ている自家発電設備の排気管と警報灯を示すアイキャッチ

地震後、自家発電設備を試運転すると、排気口から黒煙や白煙が続けて出ることがあります。
始動直後だけの煙なのか、運転を止めるべき異常なのか迷う場面です。
排気色は燃焼状態を把握する手掛かりですが、色だけで原因や復旧可否は決められません。
BCPでは運転を保留する運転条件を記録する代替電源を確保する専門点検後に復旧するという順番を決めておきます。

始動直後の煙なら続けてもええですか?

色と継続時間を記録して運転を保留します

黒煙なら燃料系の故障ですか?

排気色だけで原因を決めつけません

この記事の結論
  • 黒煙や白煙が続くなら運転を続けません
  • 色だけで原因や復旧可否を決めません
  • 運転条件と煙の継続時間を記録します
  • 消防用設備への影響を確認して代替電源を確保します
  • 専門点検と再試験後に復旧します

黒煙や白煙の確認から運転保留と代替電源確保を経て専門点検後に復旧する4工程の横長アイソメ図

地震後の試運転で黒煙や白煙が出たら運転を続けてよいのか

自家発電設備の排気口から黒煙が続き警報灯が点灯した状態の横長アイソメ図

黒煙、白煙、青白色の煙が続くなら、いったん運転を保留します
始動できたことと、正常に燃焼して安定運転できることは同じではありません。

消防庁の検討資料は、排気色を燃料の燃焼状態を把握するのに適した確認方法の一つとしています。
同資料では、黒煙は燃料噴射系の異常や燃焼空気不足など、白煙は燃料噴射系の異常や圧縮圧力不足など、青白色は燃焼室へ入った潤滑油の燃焼が考えられると整理されています。

排気色は原因を絞る手掛かりです。一つの色だけで部品故障を断定せず、運転条件、異音、振動、におい、警報、排気管内の状態を合わせて確認します。

消防用設備の非常電源として使われている場合は、発電機だけの問題として終わらせません。
非常電源を受ける設備停止中の代替措置を同時に確認します。

色だけで故障箇所は決められないんですね。

燃焼状態と運転条件をセットで見ます

どの排気色と運転条件を確認対象にするのか

自家発電設備の黒煙と白煙と青白色の排気を並べて比較する横長アイソメ図

排気色、発生時点、継続時間、運転条件を一組で記録します
冷機時か暖機後か、始動直後か連続運転中か、無負荷か負荷運転中かで見え方が変わります。

  • 設備番号と原動機の型式を確認する
  • 黒、白、青白色のどれに近いかを記録する
  • 始動直後か連続運転中かを記録する
  • 冷機時か暖機後かを記録する
  • 無負荷か負荷運転中かを記録する
  • 煙が出た時間と継続時間を記録する
  • 異音、振動、におい、警報の有無を記録する

排気口へ顔を近づけたり、煙を吸い込んだりしません。安全な位置から色と継続状態を見て、撮影できる場合も立入禁止範囲や高温部へ近づかないようにします。
施設側が記録する範囲専門業者が測定・分解する範囲を分けます。

色だけやなく継続時間も残すんですね。

同じ条件で比較できる記録が大切です

排気色の異常を見つけたら何をするのか

自家発電設備を停止して代替電源から消防ポンプ制御盤へ給電する横長アイソメ図

記録、運転保留、影響確認、代替措置、専門点検の順で進めます
原因確認前に再始動を繰り返すと、異常の拡大や二次損傷につながるおそれがあります。

  1. 安全な位置から排気色と継続時間を記録する
  2. 運転と再始動を保留する
  3. 非常電源を受ける消防用設備を確認する
  4. 代替電源と施設運用制限を決める
  5. 専門業者へ運転条件と症状を伝える
  6. 燃料噴射、吸気、圧縮、潤滑、排気管の点検結果を受け取る
  7. 再試験後に復旧責任者が運用再開を承認する

消防庁の点検基準は、無負荷運転で漏れ、異臭、不規則音、異常振動がなく、吸排気の状態が適正であることを確認する考え方を示しています。
排気色だけの確認で終えず音、振動、漏れ、警報、吸排気を合わせて専門業者へ引き継ぎます。

停止中の設備への影響も確認します。

代替措置までを一つの手順にします

煙が一度消えたら正常と思うと何を見落とすのか

燃料噴射装置と吸気過給器と圧縮圧力計と汚れた排気管を並べた横長アイソメ図

煙が一度消えても、原因が解消したとは限りません
始動時だけの一時的な煙か、暖機後も続く異常かは、製造者の手順と平常時記録で比較します。

  • 煙が消えた瞬間だけで復旧を判断する
  • 黒煙を燃料噴射系だけの問題と決めつける
  • 白煙と水蒸気を記録せず同じものとして扱う
  • 青白色の煙と潤滑油量の変化を別々に扱う
  • 吸気口や過給器の汚れを確認対象から外す
  • 排気管内の未燃燃料や燃焼残さを見落とす
  • 点検結果をBCP記録へ戻さない

消防庁の検討資料は、排気管内部に運転へ支障を及ぼす未燃燃料や燃焼残さがないことを確認し、異常があれば清掃などの措置を行う考え方を示しています。
燃料噴射系吸気と過給器圧縮と潤滑油の入り込みを切り分けます。

煙が消えた瞬間だけでは判断できませんね。

原因と安定性を分けて確認します

明日から排気色の異常にどう備えるのか

整備後の自家発電設備で透明な排気と安定した計器を確認する横長アイソメ図

平常時の排気色と運転条件を設備台帳へ残します
同じ条件で比較できれば、地震後の試運転で小さな変化を見つけやすくなります。

  1. 設備番号と原動機の型式を台帳へ記入する
  2. 同じ運転条件で平常時の排気色を記録する
  3. 始動時の煙が消えるまでの時間を記録する
  4. 異音、振動、においの平常状態を共有する
  5. 消防用設備の供給先を系統図で確認する
  6. 代替電源と施設運用制限を決める
  7. 専門業者と復旧承認者の連絡先を更新する

内閣府の事業継続ガイドラインは、重要な経営資源の被害確認、代替手段、復旧手順、教育・訓練、見直しを継続する考え方を示しています。
運転を保留して代替電源へ移る訓練点検結果から復旧を承認する流れを消防計画とBCPへ反映します。

まず平常時の排気を記録します。

比較できる記録が停止判断を支えます

よくある質問

Q始動直後だけ黒煙が出ても運転を続けられますか?
A始動時の一時的な煙かを自己判断しません。色、継続時間、冷機・暖機、負荷条件を記録し、製造者の手順と専門点検で判断します。
Q白煙なら水蒸気なので問題ありませんか?
A白く見えるだけで水蒸気とは決めません。燃料噴射や圧縮の状態なども考えられるため、継続時間と運転条件を専門業者へ共有します。
Q点検中の消防用設備はどうしますか?
A供給先と停止範囲を確認し、設備に応じた代替電源や施設運用制限を専門担当者と決めます。
Q復旧前に何を記録しますか?
A点検・整備内容、試験条件、排気色、異音、振動、警報の有無を確認し、復旧承認を台帳へ記録します。

まとめ

黒煙や白煙が続くなら運転を続けません
排気色と継続時間をその場で記録します
排気色だけで原因を決めません
消防用設備への影響範囲を確認します
代替電源と施設運用制限を決めます
専門業者が燃焼状態と排気系統を確認します
再試験後の復旧承認を台帳へ残します

煙が消えても勝手に再始動せんようにします。

代替電源と専門点検まで確認しましょう
㈱防災屋でもご相談を承っております。

防火管理はプロにお任せ下さい

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お問い合わせ

監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

※本記事は公表されている法令および公的資料に基づく一般的な解説です。黒煙、白煙、青白色の煙を確認した場合は排気色だけで原因を決めず、自己判断で運転継続や部品調整をせず消防用設備の専門業者へ相談してください。個別の運転保留、代替措置、点検・整備、試運転、復旧判断は、設備の仕様と施設の運用状況に応じて所轄消防署や専門家へご確認ください。

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