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給油取扱所内に銀行の現金支払機は設置できる?看板掲示・目的外利用者の可否も解説

給油取扱所内に銀行の現金支払機(ATM)を設置したいという相談は少なくありません。どこに設置すれば認められるのか、看板は掲げてよいのか、給油目的以外の利用者が出入りしても問題ないのかを、実際の質疑応答をもとに解説します。

スタンドの中に銀行の現金支払機を置く場合、専用の建物を新しく建ててもよいのでしょうか。

実は給油空地の一角に専用のプレハブ建物を建てる形は想定されていないんです。
販売室の一部を区切るか、販売室の中にボックス本体だけ置く形なら認められますよ。

看板を出したり、給油目的でない人が使いに来たりするのはどうでしょうか。

看板は防火塀の防火機能を損なわなければ大丈夫ですし、店舗として認められる範囲なら給油目的以外の人が出入りしても問題ないんです。
詳しく解説しますね!

この記事の結論
  • 現金支払機は販売室の一部を区画した専用部分、又は販売室の一角にボックス本体のみを設置する形であれば認められる
  • 固定給油設備等に支障のない給油空地の一角に現金支払機専用のプレハブ建物を設置する形は認められない
  • 販売室の全面又は防火塀への看板掲示は可能だが、へいの上部への設置は防火上の機能を損なわない範囲に限られる
  • 給油等の目的を持つ者以外が出入りしても、給油等のために出入りする者を対象とした店舗等と認められる限り差しつかえない

現金支払機は販売室内への設置であれば認められる

給油客を対象とした銀行の現金支払機の設置について、次の(ア)〜(ウ)いずれかの形で販売室に設置することを認めてよいかどうか、照会がありました。

  • (ア) 販売室(設置者:給油所)の一部を区画した専用部分に設置する(給油所と銀行との契約は賃貸契約とし、給油所側も合鍵を持ち必要に応じて現金支払機本体を除き立ち入れる。営業時間は給油所の営業時間内)
  • (イ) 固定給油設備その他の設備に支障のない給油空地の一角に設置する、現金支払機専用のプレハブ建物(設置者:給油所)
  • (ウ) 販売室の一角に現金支払機のボックス本体のみを設置する(契約・営業時間は(ア)と同様)
(ア)又は(ウ)による場合は、さしつかえないとされています。つまり、販売室の一部を区画して設置する方法、または販売室内にボックス本体のみを設置する方法であれば認められますが、給油空地の一角に現金支払機専用のプレハブ建物を単独で設置する(イ)の形は想定されていません。設置場所を給油取扱所の販売室という既存の建築物の内部に収める、という考え方がポイントです。

販売室の中に収める形なら認められるのですね。

区画の仕方が要点です。
賃貸の契約内容と鍵の管理も整理しておいてください。

看板掲示・予防規程・目的外利用者の扱い

現金支払機の設置を認めてよい場合について、看板の掲示、予防規程認可上の配慮事項、給油客以外の利用者が増加した場合の法令上の問題、設置にあたって検討・指導すべき事項などが照会されています。

これらについては次によられたいとされ、次の点が示されています。
  • 販売室の全面又は防火塀の上部への看板の設置は、さしつかえないが、へいの上部への設置は、へいの防火上の機能に支障を生ずるものであってはならない
  • 給油等のために給油取扱所に出入りする者を対象とした店舗等と認められる限り、給油等の目的を持つ者以外の者が出入りしたとしても、さしつかえない
現金支払機だけを目的とした利用者が増えたとしても、それだけで法令上の問題になるわけではありません。ただしあくまで「給油等のために出入りする者を対象とした店舗等」の範囲内であることが前提であり、看板についても防火塀本来の防火機能を損なわないことが条件になります。

塀の上に看板を出すのは避けたほうがよいのですね。

防火上の機能に支障が出ます。
掲示したい場所があるなら、図で示して相談してください。

よくある質問

Q. 給油空地の一角に現金支払機専用の建物を新設してもいいですか?
専用のプレハブ建物を単独で設置する形は想定されていません。販売室の一部を区画するか、販売室内にボックス本体のみを設置する形であれば認められます
Q. 現金支払機の看板を防火塀に掲げても大丈夫ですか?
看板の設置自体は差しつかえありませんが、防火塀の上部に設置する場合は、へいの防火上の機能に支障を生じさせないことが条件になります。
Q. 給油目的ではない人が現金支払機だけを使いに来ても問題ありませんか?
給油等のために出入りする者を対象とした店舗等と認められる範囲内であれば、目的を持たない利用者が出入りしても差しつかえないとされています。

まとめ

  • 現金支払機は販売室の一部区画、又は販売室内のボックス設置であれば認められる
  • 給油空地一角への専用プレハブ建物の設置は想定されていない
  • 看板掲示は可能だが、防火塀の防火機能を損なわない範囲に限られる
  • 給油目的以外の利用者の出入りも、店舗等として認められる範囲であれば差しつかえない

設置場所さえ間違えなければ、意外と柔軟に置けるのですね。
すっきりしました。

販売室の枠内に収めることが前提です。
設置の前に、区画の方法を所轄に相談してください。
㈱防災屋でもご相談を承っています。

参考・出典

  • 危険物の規制に関する政令第17条第9号、危険物の規制に関する規則第25条の4第1項第2号 e-Gov法令検索
  • 「消防実務六法 質疑応答編」(消防実務研究会編・東京法令出版)給油取扱所内に銀行の現金支払機を設置することの可否に関する質疑応答を参考に、独自に解説を作成

※本記事は2026年6月時点の法令解釈に基づく一般的な解説です。個別の設計内容については所轄消防署にご確認ください。

監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

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