予防規程を作れと言われても、なにをどこまで書けばよいのか分からないという声をよく聞きます。
実は予防規程には、日々の運転操作から補修工事中の火気管理、危険物の取扱工程を変えるときの対応まで、施設の使い方が変わるたびに書き足す項目が細かく決められています。
危険物の規制に関する規則が定める項目を1つずつ確認すれば、自社の予防規程に何が抜けているかが見えてきます。
この記事では、運転操作の基本から移送取扱所の配管工事まで、予防規程に書くべき項目を条文にそって整理します
予防規程って書けと言われたんですけど
正直なにをどこまで書けばいいのか分からなくて。
実は運転操作や工事中の対応まで
規則が具体的に項目を決めているんです。
普段どおり運転してるだけじゃ
駄目なんですか。
はい 規則が定める号ごとに
書き足す項目が変わってきます。
- 予防規程には日々の運転操作や取扱い作業の基準まで具体的に書くことが求められます
- 施設の補修や工事のときは火気の使用管理を書き足す必要があります
- 製造所と一般取扱所は工程や設備を変えるとき危険要因の把握と対策を書くことになっています
- 移送取扱所は配管工事の責任者や他工事の際の保安まで書きます
- 施設の使い方が変わるたび、予防規程も見直しが必要になります
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目次
予防規程は日々の運転操作にも及ぶのか

実は日々の運転操作そのものが記載の対象になっています。
バルブの開閉手順や計器の確認方法といった運転操作そのものも、号六に基づいて具体的に書き込む対象になります。
号七の取扱い作業の基準は、荷卸しや詰め替えといった日常の作業手順を指します。
現場の口頭ルールだけに頼らず、この2つの号を文書として整理しておくことが第一歩になります。
うちの手順書、口頭で伝えてるだけの
ところがあるかもしれません。
号六と号七にあたる部分がないか
まず洗い出してみましょう。
補修や工事のときはなぜ火気管理まで書き足すのか

その工事のあいだの火気の扱いも、あらかじめ予防規程に定めておく事項です。
号八は補修等の方法そのもの、号八の二は工事期間中の火気管理を定めます。
溶接や研磨の火花が危険物に触れないよう、あらかじめ立会いや養生の方法を決めておく必要があります。
工事のたびに一から相談するのではなく、この2号を予防規程に書いておけば手戻りが減ります。
そういえば前回の補修工事のとき
立会いの方法を決めてなかった気がします。
次の工事の前に、号八の二の内容を
予防規程に書き足しておきましょう。
取扱工程を変えるときはなぜ危険要因の把握が求められるのか

新しい危険要因が生まれていないかを確認する手順が予防規程に求められます。
配管のレイアウトを変えたり、新しい設備を追加したりするときに、危険要因の把握と対策の手順を書いておきます。
屋内貯蔵所や屋外タンク貯蔵所にはこの号は適用されないため、対象施設を取り違えないことが大切です。
工程変更のたびに口頭で確認するのではなく、確認手順そのものを文書化しておくと引き継ぎもしやすくなります。
うちは屋内貯蔵所なんですけど
この号は関係ないんですか。
はい この号は製造所と一般取扱所
限定なので対象外です。
移送取扱所の配管工事はなぜ責任者まで決めておくのか

だからこそ予防規程には、配管まわりの工事に関する項目が2つ用意されています。
号九では工事現場の責任者の条件と保安監督体制を定めます。
号十は道路工事など配管の周囲で行われる他工事のときに、配管の保安をどう確保するかを書く項目です。
自社の工事ばかりに目が向きがちですが、周辺の他工事への備えを見落とすと号十が抜け落ちてしまいます。
他社の工事のことまで
予防規程に書くんですね。
はい 号十を見落とす施設が
意外と多いので確認してみてください。
明日からなにを確認すればよいのか

抜けている項目があれば、そのまま放置せず書き足すことが実務の第一歩です。
号六・七の運転操作から号十の他工事への備えまで、自社の書面に抜けがないかをチェックリストにして確認してみましょう。
記載を変更するときは、消防法第十四条の二第一項に基づき市町村長等の認可が必要になります。
不明な点があれば、自己判断で済ませず所轄消防署に確認することをおすすめします。
まずは今の予防規程を
号ごとに見直してみます。
抜けが見つかったら
変更の認可手続きも忘れずに進めましょう。
よくある質問
まとめ
号ごとに書くことがはっきりして
やっと予防規程を見直せそうです!
見直しの途中で迷ったら
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 消防法第十四条の二第一項
- 危険物の規制に関する規則第六十条の二第一項
※本記事は公表されている法令に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





