地震や大雪で従業員が社内待機するとき、備蓄食をホットプレートで調理してもよいのでしょうか。
温度調節器の差し込み不足や束ねた延長コードは、異常発熱や発火につながるおそれがあります。
普段から使う調理器具でも、非常時は使用場所や電源条件が変わりやすいものです。
接続部と電源容量と周囲の可燃物を使用前に確認しましょう。
加熱開始から冷却後の清掃までをBCPの手順へ落とし込みます。
ホットプレートなら、社内待機中も普段どおり使えますか?
まず接続部と電源条件を確認しましょう。
延長コードしか届かへん場所でも使えますか?
定格とコードの状態を先に見てください。
- 温度調節器を接続部の奥まで差し込みます
- 機器と延長コードの定格容量を超えません
- コードを束ねず周囲の可燃物を離します
- 加熱中は担当者がその場で見守ります
- 使用後はプラグを抜き冷めてから清掃と記録を行います
▼

目次
社内待機中にホットプレートを使ってよいのか

ただし、普段と違う会議室や仮設の配膳場所へ置き、電源だけをつないで使い始める運用は避けてください。
温度調節器の接続、電源容量、コードの伸ばし方、設置場所、見守る人を一組で確認します。
停電復旧直後や非常用電源で使う場合は、その回路で使用を認める機器と負荷を設備担当者が先に判断します。
焦げ臭さや変形へすぐ対応できるよう、加熱中は担当者がその場に残る運用にします。
使用開始と停止を決める人を社内待機手順へ記載してください。
電源が入っても、すぐ使えるとは限らないんですね。
接続と電源と人まで一緒に見てください。
どの機器と電源と使用場所を対象に確認するのか

温度調節器、コネクター、電源プラグ、コンセント、延長コード、テーブル、周囲の可燃物まで確認します。
本体の消費電力と延長コードやテーブルタップの定格を照合し、同じ回路で使う他の機器も確認します。
差し込み口の数が余っていても、使用可能な容量が残っているとは限りません。
機器は安定した耐熱性のある台へ置き、紙類、布、備蓄箱から必要な離隔を確保します。
避難通路や防火戸の前を避け、電源遮断位置と消火器へすぐ届く配置にしてください。
- ホットプレートの型式と取扱説明書
- 温度調節器とコネクターの差し込み
- 本体の消費電力と電源側の定格容量
- 延長コードやコードリールの使用条件
- コードの束ねや折れ曲がりや挟み込み
- 使用場所と周囲の可燃物
- 担当者と電源遮断位置と消火器
差し込み口が空いていても、容量は別に確認するんですね。
機器からコンセントまでを一続きで見ましょう。
加熱開始から片付けまで何を決めるのか

設置、接続、予熱、調理、見守り、停止、冷却、清掃、記録までを一つの手順にします。
温度調節器を本体の奥まで差し、電源コードを伸ばし、机やいすの脚で挟んでいないかを確認します。
担当者は加熱中のプレートと食品を見守り、電話対応や配布作業で離れるなら電源を切って交代します。
熱い調理器具を置く場所を決め、接触ややけどを防ぐ作業動線を分けてください。
使用後はプラグを抜き、十分に冷えてから清掃し、焦げ、変形、異臭などを点検記録へ残します。
加熱中に配布作業へ離れるのは危ないんですね。
停止してから交代を徹底します。
温度調節器の差し込みと本体の汚れを見落とすとどうなるのか

温度調節器が正しく働かず、プレートや本体の樹脂部が異常に高温となるおそれがあります。
温度調節器は奥まで差し込み、がたつき、焦げ、変色、変形がないかを使用前に見ます。
本体の下へ鍋敷きや紙を挟まず、吸気や放熱を妨げない取扱説明書どおりの置き方にします。
熱反射板などへ調味料や食品が付着したままなら、冷めた状態で清掃し、異常加熱を防いでください。
異臭、異音、発煙、樹脂部の変形を確認したら、原因が分かるまで使用を再開しません。
炎や煙が発生したときは、周囲へ知らせ、119番通報と避難を優先します。
本体の下に鍋敷きを置くのもアカン場合があるんですね。
差し込みと放熱を毎回見てください。
明日からホットプレートの運用をどう確認するのか

次に実際の社内待機場所へ置き、電源容量、可燃物、電源遮断位置、消火器、避難通路を確認してください。
異常を起こす試験は行わず、設置、差し込み、コードの展開、容量確認、見守り、停止、通報の動きを机上と実機で確認します。
接続部やコードに焦げ、変色、変形、損傷がある機器は使用対象から外してください。
訓練では担当者が離れるときの停止と交代、焦げ臭さを感じたときの声かけまで確認します。
結果は消防計画の火気使用時の管理と、BCPで社内待機を続ける調理手順へ反映します。
- 機器の型式と取扱説明書を照合する
- 温度調節器を接続部の奥まで差し込む
- 本体と電源側の定格容量を確認する
- 延長コードを束ねず真っすぐ伸ばす
- 周囲の紙や布や備蓄箱を離す
- 加熱中はその場で見守り冷めてから清掃する
- 訓練結果を消防計画とBCPへ反映する
一台だけで、接続から清掃まで練習します。
その結果を施設の手順へ反映しましょう。
よくある質問
まとめ
接続確認から順に、一台で試します!
接続と見守りと清掃をBCPへ落とし込みましょう。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 製品評価技術基盤機構 ホットプレートによる事故
- 製品評価技術基盤機構 延長コード等の電気配線事故に関する注意喚起資料
- 東京消防庁 電気製品火災
- 東京消防庁蒲田消防署 電気火災を防ごう
- 内閣府 事業継続ガイドライン 令和5年3月
- e-Gov法令検索 消防法第8条
- e-Gov法令検索 消防法施行規則第3条
※本記事は公表されている法令および製品安全に関する公的資料に基づく一般的な解説です。温度調節器の接続、消費電力、延長コードの可否、設置と手入れの方法は製品によって異なります。実際の運用は取扱説明書と施設の電源計画を確認し、必要に応じてメーカー、電気設備担当者、防火管理者、所轄消防署へご相談ください。





