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屋内給油取扱所の消火設備は何が必要?第3種泡消火設備・第4種・第5種の設置基準を解説

給油取扱所の消火設備は、通常のガソリンスタンドから著しく消火困難な給油取扱所まで、規模や構造によって求められる基準が異なります。第3種泡消火設備の設置方法、第4種・第5種消火設備の対象範囲など、条文だけでは判断しづらい論点を、実際の質疑応答をもとに解説します。

第3種泡消火設備の消火薬剤タンクって、敷地の外に置いちゃダメですよね?

いえ、敷地外に設けても差しつかえないんですよ。
他用途部分の設備と兼用することも認められています。

住居として使ってる部分は、第4種消火設備の対象から外れますか?

外れません。
住居等の用途部分も包含するように、第4種消火設備を設置する必要がありますよ。

この記事の結論
  • 第3種泡消火設備の消火薬剤タンク・ポンプ等は敷地外設置・他用途部分との兼用が可能
  • 消火設備能力は、給油エリアとローリー荷卸し場を別個に算定しいずれか大きい方の放射能力による
  • 建築物のすべてが屋内給油取扱所であっても、2階建て以上は規則第33条第1項第6号に該当しない
  • 住居等の用途部分にも第4種消火設備を包含するように設置する必要がある
  • 屋外給油取扱所の地下タンクの第5種消火設備は規則第35条第3号の規定に基づき設置する

給油取扱所の消火設備の図解

第3種泡消火設備の消火薬剤タンク・ポンプは敷地外設置・他用途兼用が可能

第3種泡消火設備アイコン

著しく消火困難な給油取扱所に第3種の泡消火設備を設置する場合、消火薬剤タンク・ポンプ等の設置場所について照会がありました。

照会内容回答
消火薬剤タンク・ポンプ等を給油取扱所の敷地外に設けることができるか敷地外に設けても差しつかえない
他用途部分と兼用してもよいか兼用しても差しつかえない
第3種泡消火設備は大がかりな設備になりますが、消火薬剤タンクやポンプそのものを給油取扱所の敷地内に収める必要はありません。敷地外への設置、他用途部分の設備との兼用のいずれも認められており、限られた敷地面積の中でも柔軟にレイアウトを検討できます。

消火設備能力は給油エリアとローリー荷卸し場のいずれか大きい方による

消火設備能力算定アイコン

消火設備能力の算定方法についても、具体的な照会がありました。

  • 給油エリアとローリー荷卸し場を同時に放射する能力で算定する方法
  • 給油エリアとローリー荷卸し場を別個に放射するものとし、いずれか大きい方の放射能力で算定する方法
この2案のうち、後者(別個に放射し、いずれか大きい方の放射能力による)によることとされています。給油エリアとローリー荷卸し場で同時に火災が発生することは想定されておらず、両方を同時放射する前提の過大な設備能力を求めるものではありません。

建築物のすべてが屋内給油取扱所でも2階建て以上は規則33条1項6号に非該当

屋内給油取扱所の建築物アイコン

建築物のすべてが屋内給油取扱所である場合、2階建て以上であっても規則第33条第1項第6号の規定に該当しないとしてよいか、という照会がありました。

該当しません。建築物全体が屋内給油取扱所として使われている場合であっても、規則第33条第1項第6号が想定する対象には含まれず、階数にかかわらずこの規定の適用外として扱われます。用途が単一(屋内給油取扱所のみ)であることが、この判断のポイントです。

住居等の用途部分にも第4種消火設備を包含して設置する必要がある

住居等の用途部分アイコン

屋内給油取扱所(一面開放の屋内給油取扱所を除く)の規則第25条の4第1項第5号(住居等)の用に供する部分にも、規則第34条に規定する第4種消火設備を設置する必要があるか、という照会もありました。

規則第25条の4第1項第5号の用途に供する部分を包含するように設ける必要があります。住居等の用途部分だからといって第4種消火設備の対象外になるわけではなく、他の用途部分と同様にカバー範囲に含める必要がある、という整理です。

屋外給油取扱所の地下タンクは規則35条3号に基づき第5種消火設備を設置する

第5種消火設備アイコン

屋外給油取扱所への消火設備の設置について、一の地下タンクにつき2個の第5種消火設備の位置を必要とするか、という照会もありました。

規則第35条第3号の規定に基づき設置することとされています。「1個のタンクにつき何個」という単純な個数の話ではなく、規則第35条第3号が定める設置基準(防護対象物からの歩行距離等)に従って設置位置・個数を決定する必要がある、という回答です。

よくある質問

よくある質問アイコン

Q. 第3種泡消火設備の消火薬剤タンクは給油取扱所の敷地内に置かないといけませんか?
敷地外に設けても差しつかえありません。また、他用途部分の設備と兼用することも認められています。
Q. 消火設備能力は給油エリアとローリー荷卸し場を合算して算定しますか?
合算ではありません。給油エリアとローリー荷卸し場を別個に算定し、いずれか大きい方の放射能力によることとされています。
Q. 住居等の用途部分は第4種消火設備の設置対象から除外されますか?
除外されません。規則第25条の4第1項第5号の用途に供する部分も包含するように第4種消火設備を設置する必要があります。

まとめ

  • 第3種泡消火設備の消火薬剤タンク・ポンプ等は敷地外設置・他用途兼用が可能
  • 消火設備能力は給油エリアとローリー荷卸し場を別個に算定しいずれか大きい方による
  • 建築物全てが屋内給油取扱所でも2階建て以上は規則第33条第1項第6号に該当しない
  • 住居等の用途部分にも第4種消火設備を包含するように設置する必要がある
  • 屋外給油取扱所の地下タンクの第5種消火設備は規則第35条第3号の規定に基づき設置する

地下タンクの第5種消火設備、1個につき2個必要なんですかね…

単純な個数の話ではなく、規則第35条第3号の設置基準に基づいて決まりますよ。

参考・出典

  • 危険物の規制に関する規則第33条、第34条、第35条 e-Gov法令検索
  • 「消防実務六法 質疑応答編」(消防実務研究会編・東京法令出版)給油取扱所の消火設備に関する質疑応答を参考に、独自に解説を作成

※本記事は2026年6月時点の法令解釈に基づく一般的な解説です。個別の設計内容については所轄消防署にご確認ください。

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