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消火設備の点検で高圧ガスの標識まで確認するのはなぜか|貯蔵所に該当する場合の表示確認

消火設備の点検で高圧ガスの標識まで確認する理由

ガス系消火設備の貯蔵容器まわりでは、設備の表示だけを見ればよいとは限りません。
消防庁の点検要領は、高圧ガス保安法による貯蔵所に該当する場合、同法令の標識等も確認するよう示しています。
ただし、すべての容器が直ちに同じ扱いになるわけではなく、設備構成と貯蔵量の確認が先です。
二つの表示を混同せず、該当性を記録で照合します。

消火設備の点検で、高圧ガスの標識まで見るのですか。

はい。
ただし、高圧ガス貯蔵所に該当する場合に限る確認です。

容器の本数だけで、自己判断してはいけませんね。

図面、容量の根拠、届出の有無をそろえ、所管へ確認します。

この記事の結論
  • 点検要領は貯蔵容器の表示の損傷・脱落・汚損を確認します。
  • 高圧ガス保安法の貯蔵所に該当する場合は別法令の標識等も確認します。
  • 300m³又は液化ガス3,000kgは消防庁資料に示される目安ですが、ガスの種類・法令上の扱いを確認します。
  • 消火設備の表示と高圧ガスの標識は目的が別なので、一方で他方を代用しません。
  • 点検票・図面・届出記録を照合し、判断が難しいときは所管の消防機関等へ相談します。

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消火設備の表示と高圧ガスの該当性と記録照合を示す図解

消火設備の点検で表示を確認するのはなぜか

消火設備の点検で表示を確認するのはなぜかを示すアイソメ図

消火設備の貯蔵容器は、緊急時にも設備の種類と場所を識別できる状態でなければなりません。

消防庁のハロゲン化物消火設備点検要領は、貯蔵タンクの設置場所の表示について、適正にされ、損傷・脱落・汚損等がないことを目視で確認するよう示しています。

表示の状態を確認します。
点検で見るのは、単に看板があるかどうかではありません。
表示が読めるか、対象の貯蔵容器と対応しているか、周囲の作業を妨げていないかを現場で確かめます。
表示の不備は、容器本体や安全装置の異常とは別の点検項目です。
防火管理者は、指摘内容を設備名・設置場所と結び付けて記録します。

表示の傷みは、設備本体の故障と別に扱うのですね。

そのとおりです。

高圧ガスの標識まで確認するのはどんな場合か

高圧ガスの標識まで確認するのはどんな場合かを示すアイソメ図

点検要領は、すべての設備に高圧ガスの標識を求めているわけではありません。

同要領は、高圧ガス保安法により高圧ガス貯蔵所に該当するものでは、同法令に定められた標識等が適正に設けられていることを確認するとしています。

該当性を先に確かめます。
ここでの分かれ目は、消火設備かどうかではなく、高圧ガス保安法上の貯蔵所に該当するかです。
消火設備用の表示があるからといって、高圧ガス関係の標識まで自動的に満たすことにはなりません。
改修や容器交換の後は、容量・接続関係・届出の記録を見直します。
判断を急がず、根拠資料を添えて所管へ確認します。

看板の見た目だけで決めないことが大切ですね。

はい。

300m³や3,000kgの数字はどう扱うのか

300m³や3,000kgの数字はどう扱うのかを示すアイソメ図

消防庁の点検要領には、高圧ガス貯蔵所の例として高圧ガス300m³、液化ガス3,000kgが示されています。

高圧ガス保安法第16条及び第17条の2は、一定量以上の高圧ガスを貯蔵するときの貯蔵所に関する規定を置いています。液化ガスは10kgを1m³とみなす規定があります。

数字だけで結論にしません。
法令上の閾値は、ガスの種類や貯蔵の態様によって読み分けが必要です。
そのため、点検者や防火管理者が容器の表示だけから該当・非該当を断定するのは適切ではありません。
設計図書、容量計算、許可・届出の控えをそろえ、現場の容器構成と一致するかを確認します。

数字は確認の入口です。

二つの表示を混同すると何を見落とすのか

二つの表示を混同すると何を見落とすのかを示すアイソメ図

消火設備の表示は、消火設備の貯蔵容器の場所・種類を識別し、点検で状態を確認するためのものです。

点検要領では、貯蔵タンクの設置場所に「ハロン2402消火剤貯蔵容器置場」等の表示が適正にされていることと、高圧ガス貯蔵所に該当する場合の標識等を別々に掲げています。

目的を分けて確認します。
一枚の表示があることだけを理由に、二つの確認を済ませたことにはできません。
逆に、高圧ガスの標識があるからといって、消火設備の名称・位置を示す表示の状態確認が不要になるわけでもありません。
点検票には、どの表示をどの根拠で確認したかを分けて残します。
表示の追加・交換を行う前は、設置者と所管へ内容を確認します。

一つの表示で二つの役目をさせないのですね。

そのとおりです。

点検記録では何をそろえて相談するのか

点検記録では何をそろえて相談するのかを示すアイソメ図

表示の適否が迷われるときは、現場写真だけで結論を出さず、設備の記録に戻ります。

消防庁の点検要領は表示及び標識を目視で確認する項目としており、点検結果を点検票に記録する前提です。

根拠をまとめて相談します。
まず設備名、容器・タンクの種類、設置場所、表示の写真を整理します。
次に設計図書、容量に関する資料、許可又は届出の控え、過去の点検記録を対応付けます。
不一致や不明点があれば、自己判断で表示を外さず、所管の消防機関や高圧ガス担当部局へ確認します。

記録で説明できる状態です。

よくある質問

Qすべてのガス系消火設備で高圧ガスの標識を確認しますか?
Aいいえ。点検要領は、高圧ガス保安法による貯蔵所に該当する場合に標識等を確認するとしています。
Q300m³や3,000kgなら必ず同じ扱いですか?
A一律には決めません。ガスの種類、貯蔵の態様、法令上の区分を資料で確認します。
Q消火設備の表示が読めれば高圧ガスの標識は不要ですか?
Aいいえ。両者は確認の根拠が異なるため、一方で他方を代用しません。
Q判断に迷うときは何を持って相談すればよいですか?
A設備図面、容量資料、許可又は届出の控え、点検票、現場写真をそろえ、所管の消防機関等へ確認します。

まとめ

✔ 設備表示の状態を確認します。
✔ 高圧ガス貯蔵所への該当性を先に確かめます。
✔ 300m³又は3,000kgを入口に資料を照合します。
✔ 二つの表示を混同しません。
✔ 点検票と図面を対応させます。
✔ 不明点は所管へ相談します。
✔ 写真と記録を設備番号で保管します。

表示と根拠資料を対応させて、点検結果を確認します。

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監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

※本記事は公表資料に基づく一般的な解説です。個別の貯蔵所該当性や表示内容は所管の行政機関へ確認してください。

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