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非常電源専用受電設備の点検ではなぜヒューズや予備品まで確認するのか|継電器と耐震措置の見かたも解説

非常電源専用受電設備の点検ではなぜヒューズや予備品まで確認するのか|継電器と耐震措置の見かたも解説

非常電源専用受電設備の機器点検では、変圧器や開閉器だけでなく、もっと細かな部品まで確認します。
ヒューズ類の種類や容量、継電器の端子の緩み、結線接続の締付部、耐震措置のアンカーボルトまで対象は広がります。
なかには予備品として備えるヒューズや電球、回路図や取扱説明書の有無を確認する項目もあります。
この記事では、非常電源専用受電設備の機器点検のうち、ヒューズ類から予備品等までの点検基準を確認します。

非常電源専用受電設備の点検は、大きな機器を見れば十分だと思っていました。

実はヒューズ類や継電器のような小さな部品も対象です。
まずはヒューズ類の点検から見ていきましょう。

小さな部品まで点検するとは知りませんでした。

はい、結線接続や耐震措置も確認します。
順番に確認していきましょう。

この記事の結論
  • ヒューズ類(低圧のものに限る)は、損傷、溶断等がなく、所定の種類及び容量のものが使用されていることを確認します。
  • 継電器(低圧のものに限る)は、端子の緩み、脱落、接点の焼損等がないことと、設定値が適正で機能が正常であることを確認します。
  • 結線接続は、引込みケーブルの端末処理部や機器の端子部に異常がないことを目視及びドライバー等で確認します。
  • 耐震措置は、アンカーボルト等に変形、損傷、著しい腐食、ナットの緩み等がないことを確認します。
  • 予備品等(低圧のものに限る)は、ヒューズや電球等の予備品、回路図や取扱説明書等が備えてあることを確認します。

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非常電源専用受電設備の機器点検で、ヒューズ類の種類と容量から継電器の端子継電器結線接続の締付部耐震措置のアンカーボルト予備品等の回路図までを示した図解

ヒューズ類の点検ではなぜ種類と容量まで確認するのか

点検者が予備のヒューズを手に取りヒューズ類の種類と容量を確認している様子を示したイラスト
機器点検では、ヒューズ類も目視で確認する対象です。
低圧のものに限り、損傷や溶断の有無だけでなく種類と容量も見ます。
消防用設備等の点検要領の全部改正について(平成14年消防予第172号)第23 非常電源(非常電源専用受電設備) 機器点検 ヒューズ類(低圧のものに限る。) 損傷、溶断等がなく、所定の種類及び容量のものが使用されていること。
ヒューズ類は、損傷、溶断等がなく、所定の種類及び容量のものが使用されていることが判定基準です。
対象は低圧のものに限られます。
溶断していれば一見して分かりますが、種類や容量の違いは外観だけでは気づきにくいこともあります。
決められた仕様と異なるヒューズを使うと、本来の保護機能が働かないおそれがあります。

低圧のヒューズ類まで、点検で確認するんですね。

はい、種類や容量も確認します。
次は継電器を見てみましょう。

継電器の点検ではなぜ端子の緩みまで目視するのか

点検者が継電器の端子にドライバーを近づけ緩みや接点の焼損がないかを確認している様子を示したイラスト
続いて確認するのは、継電器です。
低圧のものに限り、端子の状態と設定値をあわせて見ます。
消防用設備等の点検要領の全部改正について(平成14年消防予第172号)第23 非常電源(非常電源専用受電設備) 機器点検 継電器(低圧のものに限る。) ア 端子の緩み、脱落、接点の焼損、ほこりの付着等がないこと。イ 設定値が適正であり、機能が正常であること。
継電器は、端子の緩み、脱落、接点の焼損、ほこりの付着等がないことと、設定値が適正で機能が正常であることが判定基準です。
接点の焼損は、過電流が流れた跡である可能性があります。
ほこりの付着も、放置すると誤作動の原因になることがあります。
端子の緩みをそのままにすると、必要なときに正しく作動しないおそれがあります。

継電器は、端子だけでなく設定値まで見るんですね。

はい、設定値も確認します。
次は結線接続を見てみましょう。

結線接続の点検ではなぜドライバーを使って確認するのか

点検者がドライバーを使い結線接続の端子部の緩みと充電部の露出がないかを確認している様子を示したイラスト
結線接続は、目視だけでなくドライバー等も使って確認します。
ケーブルの端末から締付部まで、見る範囲は広くなります。
消防用設備等の点検要領の全部改正について(平成14年消防予第172号)第23 非常電源(非常電源専用受電設備) 機器点検 結線接続 目視及びドライバー等により確認する。ア 引込みケーブルの端末処理部に変形、損傷、ひび割れ及び切断等がないこと。イ 機器の端子部に緩み、変色、脱落及び過熱等がないこと。ウ 電線、中性線等の締付部に緩み、脱落、損傷、変色等の異常がないこと。エ 充電部にカバー又はテープ巻が施され、露出していないこと。
結線接続は、引込みケーブルの端末処理部や機器の端子部、締付部に異常がないことを目視及びドライバー等で確認します。
端子部の緩みや変色、過熱は、接続不良のサインになることがあります。
充電部にカバー又はテープ巻が施され、露出していないことも欠かせない項目です。
締付部の緩みを放置すると、発熱や発火の原因になるおそれがあります。

ドライバーまで使って確認するとは思いませんでした。

はい、締付部や充電部も確認します。
次は耐震措置を見てみましょう。

耐震措置の点検ではなぜアンカーボルトのナットまで見るのか

点検者がスパナを使いアンカーボルトのナットの緩みや腐食がないかを確認している様子を示したイラスト
耐震措置は、設備を固定するアンカーボルトが対象です。
目視だけでなくスパナ等も使って確認します。
消防用設備等の点検要領の全部改正について(平成14年消防予第172号)第23 非常電源(非常電源専用受電設備) 機器点検 耐震措置 目視及びスパナ等により確認する。アンカーボルト等に変形、損傷、著しい腐食、ナットの緩み等がないこと。
耐震措置は、アンカーボルト等に変形、損傷、著しい腐食、ナットの緩み等がないことが判定基準です。
アンカーボルトは、設備を床や壁に固定する役割を持っています。
ナットの緩みは目視だけでは分かりにくく、スパナで確かめることもあります。
地震の際に設備が転倒や移動をしないよう、固定の状態を日頃から確認しておく項目です。

アンカーボルトの緩みまで、点検の対象なんですね。

はい、ナットの緩みも確認します。
最後に予備品等を見てみましょう。

予備品等の点検ではなぜ回路図や取扱説明書まで確認するのか

点検者が予備のヒューズと電球が並ぶ棚の横で回路図と取扱説明書を手に取り確認している様子を示したイラスト
機器点検の最後は、予備品等です。
低圧のものに限り、物品の有無を目視で確認します。
消防用設備等の点検要領の全部改正について(平成14年消防予第172号)第23 非常電源(非常電源専用受電設備) 機器点検 予備品等(低圧のものに限る。) 目視により確認する。ヒューズ、電球等の予備品及び回路図、取扱説明書等が備えてあること。
予備品等は、ヒューズ、電球等の予備品及び回路図、取扱説明書等が備えてあることが判定基準です。
予備品が備えてあれば、交換が必要なときにすぐ対応できます。
回路図や取扱説明書は、故障時の原因調査や修理の際に役立ちます。
ヒューズ類から予備品等まで、機器点検は小さな部品も見落とさない作業の積み重ねです。

予備品や説明書も、立派な点検項目なんですね。

はい、予備品と資料も確認します。
最後に整理しましょう。

よくある質問

Qヒューズ類の点検で容量まで確認するのはなぜですか?
A所定の種類及び容量のものが使用されていることが判定基準だからです。異なる容量のヒューズを使うと、保護機能が正しく働かないおそれがあります。
Q継電器の端子の緩みを放置するとどうなりますか?
A必要なときに継電器が正しく作動しないおそれがあります。端子の緩み、脱落、接点の焼損、ほこりの付着等がないことを確認します。
Q結線接続の点検ではなぜドライバーを使いますか?
A目視だけでは分かりにくい端子部や締付部の緩みを確認するためです。引込みケーブルの端末処理部や充電部の状態もあわせて確認します。
Q耐震措置の点検はアンカーボルトのどこを確認しますか?
A変形、損傷、著しい腐食、ナットの緩み等がないことを確認します。目視及びスパナ等により確認します。

まとめ

✔ヒューズ類(低圧のものに限る)は、損傷、溶断等がなく所定の種類及び容量のものが使用されていることを確認する
✔継電器(低圧のものに限る)は、端子の緩み、脱落、接点の焼損等がないことを確認する
✔継電器は、設定値が適正であり機能が正常であることも確認する
✔結線接続は、引込みケーブルの端末処理部や機器の端子部に異常がないことを目視及びドライバー等で確認する
✔結線接続では、充電部にカバー又はテープ巻が施され露出していないことも確認する
✔耐震措置は、アンカーボルト等に変形、損傷、著しい腐食、ナットの緩み等がないことを確認する
✔予備品等(低圧のものに限る)は、ヒューズ、電球等の予備品及び回路図、取扱説明書等が備えてあることを確認する

ヒューズ類から予備品等まで、確認してみます!

はい、機器点検の範囲を押さえておけば安心です。
㈱防災屋でもご相談を承っております。

防火管理はプロにお任せ下さい

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お問い合わせ

監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

  • 消防用設備等の点検要領の全部改正について(平成14年消防予第172号)第23 非常電源(非常電源専用受電設備)
  • 消防法施行規則第31条の6(消防用設備等又は特殊消防用設備等の点検及び報告)

※本記事は公表されている告示および消防庁の通知に基づく一般的な解説です。点検要領は改正されることがあります。個別の判断は、消防設備士や所轄消防署にご確認ください。

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