消防設備士講習は、長年にわたって都道府県だけが実施してきました。
その実施体制が、国の規制改革の方針で見直されることになりました。
令和6年9月、指定講習機関によるオンライン受講がついに始まっています。
この記事では、オンライン化の経緯と、受講にあたって確認しておきたい点を整理します。
消防設備士講習って、わざわざ会場まで行かないと受けられないんですよね。
実は令和6年9月から、オンラインでも受講できるようになったんです。
指定講習機関が初めて講習を開始しました。
うちのスタッフも免状を持っているので、気になります。
今回は手数料や受講の流れ、注意点まで一緒に確認しましょう。
- 国の規制改革実施計画等により、消防設備士講習のオンライン化が前倒しで進められました。
- 令和6年9月、一般財団法人日本消防設備安全センターが指定講習機関としてオンライン講習を開始しました。
- 対象は免状の区分に応じた4区分、受講手数料は法律で定められた7,000円です。
- 当面は集合講習と並行して実施され、免状裏面への記載は別途申請が必要です。
- 受講期限は施行規則が定める2年・5年のサイクルで管理します。
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目次
消防設備士講習のオンライン化はなぜ進められたのか

その体制が見直されるきっかけは、国全体のデジタル化の方針でした。
消防法第17条の10は消防設備士に講習の受講義務を課していますが、実施機関は長く都道府県に限られていました。
これは、法第17条の11が定める指定講習機関がこれまで指定されていなかったためです。
規制改革実施計画とデジタル臨時行政調査会の方針により、オンライン化の目標年が前倒しされ、検討が一気に加速しました。
まずは、この見直しの出発点を押さえておきましょう。
消防設備士講習って、今までずっと都道府県が開いてたんですね。
はい、指定講習機関という仕組みが使われていなかったからなんです。
それが国の方針で見直されました。
どの消防設備士が対象になるのか

講習の区分ごとに、受講するものが分かれています。
講習は免状の種類に応じて4つの区分に分かれており、自分の免状に合う区分を選んで受講します。
実施するのは一般財団法人日本消防設備安全センター(安全センター)で、法第17条の11が定める指定講習機関として初めて指定を受けた機関です。
免状を複数の種類で持っている場合は、それぞれの区分で受講が必要になります。
まずは自分の免状がどの区分に当たるかを確認しましょう。
うちのスタッフは警報設備の免状なんですが、オンラインでも受けられますか。
はい、警報設備は4区分の1つなので対象です。
免状の種類を確認して申し込んでください。
オンライン受講の中身はどうなっているのか

手数料や受講の流れを具体的に見ていきます。
支払いはクレジットカードまたはコンビニ納付で、納付手数料は安全センターが負担します。
受講はパソコン・タブレット・スマホのいずれでも可能で、場所を選びません。
講習の最後には30分程度の効果測定があり、成績によっては再度の受講を指導されることもあります。
手数料も受講方法も、集合講習と大きく変わらない設計になっています。
7,000円の手数料は、集合講習と同じ金額なんですか。
はい、手数料は同額です。
納付方法だけオンライン用に増えています。
実務で見落としやすいのはどこか

特に、受講記録と免状への記載の扱いに見落としが起きやすいです。
デジタル機器に不慣れな人への配慮から、当面は集合講習とオンライン講習が並行して実施されます。
修了証はオンライン上で発行されますが、自分でダウンロードして免状と一緒に携帯する必要があります。
免状の裏面に修了の記載をしてほしい場合は、別途申請が必要で、何もしなければ記載されません。
受講済みのデータは、都道府県とも共有される仕組みになっています。
修了証は、受講したら自動で免状に反映されるんですか。
いいえ、免状への記載は申請が必要です。
申請しないと反映されません。
明日からなにを確認すればよいのか

受講期限の考え方も、あわせて確認しておきましょう。
受講期限は、免状交付後最初の4月1日から2年以内、以後は受講後最初の4月1日から5年以内ごとに回ってきます。
期限が近い場合は、安全センターのホームページで申込期間を確認し、集合講習とオンライン講習のどちらを選ぶか決めます。
免状の裏面への記載を希望するなら、受講後に申請を忘れないようにしましょう。
受講を怠ると免状の返納命令の対象になるため、期限管理は早めに行うのが安心です。
受講期限、うっかり忘れそうです。
免状交付日から期限を逆算しておくと安心です。
早めに申込みましょう。
よくある質問
まとめ
受講期限の確認から始めます!
消防設備士の講習管理を含め、防火管理のことは㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 消防設備士講習のオンライン化の推進について(令和5年3月22日 消防予第184号 消防庁予防課長)
- 「消防設備士講習のオンライン化の推進について」の一部改正について(令和6年1月26日 消防予第38号 消防庁予防課長)
- 指定講習機関におけるオンラインによる消防設備士講習の受講開始について(令和6年9月3日 消防庁予防課 事務連絡)
- 消防法第17条の10・第17条の11
- 消防法施行令第36条の8
- 消防法施行規則第33条の17
※本記事は公表されている法令および消防庁の通知に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





