総合操作盤は、建物の消防用設備をまとめて監視し操作する盤です。
まとめる以上、火災を受け取る心臓部である受信機をどう扱うのかが問題になります。
質疑応答では、受信機の組み込み方から画面に出す記号の決め方まで、細かい線引きが示されました。
共通しているのは機能が果たせているかで判断するという考え方です。
うちは中央監視盤で空調も電気もまとめて見ています。
それとは別に総合操作盤も要るのでしょうか。
条件を満たせば兼ねられます。
中央監視盤が総合操作盤として扱われる場合があるという回答が出ています。
その条件が知りたいです。
受信機の機能と、消防側の機能を先に処理することです。
そこに至るまでの5つの回答を順に見ていきます。
- 総合操作盤は受信機が組み込まれているか受信機の機能を有していることが必要です
- 受信機の機能に係る部分は省令の規定に適合し、消防法第21条の2の検定を必要とします
- 受信機の記録装置で告示の事項が記録できる場合は総合操作盤の記録装置とみなしてよいとされました
- 中央監視盤は、受信機の機能を有し、かつ消防側の機能が優先的に処理される場合に総合操作盤として扱われます
- 告示にないシンボルマークは紛らわしくなければ使用して差し支えありません
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目次
受信機は組み込まれていなければならないか

その機能を持つには、自動火災報知設備の受信機が必要になるのか。
なお、総合操作盤の機能として、受信機の機能を有するものにあっては、当該受信機の機能に係る部分について、「受信機に係る技術上の規格を定める省令」(昭和56年自治省令第19号)の規定に適合するとともに、消防法第21条の2に規定する検定を必要とするものである。
組み込むか、機能を持たせるか。どちらかは必ず必要です。
理由は総合操作盤の定義そのものにあります。建物全体の火災の発生と拡大の状況を把握する、と決められているので、火災信号を受ける仕組みがなければ成り立ちません。
そして重要なのは後半です。受信機の機能を持たせた場合、その部分は昭和56年自治省令第19号に適合し、消防法第21条の2の検定を受けたものでなければなりません。
建物側で確かめておきたいのは、盤の中の受信機部分に検定合格の表示があるかどうかです。更新のときに見落とされやすいところです。
盤が大きくても、中身は検定品でないといけないんですね。
そのとおりです。
受信機の部分だけは規格と検定が別にかかります。
点検票で型式が追えるか、一度見てみてください。
記録機能は受信機の記録装置で足りるか

では、中に入っている受信機の記録装置がその役目を果たしていればよいのか。
条件は1つだけです。3号告示第4、11に定められた事項が記録できていること。
それができていれば、受信機側の記録装置をそのまま総合操作盤の記録装置として数えてよいとされました。
機能で見るという考え方が、ここでもそのまま出ています。装置が何台あるかではなく何が残るかで判断します。
実務では、記録が紙なのかデータなのか、どのくらいの期間さかのぼれるのかを確かめておくと役に立ちます。非火災報が続いたときに原因を追う材料になります。
記録があるのは知っていましたが、どこまで残っているのか見たことがありません。
次の点検のときに一緒に見せてもらいましょう。
さかのぼれる期間を知っておくと原因追いが早くなります。
火災情報には何が含まれるか

その火災情報が、どこまでの範囲を指すのかが問われました。
挙げられているのは4種類です。感知器、発信機、ガス漏れ検知器、そして消火設備の作動情報。
注目したいのはガス漏れ検知器が入っている点です。火災そのものではありませんが、火災情報として扱われています。
そして消火設備の作動情報も含まれます。スプリンクラーが流れたという事実も記録に残る、ということです。起きたことを後から順番に追えるようにするのが目的だと読めます。
自分の建物にどの設備があるのかを一覧にして、それが盤に届いているかを確かめておくと、点検の指摘を受けたときに話が早くなります。
ガス漏れも火災情報のうちに入るというのは意外でした。
火災に至る前の兆しも含めて残す考え方です。
まずは建物にある設備の一覧を作って盤に届いているか確かめてください。
中央監視盤は総合操作盤として扱われるか

そこに消防側の表示や操作を載せた場合、それは総合操作盤なのか。
なお、中央監視盤等と総合操作盤の機能を共用するシステムにあっては、当該システム全体としての確認が必要であり、個別の防火対象物ごとにシステム評価を受けることとされたい。
1つ目は受信機の機能を有していること。前の項目で見たとおり、これは総合操作盤の前提です。
2つ目が実務では大きい条件です。操作盤や総合操作盤に係る機能が優先的に処理されるように措置されていること。空調の制御で忙しいときに火災の表示が後回しになってはいけない、という意味です。
さらに注意点が付いています。機能を共用するシステムはシステム全体としての確認が必要で、建物ごとにシステム評価を受けることとされました。
兼用は認められるが、そのぶん建物ごとの確認が増えるということです。設計段階で所轄と業者に、どちらの形で進めるかを早めに確認しておくのが安全です。
兼ねられるなら安く済むと思ったのですが、評価が増えるのですね。
盤の数は減っても手続きは増えます。
設計の段階で兼用にするかを決めておくのが一番安く済みます。
告示にないシンボルマークは使えるか

しかし建物には、告示に載っていない設備も入ります。
禁止ではありません。ただし条件が2つ付いています。
1つは告示のシンボルと紛らわしくないこと。似た記号を別の意味で使うと、緊急時に読み違えます。
もう1つは意味する内容が容易にわかるように措置することです。盤の前に凡例を貼るのが現実的な答えになります。
ここは防火管理者が直接できる工夫です。夜間に初めて盤の前に立つ人でも読めるか。当番を交代した人に一度見てもらうと、足りないものが見えてきます。
凡例を盤の横に貼るだけでも意味があるということですね。
大きな意味があります。
当番を交代した人に読んでもらうのが一番早い確認方法です。
よくある質問
まとめ
盤の外側ではなく中身を見ればいいと分かりました。
すっきりしました。
受信機の検定、記録の残り方、そして凡例。
この3つは建物側から確かめられます。
㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 総合消防防災システム及び総合操作盤等に係る質疑応答について(平成10年1月13日 予防課設備専門官から各都道府県消防主管課長あて)
- 操作盤の基準(平成9年消防庁告示第2号)
- 操作盤の設置免除の要件を定める件(平成9年消防庁告示第3号)
- 受信機に係る技術上の規格を定める省令(昭和56年自治省令第19号)
- 消防法第21条の2
- 消防実務六法 質疑応答編
※本記事は公表されている法令および通達に基づく一般的な解説です。掲載した回答は平成10年当時のもので、告示番号や機関の名称等は当時のものです。その後の改正により運用が変わっている場合があります。個別の事案についての適用は、所轄消防署にご確認ください。





