総合操作盤の面には、たくさんのランプとスイッチが並んでいます。
何をどこまで表示し、どこまで操作できればよいのかは告示で決まっています。
ただ、条文の言葉だけでは現場の盤がそれを満たしているのか判断しにくい。
そこで示されたのがこの程度でよいという具体的な線です。
夜中に鳴り出したとき、まずベルを止めたいのですが、設備ごとにスイッチを探すことになります。
一括で止めてはいけないのでしょうか。
一括で構いません。
ただし新しい信号が入ったら再び鳴る措置が要るとされています。
止めたまま忘れてしまうのが怖かったので、それなら安心です。
そこが設計の要点です。
表示と操作について5つの回答を順に見ていきます。
- 連動断の状態は連動遮断スイッチの状態が表示されていればよいとされました
- 警報停止は一括のスイッチでよく、新たな信号で再鳴動できる措置が条件です
- 連動移報切替えは、他の設備等に対する連動又は非連動の切替え操作を指します
- 表示切替えは警戒区域図を随時切り替えることのできる操作と解してよいとされました
- 感知器の作動時は警戒区域線と火災表示シンボルの赤色点滅でよいとされました
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目次
連動断の状態は何を見せればよいか

連動が切れているという状態を、どう表示すれば足りるのか。
回答は一言です。連動遮断スイッチが今どちらに倒れているかが盤の上でわかれば、それが連動断の状態の表示になります。
実務でこれが効くのは工事のときです。防火戸やシャッターが動くと困る作業をする間、連動を切ることがあります。
切ったまま帰ってしまうと、火災のときに何も動きません。切れていることが盤の上で見えるようにしておくのがこの表示の目的です。
防火管理者としては、工事の当日に連動を切ったかどうかを記録に残す運用にしておくと安心できます。
工事で切ったまま戻し忘れるのが、いちばん怖いところですね。
まさにそのための表示です。
工事の当日に切ったら記録に残す運用にしてください。
警報停止は一括で止めてよいか

設備ごとに止めるのか、それともまとめて止めてよいのか。
ただし問いの中に条件が書き込まれています。それを含めて差し支えないと答えているので、条件は外せません。
条件は新たな信号が入った場合には再鳴動ができる措置です。
なぜこれが要るのか。音を止めた後に別の場所で感知器が動いたとき、盤が黙ったままだと誰も気づけません。だから再鳴動で必ず知らせます。
建物側でやることは1つです。音を止めた後に何が起きるのかを、当番の人が言えるようにしておく。訓練のときに一度実際に止めてみるのが一番早く身につきます。
止めた後にまた鳴ったら、故障だと思ってしまいそうです。
そこが誤解されやすい点です。
再び鳴るのは別の信号が入った合図です。
訓練で一度実際に止めてみてください。
連動移報切替えとは何の操作か

聞き慣れない言葉ですが、中身は何を切り替える操作なのか。
受信機等から他の設備等に対して、信号を送るか送らないか。それを選ぶ操作だと確認されました。
前の項目の連動断が状態の表示だったのに対し、こちらは切替えの操作です。表示と操作が対になっています。
つまり盤の上では、切り替える手段と、いまどちらになっているかを見る手段が、両方そろっている必要があります。切ったことが自分で確認できる形になっているかが要点です。
どの設備が連動先になっているのか。防排煙なのか非常放送なのか。一覧を作っておくと工事の相談が早くなります。
切る操作と、切れている表示が対になっているということですね。
その理解で合っています。
連動先が防排煙なのか非常放送なのか、一覧にしておいてください。
表示切替えはどこまでできればよいか

そして火災が起きたときに、必要な画面をすぐ出せる必要はあるのか。
まず言葉の確認です。表示切替えとは、防災CRTの画面の警戒区域図を随時切り替えられる操作を指します。
そのうえで一文が付きました。火災情報が入った場合には、当該警戒区域や階等を容易に表示又は選択できるように措置されたい。
つまり平常時に画面を巡回できるだけでは不十分で、いざというときにその階をすぐ呼び出せる作りが求められます。
これは訓練で確かめられる項目です。火災信号が入った状態で、当番の人が何回の操作でその階の図を出せるか。数えてみると盤の使い勝手がわかります。
何回の操作で出せるか、という見方はしたことがありませんでした。
容易に、と書かれている以上そこが基準になります。
次の訓練で操作の回数を数えてみてください。
感知器の作動はどう表示するか

表示の作り方が具体的に問われました。
2つの要素が挙げられています。警戒区域線で区域を示すこと。そしてその区域内の火災表示シンボルを赤色点滅させること。
なぜ2つ要るのか。線だけでは、その区域のどこで動いたのかがわかりません。点滅だけでは、それがどの区域なのかがわかりません。場所と事実の両方を一目で伝える作りになっています。
色も決まっています。赤色の点滅です。他の色や点灯だけでは、この答えの形から外れます。
自分の建物の盤が実際にそうなっているか。次の点検で作動表示を出してもらって見ておくと、いざというときに迷いません。
点検のときに画面を見せてもらったことがありません。
ぜひ立ち会ってください。
作動表示を一度見ておくと当日の判断が変わります。
所要時間は数分です。
よくある質問
まとめ
盤の前で何を確かめればいいのか見えてきました。
すっきりしました。
連動を切ったときの記録、音を止めた後の再鳴動、そして画面の呼び出し。
この3つは訓練の中で確かめられます。
㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 総合消防防災システム及び総合操作盤等に係る質疑応答について(平成10年1月13日 予防課設備専門官から各都道府県消防主管課長あて)
- 操作盤の基準(平成9年消防庁告示第2号)
- 操作盤の設置免除の要件を定める件(平成9年消防庁告示第3号)
- 消防用設備等に係る操作盤を設ける防火対象物の要件、操作盤の基準及び操作盤の設置免除の要件を定める告示の制定について(平成9年3月21日 消防予第50号)
- 消防実務六法 質疑応答編
※本記事は公表されている法令および通達に基づく一般的な解説です。掲載した回答は平成10年当時のもので、告示番号や機関の名称等は当時のものです。その後の改正により運用が変わっている場合があります。個別の事案についての適用は、所轄消防署にご確認ください。





