消防設備士には、免状のほかに、免状の種類ごとに受ける講習の制度があります。
講習には修了証や成績評価、うまく合格できなかった場合の再講習、実施を委託できる機関まで、細かい取り決めがあります。
消防機関で予防を担当する職員が消防設備士の免状を持っていても、これらの講習が免除になるとは限りません。
質疑応答が示したのは免状を持っているだけでは講習の負担は減らないという線引きです。
消防設備士さんに点検をお願いしていますが、その方がきちんと講習を受けているかまでは確認していません。
免状があれば十分だと思っていました。
免状のほかに、免状の種類ごとに受ける講習があります。
修了証の規格や再講習の扱いまで、細かく決められています。
うちの消防設備士さんが、その講習をちゃんと受けているのか、自分では判断できません。
判断できなくても大丈夫です。
講習の制度そのものを、5つの回答で順に見ていきましょう。
- 修了証の規格は定められていませんが、大きさはおおむね日本工業規格B5とされました
- 講習の成績は、受講者全体から見て極端に悪い場合に良くない成績と判断されます
- 再講習はできるだけ早期に受け直すよう指導され、手数料は再度徴収されます
- 講習の実施を委託できるのは、公共的な性格を有する法人組織の機関に限られます
- 消防機関の予防担当者であっても、消防設備士講習は免除されません
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目次
修了証の規格は決まっているか

その様式は決まっていても、規格まで定められているのかが問われました。
様式は定められていても、規格そのものは定めないという回答でした。
ただし目安は示されています。修了証の大きさはおおむね日本工業規格B5とする、というものです。
「規格ではない」という言い方に注意してください。厳密な寸法ではなく、あくまで目安としての大きさです。
消防設備士に修了証を見せてもらう機会があれば、B5程度の大きさかどうかを確認する材料になります。
修了証の大きさを見れば、ある程度の目安になるんですね。
そのとおりです。
厳密な規格ではないので、あくまで参考程度に見てください。
講習の成績はどう評価されるか

では「成績の良くない者」とは、具体的にどの程度を指すのか。
何点以下なら不合格、という固定の基準は示されませんでした。
判断材料になるのは問題の難易度と、受講者全体の中での位置です。
つまり同じ点数でも、その回の問題が難しければ良い成績とされ、簡単であれば悪い成績とされることがあります。
消防設備士から聞かれても、点数の基準を明確に答えられないのはこのためです。
点数だけでは合格かどうか決まらないんですね。
そのとおりです。
だから次の再講習の話が、成績の悪い人にとって重要になります。
再講習と手数料はどう扱われるか

いつまでに受け直し、手数料はどうなるのか。
「当該年度中に」という期限は示されず、できるだけ早期に受け直すよう指導する、という運用です。
一方で手数料については明確です。再講習でも手数料は再度徴収されるとされました。
つまり無料でやり直せる制度ではありません。再講習が必要になった時点で、費用も期間もあらためて発生します。
消防設備士を選ぶときは、講習を一度で終えられる実力かどうかも、遠回りな指標になります。
再講習でも費用がかかるなら、消防設備士さんにも負担が大きいですね。
そのぶん早めに受け直すよう指導される仕組みになっています。
先延ばしにする人は少ないはずです。
講習を委託できる機関はどこか

民間に委託する場合、どのような機関なら適当とされるのか。
条件は2つ示されています。講習内容が適正かつ公平に行えること、そして公共的な性格を有する法人組織であることです。
根拠になっているのは、昭和49年消防庁告示第2号が定める講習の実施細目です。
営利目的の一企業が単独で講習を開くことは、この条件に当てはまりにくいということになります。
消防設備士から「この団体の講習を受けた」と聞いたときは、その団体がどんな性格の組織かを一度確認しておくと安心です。
講習を開く団体にも、条件があったんですね。
はい。公共的な性格を持つ法人組織に限られます。
気になる団体があれば、性格まで確認してみてください。
予防担当者は講習を免除されるか

その職員は、消防設備士講習を免除されないのか。
予防担当の職員として消防法令に精通していても、免除することはできないという短い回答でした。
消防設備士の資格は、業務としての知識と実技を継続して確認するための制度です。
立場が違っても、免状を持つ以上は同じ講習の対象になります。
これは職員側の話ですが、発注する側にも同じ姿勢が求められます。肩書きや経験だけで判断せず、講習を受けているかどうかを確認する視点を持っておいてください。
詳しい人だから免除される、というわけではないんですね。
そうです。
免状を持つ全員が同じ講習の対象になります。
よくある質問
まとめ
修了証の大きさから免除の有無まで、細かく決まっているのがよく分かりました。
すっきりしました。
規格・成績・再講習・委託先・免除の5つを、見積りや契約の話の中で一度確認してみてください。
㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 消防設備士講習について(昭和50年6月16日 消防安第65号 安全教急課長から各都道府県消防主管部長あて回答)
- 消防用設備等の工事又は整備に関する講習の実施細目(昭和49年消防庁告示第2号)
- 消防法第17条の8の2
- 消防実務六法 質疑応答編
※本記事は公表されている法令および通達に基づく一般的な解説です。掲載した回答は昭和50年当時のもので、告示番号や機関の名称等は当時のものです。その後の改正により運用が変わっている場合があります。個別の事案についての適用は、所轄消防署にご確認ください。





