自衛消防組織の統括管理者になるには、講習を修了する道があります。
ではその講習には、どんな種類があってどんな内容を学ぶのでしょうか。
実は新規講習と再講習は、時間も学ぶ項目もまったく違います。
この記事では自衛消防組織の講習の仕組みを、実施主体・内容・対象という3つの角度から条文で確認します。
統括管理者の資格は講習を修了すれば得られると聞きましたが、講習にもいくつか種類があるんですか。
大きく分けて新規講習と再講習の2種類があります。
まずは誰が実施しているのかから確認しましょう。
講習はどこでも受けられるものなんでしょうか。
実施できる主体は条文で決まっています。
順番に見ていきますね。
- 自衛消防組織の講習は統括管理者になるための資格ルートの一つとして条文に位置づけられています
- 講習を実施できるのは都道府県知事・消防長・登録講習機関の3者に限られます
- 新規講習はおおむね12時間で4項目、再講習はおおむね4時間で3項目という違いがあります
- 再講習は条文上新規講習の修了者を対象に行うと定められています
- 修了証や資格を証する書類は設置の届出書に添える必要があります
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目次
自衛消防組織の講習はなぜ必要なのか

その資格を得る道の一つが、条文が定める講習です。
政令(消防法施行令第4条の2の8第3項第1号)は講習を修了した者を統括管理者の資格ルートの一つとして挙げるだけで、講習時間や学ぶ項目までは書いていません。
その細目を定めているのが消防法施行規則で、講習には新規講習と再講習の2種類があります。
名前は似ていますが、対象になる人も学ぶ内容も別のものです。
まずはこの講習を誰が実施しているのかを見ていきます。
統括管理者の資格を持つ人を採用すればそれで済むと思っていました。
講習の中身まで知っておくと、誰にいつ受けさせるかの判断がしやすくなります。
まずは実施主体を確認しましょう。
講習は誰が実施しているのか

実施できる主体は条文で限定されています。
消防法施行令第4条の2の8第3項第1号は、都道府県知事、消防本部及び消防署を置く市町村の消防長、そして総務大臣の登録を受けた法人(登録講習機関)の3者を実施主体として挙げています。
登録講習機関になるための総務大臣の登録は、消防法施行規則第4条の2の12により講習を行おうとする法人からの申請によって行われます。
つまり民間の団体が独自に開く講習では、この資格ルートの要件を満たしません。
受講先を選ぶときは、まずその団体が登録講習機関に当たるかを確認してください。
うちの近くで開かれている講習会は、登録された機関のものかどうか分かりません。
主催者に総務大臣の登録の有無を確認してみてください。
次は講習の中身を見ていきます。
新規講習と再講習では何を学ぶのか

条文を確認すると、その差がはっきり分かります。
新規講習は一般知識・役割と責任・設備の取扱い・総合訓練という4項目で、時間も長めに確保されています。
再講習は制度改正の概要・災害事例の研究・総合訓練という3項目に絞られています。
どちらにも共通しているのが総合訓練で、知識の確認だけでなく実際に対応できるかを毎回確かめる項目になっています。
自分の建物の統括管理者がどちらの講習をいつ受けたのか、記録を確認しておいてください。
再講習は新規講習より短いんですね。それなら気軽に受けられそうです。
短くても災害事例の研究や総合訓練が入っています。
次は、誰が再講習を受けられるのかを見ていきます。
再講習を受けられるのは誰なのか

条文の文言をよく読むと、対象になる人が限られています。
つまり再講習の対象になるのは、新規講習を修了したルートで統括管理者や要員になった人です。
消防法施行規則第4条の2の13が定める実務経験のルート(消防職員1年以上・消防団員3年以上の管理監督経験など)で資格を得た人は、そもそも新規講習を受けていないため、この条文が想定する再講習の対象には当たりません。
実務経験ルートの人に制度改正や災害事例の情報を更新する仕組みまでは、条文には書かれていません。
自分の建物の統括管理者がどちらのルートで資格を得たのかを、まず確認しておく必要があります。
うちの統括管理者は実務経験で資格を得た人です。再講習は受けなくていいということですか。
条文上、再講習の対象として明記はされていません。
気になる場合は新規講習の受講も検討してみてください。
明日から何を確認すればよいのか

届出に必要な書面まで確認して、初めて手続きが完了します。
新規講習ルートなら修了証、実務経験ルートなら年数や職歴を示す書類が、この資格を証する書面に当たります。
消防法施行規則第4条の2の14第4項により、講習を実施した都道府県知事・消防長・登録講習機関は修了証を交付する決まりになっています。
統括管理者が交代したときや、講習を受け直したときは、届出書に添える書面も差し替える必要があります。
まずは自分の建物の統括管理者の資格を証する書面が、今の届出内容と一致しているかを確かめてください。
届出書に添える書類まではきちんと確認していませんでした。
修了証と届出書の内容が今の体制と合っているか、まず確認してみてください。
よくある質問
まとめ
講習の種類と対象、それから届出まで整理できました。
まずは修了証を確認してみます。
実施主体・内容・対象の3つを押さえれば、講習の仕組みは迷いません。
㈱防災屋でもご相談を承っています。
参考・出典
- 消防法施行令第4条の2の8
- 消防法施行規則第4条の2の12
- 消防法施行規則第4条の2の13
- 消防法施行規則第4条の2の14
- 消防法施行規則第4条の2の15
- e-Gov 法令検索
※本記事は公表されている法令および消防庁等の資料に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





