消防のサイレンや半鐘が鳴ったとき、それが何を知らせているのかを考えたことはあるでしょうか。
消防法は消防信号という合図を定め、みだりに使うことを禁じています。
鳴らし方まで消防法施行規則の別表に細かく書き込まれています。
この記事では消防信号の四種類と信号方法を条文から読み解きます。
近所で消防のサイレンが鳴ることがあります。
あれは種類によって意味が違うのでしょうか。
種類ごとに意味が決まっています。
消防法施行規則が四種類の消防信号を定めています。
四種類もあるのですね。
建物を預かる立場でも知っておくべきでしょうか。
火災警報が出たことを知らせる信号があります。
発令中は火の使用の制限がかかります。
- 消防信号は火災信号と山林火災信号と火災警報信号と演習招集信号の四種類です
- 火災信号は近火と出場と応援と報知と鎮火の五つに分かれています
- 山林火災信号は出場信号と応援信号の二つだけと定められています
- 火災警報信号は発令信号と解除信号でできており掲示板も信号方法のひとつです
- みだりに消防信号や類似の信号を使うと三十万円以下の罰金又は拘留の対象になります
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目次
消防信号はだれが何のために鳴らすものなのか

消防法はその音を信号として位置づけ、勝手に使うことを禁じています。
消防法第18条第2項は、総務省令で定める消防信号やこれに類似する信号をみだりに使用してはならないと定めています。
違反した者は消防法第44条第十四号により三十万円以下の罰金又は拘留に処するとされています。
その総務省令にあたるのが消防法施行規則第34条で、ここに信号の種類が並んでいます。
音そのものが法令で管理されている点が、建物に付いている警報音との大きな違いです。
自分の建物で独自の合図を決めるときは、消防信号と紛らわしい鳴らし方にならないかを先に確かめてください。
音の鳴らし方に決まりがあるとは思いませんでした。
法令が種類まで定めています。
まずは四つの区分から見ていきましょう。
火災信号はなぜ五つに分かれているのか

どの場面で鳴らすのかが号ごとに書き分けられています。
別表第一の三は、近火信号を消防屯所から約800メートル以内のときの信号としています。
出場信号は署所団の出場区域内、応援信号は署所団が特命で応援出場するときの信号です。
報知信号は出場区域外の火災を認知したときのもので、鎮火信号は火が消えたことを知らせます。
同じ火災でも、近いのか遠いのか、応援に向かうのかで鳴らし方が変わるという設計になっています。
近所で鳴った音がどれに当たるかは所轄の消防本部の運用によるので、立入検査の折にでも聞いておいてください。
近いか遠いかで音が違うのですね。
数え方のようなものがあるのでしょうか。
打鐘の点の打ち方で分かれています。
別表には連点や斑打といった書き方で並んでいます。
火災警報が出たことはどう知らされるのか

発令と解除の二つでひと組になっています。
別表第一の三のその他の信号という欄には、火災警報発令信号として掲示板が挙げられています。
掲示板は火災警報発令中と書いた赤地に白字のもので、形状及び大きさは適宜とすると定められています。
解除信号の欄には、口頭伝達と掲示板の撤去と吹流し及び旗の降下が並んでいます。
音を聞き逃しても掲示や旗を見れば発令中かどうかが分かる、という作りになっているわけです。
乾燥した季節には、地域にこうした掲示が出ていないかを朝の見回りのついでに確かめてください。
つまり掲示板そのものが信号なのですね。
条文はそう並べています。
撤去や旗の降下が解除の合図になります。
山林火災や演習の信号はどこが違うのか

条文を読むと、そろっている号の数から違っています。
条文が挙げているのは出場信号と応援信号の二つだけです。
演習招集信号は演習のために人を集める合図で、火災の発生を知らせるものではありません。
別表第一の三の備考は、消防職員又は消防団員の非常招集を行うときに近火信号を用いることができるとも書いています。
そして第6項は、これらの規定を水災を除く他の災害について準用すると定めています。
訓練の日にサイレンを鳴らす計画があるなら、紛らわしい吹鳴にならないか所轄の消防署へ先に相談してください。
同じ音が別の目的にも使われることがあるのですね。
備考まで読むとそこが分かります。
訓練で音を出す日は消防署へ一報を入れておいてください。
消防信号を聞いたら建物側はなにをすればよいのか

制限の中身は市町村の条例に置かれています。
消防法第22条第4項は、警報が解除されるまでの間その市町村の区域内に在る者は市町村条例で定める火の使用の制限に従わなければならないとしています。
条例の例では屋外のたき火や煙火の消費が止められ、屋内で裸火を使うときは窓や出入口を閉じることまで求められます。
建物側の備えとしては、消防法施行規則第3条第1項第一号ヌが挙げる消防機関との連絡を消防計画に書いておくことが出発点になります。
警報が出たときにだれが館内へ知らせ、屋外の火気をだれが止めるのかまで決めておいてください。
条例の中身は市町村ごとに違うので、自分の市町村の条文を所轄の消防署で確かめてください。
警報が出た日の動きを先に決めておけばよいのですね。
消防計画に一行あれば動けます。
屋外の火気を止める担当まで決めておいてください。
よくある質問
まとめ
まず消防計画に消防機関との連絡を書き足してみます。
それが第一歩です。
火災警報が出た日の動き方まで含めて㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 消防法(昭和23年法律第186号)第18条・第22条・第44条
- 消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第3条・第34条・別表第一の三
- 火災予防条例(例)(昭和36年11月22日自消甲予発第73号 消防庁長官)第29条
- e-Gov法令検索(デジタル庁)
※本記事は公表されている法令および消防庁等の資料に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





