消防設備士免状の写真といえば、正面・無帽・無背景が当たり前だと思っていませんか。
実は令和2年の通知で、宗教上または医療上の理由がある場合は頭部を布等で覆ったまま撮影してよいと認められています。
免状の書換え・再交付・受験願書のいずれにも同じ扱いが及び、証明書類の提出までは求められません。
窓口で戸惑わないために、通知の中身を正しく知っておきましょう。
従業員から免状の写真を頭巾をつけたまま撮りたいと相談されました。
断らないといけないんでしょうか。
断る必要はありません。
宗教上または医療上の理由があれば、頭部を覆ったままの写真が認められています。
診断書とか、証明できるものを出してもらわないと駄目ですよね。
本人からの申出があれば足りるとされています。
顔の輪郭さえ確認できれば、色や形も問われません。
- 令和2年の省令改正で、消防設備士免状の写真は宗教上または医療上の理由があれば頭部を布等で覆ったまま撮影できるようになりました
- 対象は免状の書換え・再交付・受験願書の写真すべてに及びます
- 理由の確認は申請者本人の申出があれば足り、証明書類の提出までは求められません
- 帽子等の形状や色は問われず、「医療用帽子」という名称の製品に限定されません
- 窓口では不必要に脱がせたり、何度も理由の説明を求めたりしないよう配慮することが求められています
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目次
消防設備士免状の写真はなぜ頭部を覆ったままでよいことになったのか

その原則に、宗教上または医療上の理由という例外が明文で加わっています。
免状の記載事項が変わったときに提出する書換え申請書の写真から、この改正は始まりました。
背景として通知に書かれているのは、あくまでこの省令改正が行われた事実だけで、個別の経緯までは記載されていません。
現行の消防法施行規則第33条の6第3項でも、この条文はそのまま生きています。
まずは「頭部を覆ったままでも撮影できる場合がある」という原則を押さえておきましょう。
無帽が原則なのは知ってましたけど、例外があるのは知りませんでした。
令和2年の改正で明文化された、比較的新しいルールなんです。
次は対象になる手続きを見てみましょう。
免状の書換え・再交付・受験のどれが対象になるのか

書換えの写真だけの話ではありません。
書換え申請書の写真(規則第33条の6)、免状を汚損・破損したときなどの再交付申請書の写真(規則第33条の7第1項)、そして甲種・乙種消防設備士試験の受験願書に添付する写真(規則第33条の13第1項第3号)まで、いずれも規則第33条の6第3項が準用される形で同じ扱いになります。
つまり免状を持っていない受験生の段階から、この配慮の対象に入っているということです。
どの窓口業務を担当していても、同じ考え方で対応すれば足ります。
受験の段階から対象になってるのは意外でした。
免状の写真だけの話ではないんです。
3つとも同じ条文を準用しているからですよ。
窓口では具体的にどんな配慮が求められているのか

窓口の対応がそのまま申請者の安心につながります。
診断書のような証明書類の提出までは、通知の文言上は求められていません。
色や形も問われないので、いわゆる「医療用帽子」という商品名の帽子に限定されないのもポイントです。
条件は「顔の輪郭を識別することができる範囲内」であること、その1点に絞られています。
写真としての本人確認機能を保ちながら、配慮を両立させる設計になっています。
証明書まで出してもらわなくていいんですね。
それは知らなかったです。
はい、申出があれば足りるとされています。
ただ確認のしかたには注意点もあるんです。
窓口対応で実務上見落としやすいのはどこか

通知はその具体的な注意点まで書いています。
不必要に帽子等を脱がせる、必要以上にプライバシーへ踏み込んだ質問をする、といった対応は通知が明確に戒めています。
また、同じ窓口内で担当者が変わるたびに理由の説明を何度も求めるのも避けるべき対応です。
詳しい事情を聞く必要がある場合は、カウンター越しではなく相談室のような場所で聴くよう配慮が求められます。
「本人の申出を尊重する」という姿勢を、窓口の全員で共有しておくことが実務のポイントです。
担当が変わるたびに同じ説明をさせるのは、良かれと思ってやりそうです。
それが一番の落とし穴なんです。
窓口内の情報共有で防げます。
明日から窓口で何を確認すればよいのか

むしろシンプルにまとめられます。
証明書類は求めず、顔の輪郭が確認できるかどうかだけを見て判断します。
詳しい事情の聴取が必要なときは、周囲の目が気にならない場所を用意しましょう。
そして窓口担当者間で情報を共有し、同じ説明を何度も求めない体制にしておくことです。
この通知はいわゆる技術的助言であり法的な拘束力そのものは持ちませんが、各都道府県・市町村の窓口運用の基準として周知されています。
難しく考えなくても、申出を受け止めるだけでよさそうですね。
そのとおりです。
受験の願書でも同じ考え方が使えますよ。
よくある質問
まとめ
相談してくれた従業員に、証明書はいらないと安心して伝えられます。
それが一番大事なことです。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 消防設備士免状の写真に関する運用上の留意事項について(通知)(令和2年12月25日消防予第413号)
- 消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第33条の6第2項・第3項、第33条の7第1項・第2項、第33条の13第1項第3号・第2項
- 消防組織法(昭和22年法律第226号)第37条
※本記事は公表されている法令および消防庁の通知に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。





