停電した瞬間、正面玄関の自動ドアが閉じたまま動かなくなったら、来館者をどこから避難させますか。
自動ドアや電気錠は毎日使う設備ですが、停電時の動き方は建物ごとに異なります。
災害が起きてから説明書や鍵を探していては、安全確認も業務再開も遅れます。
停電前に手動開放、解錠、代替避難口、復旧確認の順番を決めておきます。
停電したら自動で開くんと違うんですか。
機種と設定で動きが違います。
ほな、何を決めたらええんですか。
開け方と別の出口を現場で確かめましょう。
- 停電時の自動ドアの動きは機種と設定で異なります。
- 自動ドア、電気錠、シャッター、代替避難口を一体で確認します。
- 手動開放の担当者と操作手順を決めます。
- 開けられない場合は人を代替避難口へ誘導します。
- 復電後は正常復帰を確認してから通常運用へ戻します。
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目次
停電時に自動ドアが開かなかったらどうするのか

開かなければ無理に押し広げず、施設で定めた手順に切り替えます。
まず扉の周囲に人が挟まれていないか、ガラスや枠に損傷がないかを見ます。
次に、管理者向けの手動開放方法を確認し、訓練を受けた担当者が操作します。
その場で安全に開けられない場合は、代替避難口へ切り替えます。
来館者には短い言葉で進行方向を伝え、ドアの前へ滞留させません。
暗い玄関では非常用照明や携帯ライトを使い、段差とガラス面を確認します。
故障や損傷が疑われる扉は、専門業者の確認まで再操作しません。
重要なのは、その自動ドアが必ず開くと思い込まず、別の出口まで含めて決めることです。
無理にこじ開けたらアカンのですね。
安全確認を先にします。
どの出入口と設備を対象に確認するのか

扉を通るまでに関係する電気錠やシャッターも一緒に確認します。
対象は自動ドア、電気錠付き扉、入退室ゲート、夜間シャッター、避難口です。
停電時の状態、手動操作部、鍵の保管者、連絡先を扉ごとに記録します。
テナントビルでは共用部と専有部で管理者が異なるため、操作権限を確認します。
営業時間外に閉まる扉は、休日や夜間の当直者でも開けられるかを見ます。
避難口までの通路に商品、台車、段ボールがないかも同時に確認します。
車椅子利用者や歩行困難者が通れる幅と段差も、代替経路で確認します。
平面図には主経路と代替経路を色分けし、現場の扉番号と一致させます。
| 確認対象 | 記録する内容 |
|---|---|
| 自動ドア | 停電時の状態・手動開放方法 |
| 電気錠・ゲート | 解錠方法・鍵・操作権限 |
| 代替避難口 | 通路幅・段差・誘導担当 |
正面玄関だけでは足りへんのですね。
屋外へ出るまでを見ます。
手動開放と代替避難口はどう決めるのか

設備操作と避難誘導を一人へ集中させないことがポイントです。
設備担当は扉周囲の安全を確認し、施設固有の説明書どおりに手動操作します。
避難誘導担当は主経路が使えるかを判断し、使えなければ代替避難口へ案内します。
連絡担当は防災センター、管理会社、保守会社へ設備の状態を伝えます。
鍵や専用工具が必要なら、停電時にも取り出せる保管場所と代理者を決めます。
操作手順には写真と扉番号を入れ、専門用語だけで書きません。
代替避難口には誘導係を置き、暗さ、段差、雨風、外部の落下物を確認します。
訓練では自動ドアを実際に無理やり停止させず、管理会社や保守会社と安全な方法を決めます。
停電が長引く場合は、安全な出入り口を限定し、入退館記録と警備方法をBCPへ反映します。
開ける人と誘導する人を分けるんですね。
役割分担が要ります。
復電したらすぐ通常運用へ戻してよいのか

人を近づける前に、表示、開閉、解錠、周囲の損傷を確認します。
担当者は異音、引っ掛かり、ガラスやレールの損傷、表示灯の異常を目視します。
扉の開閉範囲に人を入れず、センサーが正しく反応するかを安全に確認します。
電気錠と入退室ゲートは、避難方向から支障なく解錠できるかを確かめます。
火災信号や防災設備と連動する扉は、自己判断で設定を変えません。
異常があれば使用を止め、代替避難口の運用を続けて保守会社へ連絡します。
正常復帰を確認した時刻、確認者、異常の有無を点検記録へ残します。
復旧に時間が掛かる場合は、利用人数の制限や部分休業を含めて事業継続の可否を判断します。
電気が戻っただけでは終わりやないんですね。
正常復帰の確認まで行います。
明日から停電時の避難口をどう確認するのか

管理会社や保守会社の説明を受け、建物固有の手順へ落とし込みます。
まず自動ドア、電気錠、ゲート、シャッター、避難口へ番号を付けます。
次に停電時の状態、手動操作、鍵、担当者、保守連絡先を確認します。
主経路が使えない想定で、代替避難口までの誘導経路を歩きます。
夜間を想定し、ライト、蓄光表示、段差、屋外の安全も確認します。
来館者役を置き、入口で滞留させずに案内できるかを試します。
復電後の確認項目と記録様式を決め、保守会社へ連絡する判断基準を記載します。
結果は消防計画の避難誘導とBCPの施設継続条件へ同じ扉番号で反映します。
- 自動ドアと関連する扉を一覧にする
- 停電時の状態と手動操作を確認する
- 担当者と代理者を決める
- 代替避難口まで歩いて確認する
- 復電後の点検と記録方法を決める
まずは全部の扉に番号を付けます。
図面と現場を一致させましょう。
よくある質問
まとめ
停電時の扉一覧を作ります!
手動開放と代替避難口から確認しましょう。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- e-Gov法令検索 消防法第8条の2の4
- e-Gov法令検索 消防法施行規則第3条
- 東京消防庁 停電発生時の出火防止対策
- 東京消防庁 消防計画作成例に関する参考資料
- 国土交通省 建築物の機能継続に関する評価資料
- 内閣府 事業継続ガイドライン 令和5年3月
※本記事は公表されている法令および東京消防庁・国土交通省・内閣府の資料に基づく一般的な解説です。自動ドアや電気錠の停電時動作と手動操作は機種、設定、連動設備によって異なります。実際の操作、訓練、復旧判断は、建物の消防計画、管理会社、設備保守会社、所轄消防署へご確認ください。





