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BCPで災害復旧中に投光器を養生シートの近くへ置いてよいのか|照明の熱による二次火災を防ぐ運用を解説

養生シートと段ボールの近くに置かれた投光器を写したアイキャッチ

災害復旧の現場で、暗い作業場所を照らす投光器を養生シートの近くへ置いていませんか。
明るさを確保できても、照明器具の熱が布や紙へ伝われば二次火災につながります。
BCPで復旧作業を進めるときこそ、照明の配置と監視をその場任せにしない手順が必要です。
投光器は可燃物から離し安定した場所で使います。

LEDの投光器なら、シートの近くでもええですか。

光源の種類だけで決めず可燃物から離す運用にしてください。

ちょっとの時間なら、監視なしでも大丈夫ですか。

短時間でも設置場所と発熱を確認します。

この記事の結論
  • 投光器は養生シートや紙から離します
  • 照明器具の取扱表示と温度を確認します
  • 転倒しない安定した位置へ固定します
  • 点灯中は監視担当者を決めます
  • 焦げ臭さや変色を見つけたら直ちに消灯します

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災害復旧中に投光器を可燃物から離して固定し監視して消灯する流れのアイソメ図

災害復旧中に投光器を養生シートの近くへ置いてよいのか

災害復旧現場で投光器を養生シートから離す担当者のアイソメ図
投光器は、養生シート、段ボール、紙くずなどの可燃物から離して使います。
消防庁は、可燃物の近くで照明器具を使う場合、器具の熱で可燃物が着火しないよう十分な距離を取るよう通知しています。
仮設照明も熱源として配置します。
災害復旧では、作業の進行に合わせて資材やシートの位置が変わります。設置時に離れていても、あとから近づくことがあります。
照明器具の取扱表示を確認し、周囲に物を置かない範囲を見える形で確保してください。
照明を増やす前に配置を見直すことが二次火災の防止につながります。

一時的でも、シートの近くは避けるんですね。

はい。
熱が届かない配置にしましょう。

どの照明器具と可燃物を対象に確認するのか

投光器の取扱表示と周囲の養生シートや段ボールを確認するアイソメ図
対象は、倉庫にある投光器だけではありません。
持込みの作業灯、クリップ式照明、延長コードと、その周囲へ置く復旧資材を確認します。
照明と周囲の可燃物を一緒に確認します。
NITEは、照明器具の近くに可燃物を置いたり、紙や布で覆ったりしないよう注意を促しています。
次の組合せを一つの配置図にします。
  • 投光器や作業灯の型式と取扱表示
  • 養生シート、段ボール、紙くず、布製品
  • 照射方向と器具の背面や側面の空間
  • 人や台車が通る場所と電源コードの経路
表示が読めないもの、スタンドや固定部が壊れたもの、コードが傷んだものは使用候補から外します。
投光器の正面だけでなく、器具の背面、電源部、コードまで一つの熱源として見ましょう。
平面図へ照明と資材の位置を重ね、実際の配置を訓練で確かめます。

投光器だけやなく、周りの物も見るんですね。

その組合せで熱の影響を判断します。

投光器の設置から消灯まで何を決めるのか

投光器を安定した台へ固定してコードを安全に通すアイソメ図
投光器は、置くときだけでなく点灯中と消灯後まで管理します。
誰でも照明を動かせる状態では、確保した可燃物との距離がすぐに変わってしまいます。
照明担当者と設置位置を固定します。
消防法第8条と消防法施行規則第3条は、防火管理者が消防計画を作成し、消火、通報連絡、避難誘導や訓練などを定める枠組みを置いています。
仮設照明の具体的な運用は、施設の実態に合わせて次の流れで整理します。
  1. 必要な明るさと照射場所を決める
  2. 器具の表示とスタンドや固定部を確認する
  3. 可燃物から離して転倒しない位置へ固定する
  4. 点灯中に資材の移動と器具の熱を監視する
  5. 作業終了後に消灯し、冷えてから収納する
床へ置く場合は、人や台車がぶつからず、避難経路を妨げない位置を選びます。
クリップ式は、外れて可燃物へ落下しない固定方法を取扱表示に沿って確認してください。
点灯した人と消灯できる人を明確にすることが継続的な監視につながります。

勝手に照明を動かせる状態はあかんのですね。

移動前に担当者へ確認する運用にしましょう。

LEDなら熱くならないと思うと何を見落とすのか

LED投光器の前へ養生シートが近づく危険を止めるアイソメ図
LEDは白熱灯より効率が高くても、器具全体が発熱しないわけではありません。
電源部や放熱部へ布や紙が触れれば、熱がこもるおそれがあります。
LEDでも可燃物との距離を確認します。
NITEは、照明器具を紙や布で覆わず、近くに可燃物を置かないよう案内しています。
見落としやすい点を分けて確認します。
  • 光源だけでなく電源部や放熱部も熱を持つ
  • 風で養生シートが照明へ近づくことがある
  • 接触や振動でスタンドやクリップが外れることがある
  • 消灯直後の器具は十分に冷えていないことがある
異常な熱、焦げたにおい、変色、ちらつき、固定部の緩みがあれば消灯します。
原因が分からないまま別の場所へ移して使い続けず、設備担当者や専門業者へ確認してください。
小さな異常を消灯の合図として共有することが重要です。

LEDの名前だけで安全とは決められへんのですね。

はい。
器具の表示と周囲を見てください。

明日から仮設照明の配置をどう確認するのか

担当者が投光器の配置図と周囲の可燃物を点検するアイソメ図
災害対策本部や復旧作業場所で使う投光器を、実際の候補位置へ置いてみます。
照射範囲だけでなく、器具の周囲と電源コードの経路を確認します。
実際の配置で点検します。
内閣府の事業継続ガイドラインは、重要業務の継続に必要な経営資源と代替手段を事前に検討する考え方を示しています。
仮設照明も安全な復旧に必要な資源として、次の順番で確認してください。
  1. 照明が必要な場所と責任者を決める
  2. 使う投光器の表示と損傷の有無を確認する
  3. 養生シートや段ボールの置場を図面へ記す
  4. 器具を離して固定し、コード経路を試す
  5. 点灯中の点検時刻と消灯条件を記録する
  6. 訓練後に暗い場所と危険な配置を見直す
訓練では「作業のため投光器を動かしたい」という場面も入れます。
担当者が周囲を再確認し、危険な位置なら移動を断れるかまで確かめます。
点検記録をBCPの見直しへ戻せば、必要な明るさと火災予防を同時に改善できます。

次の訓練で、投光器を実際に置いて確認します。

ええですね。
移動時の確認まで試しましょう。

よくある質問

QLED投光器なら養生シートの近くへ置けますか?
ALEDでも器具は発熱します。養生シートなどの可燃物から離してください。
Q投光器を床へ直接置いてもよいですか?
A床置きに対応する器具を、通行を妨げず転倒しない場所へ設置します。
Q点灯中に担当者が場所を離れてもよいですか?
A資材が移動する復旧現場では、点灯中も監視できる担当者を決めます。
Q器具が少し熱いだけなら使い続けられますか?
A異常な熱、変色、異臭、緩みを感じたら消灯し、専門家へ確認してください。

まとめ

✔投光器は養生シートや紙から離します
✔器具の取扱表示を確認します
✔転倒しない安定した位置へ固定します
✔点灯中も資材の移動と器具の熱を監視します
✔BCPで必要な照射場所を選びます
✔照明担当者が点灯と消灯を管理します
✔異常な熱や変色があれば直ちに消灯します

離して固定する照明手順を、次の訓練で確認します!

必要な明るさと火災予防を一緒に確認しましょう。
㈱防災屋でもご相談を承っております。

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監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

※本記事は公表されている法令および公的資料に基づく一般的な解説です。照明器具の取扱表示と施設の電気設備条件に従ってください。個別の消防計画やBCPは、施設の用途と実態に応じて所轄消防署や専門家へご確認ください。

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