店舗や事務所の出入口の上には、緑色の避難口誘導灯が付いています。
国の消防法施行令第26条と消防法施行規則第28条の2は、避難口誘導灯が必要な建物と、設置しなくてよい階を定めています。
大阪市消防局の消防用設備等の設置に係る運用基準は、誘導灯及び誘導標識の節で、国の基準とは別に、避難口誘導灯を設置しないことができる出入口を8つ挙げています。
この記事では、国の基準と大阪市の特例を分けて整理し、特例の条件が借りている別の基準を順にたどり、東大阪市や堺市の基準とも比べます。
大阪市内のビルで防火管理者をしています。
小さな事務室の出入口にも避難口誘導灯が必要なのか、テナントから聞かれました。
国の基準は歩行距離で決まりますが、大阪市の運用基準には別に8つの出入口の特例があります。
居室の広さで決まるものもあります。
100平方メートル以下の部屋なら付けなくてよいと聞いたことがあります。
それは国の決まりですか、市の決まりですか。
国の告示にも市の特例にも100平方メートルが出てきますが、対象の出入口が違います。
市の特例は自動的に認められるものではなく、消防長又は消防署長が認めたときに使えるものです。
- 国の消防法施行規則第28条の2第1項第1号は、居室の各部分から主要な避難口を見とおせる階で、歩行距離が避難階で20メートル以下、避難階以外の階で10メートル以下のものを、避難口誘導灯を設置しなくてよい部分としています
- 大阪市の運用基準は第2の5(1)で、令第32条又は条例第47条の規定を適用して避難口誘導灯を設置しないことができる出入口を、アからクまで8つ挙げています
- 居室の100平方メートルは、国の告示では廊下や通路へ出る居室の出入口の話で、大阪市の特例イは居室における主要な避難口に同じ広さを当てています
- 旅館やホテルの独立部分の特例オは、建築基準法施行令の非常用の照明装置の規定と、同じ運用基準の特定共同住宅等の節を借りています
- 東大阪市の特例は大阪市とほぼ同じ文面ですが学校の扱いが違い、堺市は挙げている出入口の顔ぶれが違います
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目次
避難口誘導灯は国の基準でどの出入口に必要でどんな階なら不要なのか

避難口誘導灯が必要な建物は、消防法施行令第26条第1項に定められています。
劇場、飲食店、物品販売店舗、旅館、病院や福祉施設などは建物の全体が対象です。
共同住宅、学校、工場、倉庫、事務所などは、地階、無窓階及び11階以上の部分が対象です。
次に、どの出入口に設けるのかは、消防法施行規則第28条の3第3項第1号に書かれています。
イ 屋内から直接地上へ通ずる出入口(附室が設けられている場合にあつては、当該附室の出入口)
ロ 直通階段の出入口(附室が設けられている場合にあつては、当該附室の出入口)
ハ イ又はロに掲げる避難口に通ずる廊下又は通路に通ずる出入口(室内の各部分から容易に避難することができるものとして消防庁長官が定める居室の出入口を除く。)
大阪市の運用基準は、このイとロの出入口を「主要な避難口」と呼んでいます。
そのうえで、令第26条第1項のただし書を受けて、設置しなくてよい部分を定めているのが消防法施行規則第28条の2です。
整理すると、次のとおりです。
| 階 | 見とおしの条件 | 歩行距離 | この号を使えない階 |
|---|---|---|---|
| 避難階 | 居室の各部分から、屋内から直接地上へ通ずる出入口を容易に見とおし、かつ、識別できる | 20メートル以下 | 無窓階 |
| 避難階以外の階 | 居室の各部分から、直通階段の出入口を容易に見とおし、かつ、識別できる | 10メートル以下 | 地階及び無窓階 |
ここまでが、全国どこでも同じ国の基準です。
国の基準は、条件に当てはまれば設置することを要しないという書き方で、消防署長の判断を待つ形にはなっていません。
まずは各階の平面図で、居室のいちばん遠い場所から主要な避難口までの歩行距離を測ってみましょう。
国の基準は、部屋ごとではなく階ごとに見るのですね。
うちのビルは1階が広いので、20メートルを超えてしまいます。
はい、国の第1号は階の全体で判断します。
超える階は、次に大阪市の特例を確かめましょう。
大阪市の運用基準は避難口誘導灯の特例にどんな出入口を挙げているのか

大阪市の運用基準は、第2 避難口誘導灯の冒頭で、令第26条第2項第1号、規則第28条の2第1項、第28条の3などの規定によるほか次による、としています。
国の基準はそのまま適用され、そのうえに市の項目が重なるという読み方です。
特例は、第2の5に置かれています。
ア 屋内から直接地上へ通ずる出入口のうち玄関ホール又は廊下等(以下「玄関ホール等」という。)に設けるもので、次に適合するもの(特定用途に供される部分を除く。)
(ア) 玄関ホール等の各部分から当該出入口を容易に見とおし、かつ、識別することができること
(イ) 当該出入口から屋外を容易に見とおすことができること。ただし、玄関ホール等の各部分から当該出入口までの歩行距離が5メートル以下のもので、かつ、玄関ホール等が開放式であるか非常用の照明装置が有効に設けられている場合は、この限りでない
ここが、条件に当てはまれば不要になる国の規則第28条の2との違いです。
大阪市が挙げている出入口は、アからクまでの8つです。
| 項目 | 対象の出入口 | 主な条件 |
|---|---|---|
| ア | 屋内から直接地上へ通ずる出入口のうち、玄関ホール又は廊下等に設けるもの(特定用途に供される部分を除く) | 玄関ホール等の各部分から出入口を見とおせて、出入口から屋外を見とおせること。歩行距離が5メートル以下で、開放式であるか非常用の照明装置が有効に設けられている場合は、屋外の見とおしは問わない |
| イ | 居室における主要な避難口(劇場等の客席内を除く) | 居室の各部分から見とおせて、床面積が100平方メートル以下の居室。主として関係者と関係者に雇用されている者が使う居室は400平方メートル以下 |
| ウ | 個人の住居の用途に供される部分の出入口 | 条件は書かれていない |
| エ | (5)項イの用途に供される部分の宿泊室の、廊下等への出入口 | 団体客が宿泊する大部屋を除く |
| オ | (5)項イの用途に供される部分の各独立部分 | 床面積が100平方メートル以下であることなど4つ |
| カ | (5)項ロの用途に供される階、又は個人の住居の用途に供される階にある主要な避難口 | 開放式の廊下等に接続する直通階段の出入口で、扉がなく、階段に通路誘導灯又は非常用の照明装置があり、居室の出入口からの歩行距離が10メートル以下のもの。又は開放式の廊下等に接続された屋外直通階段の出入口 |
| キ | (7)項の用途に供される部分の避難口 | 日出から日没までの間のみ使用し、避難上採光が十分で、誘導標識が規則第28条の3第5項の規定により設置されていること |
| ク | 冷凍室又は冷蔵室の用に供される部分の出入口 | 直近の出入口までの歩行距離が30メートル以下であることなど3つのいずれか |
アからクまでの項目には、行政指導を示す◆印は付いていません。
アの「特定用途に供される部分」が自分の建物のどこに当たるのかは、所轄の消防署に確かめてください。
(1)のほかに、第2の5には(2)と(3)があります。
(2)は、A級又はB級の避難口誘導灯が求められる場所のうち、主として関係者と関係者に雇用されている者が使う部分について、C級でもよいとする項目で、こちらは令第32条だけが根拠に書かれています。
(3)は、長屋の一部を店舗などに使う場合に、消火器具の基準の特例を借りて住戸ごとに判定できるとする項目です。
建物の出入口を1つずつ、アからクまでのどれに近いかで仕分けしてみましょう。
8つもあるのですね。
うちのビルの裏口は廊下の突き当たりにあって、歩行距離は短いのですが。
裏口はアの玄関ホール等に当たるかどうかを確かめます。
出入口を1つずつ仕分けしましょう。
居室の100平方メートルは国の告示と大阪市の特例でどう違うのか

1つめは国の基準です。
先ほどの規則第28条の3第3項第1号ハには、「消防庁長官が定める居室の出入口を除く」というかっこ書がありました。
その居室を定めているのが、誘導灯及び誘導標識の基準(平成11年消防庁告示第2号)です。
条件に合う居室の出入口は、そもそも避難口誘導灯を設ける避難口から除かれます。
2つめが大阪市の特例イです。
(ア) 居室の各部分から主要な避難口を容易に見とおし、かつ、識別することができること
(イ) 床面積が100平方メートル(主として防火対象物の関係者及び関係者に雇用されている者の使用に供するものあっては400平方メートル)以下である居室に設けられたもの
運用基準は、用語の意義で「主要な避難口」を、規則第28条の3第3項第1号イ又はロに規定する出入口と定めています。
つまり特例イは、居室の中に、屋内から直接地上へ通ずる出入口や直通階段の出入口があるときの話です。
2つを並べると、次のようになります。
| 比べる点 | 国(規則第28条の3第3項第1号ハと告示第2号) | 大阪市(第2の5(1)イ) |
|---|---|---|
| 対象の出入口 | 主要な避難口に通ずる廊下又は通路に通ずる、居室の出入口 | 居室における主要な避難口(屋内から直接地上へ通ずる出入口、直通階段の出入口) |
| 居室の広さ | 100平方メートル以下。主として関係者と関係者に雇用されている者が使うものは400平方メートル以下 | 同じ |
| 見とおしの条件 | 室内の各部分から当該居室の出入口を容易に見とおし、かつ、識別できる | 居室の各部分から主要な避難口を容易に見とおし、かつ、識別できる |
| 除かれるもの | 書かれていない | (1)項と、(16)項イのうち(1)項の用途に供する部分の客席内 |
| 根拠の形 | 告示に当てはまる居室の出入口は、避難口から除かれる | 令第32条又は条例第47条の規定を適用し、設置しないことができる |
この判断は、通路誘導灯にもつながっています。
運用基準の第3 通路誘導灯の4 特例は、通路誘導灯を設置しないことができる部分の1つに、廊下等への出入口に避難口誘導灯の設置を要しない居室を挙げています。
避難口誘導灯の判断が、通路誘導灯の特例の入口になっているということです。
居室ごとに、床面積、出入口の行き先、主に使う人を一覧にしてみましょう。
同じ100平方メートルでも、扉の先が廊下か屋外かで読む場所が変わるのですね。
路面店のテナントは市の特例のほうでした。
はい、屋外へ直接出る扉は主要な避難口に当たります。
居室ごとに出入口の行き先を一覧にしましょう。
旅館やホテルの独立部分の特例はどの基準を借りているのか

条件の中に、別の法令と、同じ運用基準の別の節が出てきます。
(ア) 各独立部分の床面積が100平方メートル以下であること
(イ) 各独立部分内の廊下等(就寝室(宿泊者又は入居者の就寝の用に供する居室をいう。以下同じ。)からの避難経路に限る。以下オにおいて同じ。)に建基令第126条の4及び5の規定の例により非常用の照明装置を設置し、又は、各就寝室に常時容易に使用可能な、次に適合する携帯用照明器具が設けられていること
A 照度は、30センチメートル前方でおおむね50ルクスのものであること
B 照射方式が、散光式のものであること
C 器具本体に乾電池の取替年月日を記入したラベルが貼付されていること
(ウ) すべての宿泊室(直接外部又は第8章第7節第4.1.(1)に定める避難上有効なバルコニーに至ることができる宿泊室を除く。)から2以上の居室を経由せず、各独立部分の主たる出入口に通ずる廊下等に至ることができること。ただし、他の居室を経由して避難することが必要な場合には、当該経由する居室に建基令第126条の4及び5の規定の例により非常用の照明装置を設置し、又は、他の居室を経由して避難することが必要な居室に(イ)に定める携帯用照明器具が設けられていること
(エ) (ウ)の廊下等に曲がり角又は扉が複数あり、避難に支障があると認める場合は、当該廊下等に誘導標識が設置されていること
借りている先を順に見ていきます。
「建基令」は建築基準法施行令のことです。
第126条の4は非常用の照明装置を設けなければならない建築物の部分を、第126条の5はその構造を定めていて、床面において1ルクス以上の照度を確保できることや、予備電源を設けることが書かれています。
「規定の例により」とあるので、建築基準法で設置の義務がない部分でも、同じ方法で設けるという意味になります。
次に「第8章第7節第4.1.(1)」は、同じ運用基準の特定共同住宅等の節です。
ア 直接外気に開放されていること
イ 避難上支障のない幅員及び転落防止上有効な高さの手すり等を有していること。なお、車いす利用者等の避難を考慮した場合に、80センチメートルから90センチメートル程度の幅員を有していることが望ましいものであること
ウ 他の住戸等(住戸、共用室及び管理人室に限る。以下第4について同じ。)の避難上有効なバルコニー又は階段室等に接続されていること、若しくは避難器具(避難器具用ハッチに格納された金属製避難はしご、救助袋に限る。)が設置されていること
誘導灯の節から特定共同住宅等の節へ、そこから国の告示へと、3段でつながっています。
借りている先をまとめると、次のとおりです。
| 特例オの中の言葉 | 借りている先 | そこに書かれていること |
|---|---|---|
| 建基令第126条の4及び5の規定の例 | 建築基準法施行令第126条の4、第126条の5 | 非常用の照明装置を設ける部分と構造。床面において1ルクス以上の照度、予備電源など |
| 第8章第7節第4.1.(1)に定める避難上有効なバルコニー | 同じ運用基準の特定共同住宅等の節。その先に国の構造類型告示第3第1号 | 直接外気に開放、幅員と手すり、他の住戸等のバルコニーや階段室等への接続又は避難器具 |
| 誘導標識 | 特例オの中には指している条文が書かれていない | 国の誘導標識の基準は規則第28条の3第5項にある |
同じ運用基準の自動火災報知設備の節には、「構造上区分された数個の部分の各部分で独立して当該用途に供されることができるもの」という説明があります。
誘導灯の節でも同じ意味で読んでよいかは、所轄の消防署に確かめてください。
ここまでの読み方を、手順として並べます。
- 消防法施行令第26条第1項を読み、建物やその階が避難口誘導灯の対象かを確かめる
- 消防法施行規則第28条の3第3項第1号を読み、その出入口がイからニまでのどの避難口に当たるかを確かめる
- 廊下や通路へ出る居室の出入口なら、告示第2号の第3で、居室の広さと見とおしの条件に当たるかを確かめる
- 消防法施行規則第28条の2第1項を読み、歩行距離などの条件で階の全体が不要にならないかを確かめる
- ここまでで必要と分かった出入口について、運用基準の第2の5(1)を開き、アからクまでのどれかに当たるかを確かめる
- 当たる項目の条件に別の基準の名前が出てきたら、その基準を開く。特例オなら建築基準法施行令第126条の4と第126条の5、運用基準の第8章第7節第4.1.(1)を開く
- 借りた先がさらに別の基準を指していれば、そこまで読む。第8章第7節第4.1.(1)は国の構造類型告示第3第1号を指している
- 避難口誘導灯が不要になる居室があれば、第3 通路誘導灯の4 特例を開き、通路誘導灯の扱いも確かめる
- 柱書に戻り、「令第32条又は条例第47条の規定を適用」と書かれていること、認めるかどうかを判断するのが消防長又は消防署長であることを確かめる
宿泊施設で特例オを使うときは、避難口誘導灯と通路誘導灯の両方の項目を読み比べておくと、相談のときに話が早く進みます。
客室に置く携帯用照明器具は、A、B、Cの3つを満たしているかを現物で確かめておきましょう。
バルコニーの条件が、共同住宅の節に書いてあるとは思いませんでした。
誘導灯の節だけ読んでいたら分からなかったです。
はい、借りている先まで開いて初めて条件がそろいます。
客室の携帯用照明器具も現物で確かめましょう。
東大阪市や堺市では避難口誘導灯の特例がどう書かれているのか

東大阪市の運用基準は、同じ第2の5に、アからケまで9つの出入口を挙げています。
根拠は「令第32条又は条例第52条」で、条例の条番号が大阪市と違います。
玄関ホール等、居室の100平方メートル、個人の住居、宿泊室、冷凍室又は冷蔵室の項目は、大阪市とほぼ同じ文面です。
違いがはっきりしているのは、学校の項目です。
ク 令別表第1(6)項ニ及び(7)項に掲げる防火対象物並びに(16)項に掲げる防火対象物のうち、(6)項ニ及び(7)項の用途に供される部分において、日没以降、次の用途で使用されているもの
(ア) 臨時的な学校等の授業
(イ) クラブ活動
(ウ) 臨時的に学校等施設関係者以外の者が当該施設の一部を使用して行う各種サークル活動、イベント等
東大阪市のキは(6)項ニも対象に含み、誘導標識の条件は書かれていません。
日没以降の臨時的な使用を挙げたクは、大阪市の特例にはない項目です。
独立部分の特例オにも、小さな違いがあります。
東大阪市は携帯用照明器具の照度や照射方式を定めておらず、避難上有効なバルコニーについても指している節が書かれていません。
次に堺市です。
堺市消防局の審査基準は、特例を「特例適用基準」という項目にまとめています。
カ 出入口がシャッターのみである倉庫等。
ク 政令別表第1に掲げる防火対象物(地上1階又は2階建のものに限る。)の避難階で当該防火対象物の窓から容易に避難できるもの。
ケ 避難口が近接して2以上ある場合で、その一の避難口に設けた避難口誘導灯の灯火により容易に識別することができる他の避難口(他の避難口には蓄光式誘導標識を設置すること。)
堺市の避難口誘導灯の特例適用基準は、アからケまでの9つです。
居室の100平方メートル、宿泊室、開放式の廊下等に接続する階段、学校、冷凍室及び冷蔵室、個人の住居は、大阪市と同じ趣旨の項目があります。
一方で、引用したカ、ク、ケの3つは大阪市の特例にはなく、大阪市のアの玄関ホール等と、オの独立部分に当たる項目は、堺市の避難口誘導灯の特例適用基準には挙げられていません。
記号の意味にも注意が必要です。
堺市の審査基準では、★は堺市消防局として定めた指導基準、◆は消防庁の通知等を参考に定めた指導基準を表し、特例適用基準の見出しには★が付いています。
各市の公開資料で確認できた範囲を並べると、次のとおりです。
| 比べる点 | 大阪市 | 東大阪市 | 堺市 |
|---|---|---|---|
| 特例が書かれている場所 | 第2 避難口誘導灯 5 特例(1) | 第2 避難口誘導灯 5 特例⑴ | 第18 誘導灯及び誘導標識 Ⅱ 細目 6 特例適用基準(1) |
| 根拠の書き方 | 令第32条又は条例第47条 | 令第32条又は条例第52条 | 政令第32条又は条例第72条 |
| 挙げている数 | アからクまでの8つ | アからケまでの9つ | アからケまでの9つ |
| 居室の100平方メートル(関係者が使う居室は400平方メートル) | ある(イ) | ある(イ)。大阪市と同じ文面 | ある(ア)。条件は同じ |
| 玄関ホール等の5メートル | ある(ア) | ある(ア)。大阪市と同じ文面 | 特例適用基準には挙げられていない |
| 旅館やホテルの独立部分 | ある(オ)。携帯用照明器具の条件が3つ | ある(オ)。携帯用照明器具の条件は書かれていない | 特例適用基準には挙げられていない |
| 学校 | (7)項。日出から日没までの間のみ使用し、誘導標識を設置 | (6)項ニと(7)項。日没以降の臨時的な使用の項目もある | (7)項。日の出から日没までの間のみ使用し、誘導標識を設置 |
| その市だけにある項目 | 長屋を住戸ごとに判定する(3) | 日没以降の臨時的な使用(ク) | シャッターのみの倉庫等(カ)、窓から容易に避難できる避難階(ク)、近接した避難口(ケ) |
複数の市に建物があるときは、同じ形の出入口でも使える項目が違うことがあるので、建物ごとに管轄の消防署で確かめ直してください。
つまり、同じ造りの建物でも、市によって使える特例の項目が違うことがあるのですね。
はい、居室の100平方メートルは3市に共通ですが、ほかの項目は市ごとに違います。
建物ごとに管轄の消防署で確かめるのが確実です。
よくある質問
まとめ
国の基準と市の特例を分けて読むと、どの出入口の話なのかがはっきりしました。
まずは出入口を1つずつ一覧にしてみます!
一覧と平面図がそろっていれば、消防署への相談もスムーズに進みます。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 大阪市消防局「消防用設備等の設置に係る運用基準」第3章 第2節 誘導灯及び誘導標識 第1 用語の意義 4、5、第2 避難口誘導灯 5 特例(1)アからク、(2)、(3)、第3 通路誘導灯 4 特例(1)イ、サ、第8章 第7節 特定共同住宅等 第4 構造類型告示 1(1)、第2章 第1節 自動火災報知設備 第12 特例基準 2 https://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000350878.html
- 東大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」誘導灯及び誘導標識 第2 避難口誘導灯 5 特例⑴アからケ https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000041303.html
- 堺市消防局「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」第18 誘導灯及び誘導標識 Ⅱ 細目 6 特例適用基準(1)アからケ https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/bosai/shobo/shokai/reiki/kijyun/index.html
- 消防法施行令第26条第1項、第32条
- 消防法施行規則第28条の2第1項、第28条の3第3項第1号、第5項
- 誘導灯及び誘導標識の基準(平成11年消防庁告示第2号)第3第2号 https://www.fdma.go.jp/laws/kokuji/assets/h11_kokuji2.pdf
- 建築基準法施行令第126条の4、第126条の5
※本記事は公表されている法令および各市消防局の公開資料に基づく一般的な解説です。運用基準は改正されることがあるため、最新の内容は管轄の消防署・消防局で確認してください。特例を使えるかどうかの個別の判断は、所轄消防署にご確認ください。





