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東大阪市で連結送水管は乾式にできるのか|屋内消火栓との配管兼用も大阪市・堺市と比較

東大阪市の運用基準が連結送水管を補助高架水槽で充水する湿式を原則とし乾式にできる条件と屋内消火栓設備との配管兼用の条件を定める扱いを大阪市と堺市の基準と比べて解説した記事のアイキャッチ

ビルの外壁にある送水口から消防隊が水を送り込み、上の階の放水口で消火に使う設備が連結送水管です。この配管の中にふだんから水を満たしておく方式を湿式、空にしておく方式を乾式と呼びます。
国の規則が湿式を求めているのは高さ70mを超える建物だけですが、東大阪市消防局の運用基準は補助高架水槽で配管内を充水することを原則にし、乾式にできる条件を絞っています。あわせて、屋内消火栓設備と配管を兼用するときの条件も決めています。
この記事では、国の基準と東大阪市の運用を分けて読み、大阪市・堺市の運用基準とも比べます。

東大阪市で7階建ての事務所ビルを計画しています。
連結送水管は乾式で考えていました。

東大阪市では補助高架水槽で充水する湿式が原則です。
乾式にできる条件は2つあります。

国の規則には書いていない決まりですか?

はい、東大阪市が法令基準に指導を加えた▲の基準です。
屋内消火栓との配管の兼用もあわせて見ていきましょう。

この記事の結論
  • 国の規則第31条第6号イが連結送水管に湿式を求めているのは高さ70mを超える建築物で、それより低い建物の湿式・乾式は規則に書かれていません
  • 東大阪市は補助高架水槽による充水を原則とし、乾式にできるのは地階を除く階数10以下で、かつ、配管内容積0.5立方メートル以下の場合です(▲)
  • 大阪市は屋内消火栓設備の基準(第5.1)に準じて充水する形で、乾式にできる条件は東大阪市と同じです(◆)
  • 堺市は乾式にできるのを条例第71条第1項第2号で設ける屋上の連結送水管のうち、配管内容積0.5立方メートル以下のものに限っています(★)
  • 屋内消火栓設備と配管を兼用できるのは、3市とも連結送水管用の加圧送水装置(中継ポンプ)を使わないことなどが条件です。最新の内容は管轄の消防署で確認します

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連結送水管の充水と配管の兼用について国の規則は湿式の義務が高い建物だけで東大阪市は補助高架水槽で常時充水し大阪市は屋内消火栓の基準を借り堺市は乾式を屋上の設備だけに認めることを並べた図解

国の規則は連結送水管の配管をどう決めているのか

複数階の建物を貫く赤い連結送水管の立管と各階の放水口の箱と地上の送水口を描いたアイソメ図
まず、全国共通の国の基準を確かめます。消防法施行令第29条は、地階を除く階数が7以上の建築物や、5以上で延べ面積6,000平方メートル以上の建築物などに連結送水管の設置を求め、第2項第2号で主管の内径を100mm以上としています。配管の細目は消防法施行規則第31条にあります。
消防法施行規則 第31条第5号イ・第6号イ 五 配管は、次のイからチまでに定めるところによること。
イ 専用とすること。ただし、連結送水管を使用する場合において、当該連結送水管の性能に支障を生じない場合においては、この限りでない。
六 地階を除く階数が十一以上の建築物に設置する連結送水管については、次のイからニまでに定めるところによること。
イ 高さ七十メートルを超える建築物にあつては、連結送水管を湿式とし、(略)
規則は配管を専用とするのが原則で、ただし書で連結送水管の性能に支障を生じない場合を除いています。屋内消火栓設備の側も、規則第12条第1項第6号イで配管を専用とし、屋内消火栓設備の性能に支障を生じない場合を除いています。兼用できる場合の具体的な条件は、規則には書かれていません。
湿式については、第6号イが高さ70mを超える建築物に湿式を求めているだけです。それより低い建物の連結送水管を湿式にするか乾式にするかは、国の規則には書かれていません。高さ70mを超える建物の湿式化は連結送水管の湿式化の記事で解説しています。
この2つの空白(低い建物の充水と、兼用の条件)を埋めているのが、各市の運用基準です。

高さ70m以下のビルなら、国の規則には湿式の決まりがないのですね。

はい、規則に湿式の義務がないだけです。
東大阪市の運用基準を見てみましょう。

東大阪市では連結送水管をいつ乾式にできるのか

屋上の補助高架水槽から配管が下りて連結送水管の立管の中を水で満たしている様子を描いたアイソメ図
東大阪市消防局の「連結送水管の設置に係る運用基準」は、Ⅱ 細目 4 配管等で、配管は令第29条第2項第2号と規則第31条第5号・第8号・第10号の規定によるほか次によるとして、充水の項目を置いています。
東大阪市「連結送水管の設置に係る運用基準」 Ⅱ 細目 4 配管等 (2) 配管内の充水▲ 配管内の充水措置は、補助高架水槽によるものとし、次によること。ただし、地階を除く階数が10以下の建築物に設けるもので、かつ、配管内容積が0.5立方メートル以下のものにあっては、乾式とすることができる。
ア 有効水量は、0.5立方メートル以上とすること。ただし、呼び径25ミリメートル以上の配管により自動的に給水できる装置を設けた場合には、当該有効水量を0.2立方メートル以上とすることができる。
イ 補助高架水槽と接続する配管には、可とう管継手、止水弁及び逆止弁を設けること。
ウ 補助高架水槽から主管までの配管は、呼び径40ミリメートル以上とすること。
東大阪市の凡例では、▲は法令基準に行政指導を加えた基準です。規則第31条の配管の基準に、東大阪市が充水の指導を足している形です。
乾式にできるのは、次の2つを両方とも満たす場合です。
  1. 地階を除く階数が10以下の建築物に設けるもの
  2. 配管内容積が0.5立方メートル以下のもの
令第29条で連結送水管が必要になる7〜10階建ての建物でも、配管内容積が0.5立方メートルを超えると乾式にはできません。配管内容積は立管や横引き配管の太さと長さで決まるので、設計の早い段階で計算しておきます。
湿式にするときは、補助高架水槽の有効水量を0.5立方メートル以上(呼び径25mm以上の配管で自動的に給水する装置を付ければ0.2立方メートル以上)とし、水槽から主管までを呼び径40mm以上でつなぎます。水槽の材質も同じ(2)のエで不燃材料を原則とし、不燃専用室に置く場合などの条件付きでガラス繊維強化プラスチック製を認めています。高架水槽の材質を他の市と比べた例は鈴鹿市の高架水槽の材質の記事にあります。

7階建てでも、配管内容積が0.5立方メートルを超えたら湿式なのですね。

はい、階数と配管内容積の両方が条件です。
設計の早い段階で容積を計算しておきます。

大阪市は屋内消火栓設備の基準をどう借りているのか

同じ階の壁に屋内消火栓箱と放水口の箱が並び太い一本の立管につながっている様子を描いたアイソメ図
大阪市消防局の運用基準は、第5章 第3節 連結送水管の第3 配管等で、充水について次のように書いています。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」第5章 第3節 連結送水管 第3 配管等 3・6 3 配管は、屋内消火栓設備の基準(第5.1)に準じて充水のための措置を講じるものとする。ただし、地階を除く階数が10以下の建築物に設けるもので、かつ、配管内容積が0.5立方メートル以下のものにあっては、この限りでない。◆
6 3の充水措置として補助高架水槽に接続する配管は、管の呼びで40ミリメートル以上のものとすること◆
乾式にできる2つの条件は、東大阪市と同じです。違うのは、充水の中身を屋内消火栓設備の基準(第1章 第2節)の第5 1に「準じて」決める点です。準用先は次のとおりです。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」第1章 第2節 屋内消火栓設備 第5 配管 1 充水措置◆ (1) (1) 配管は、自動給水装置を設けたおおむね0.1から0.2立方メートル以上(他の消防用設備等と兼用する場合は0.2立方メートル以上)の有効水量を有する補助高架水槽又は補助ポンプ等により、常時充水しておくことができるもの(いわゆる湿式)とすること。(略)
連結送水管の節から屋内消火栓設備の節へ、順にたどると次のとおりです。
  1. 連結送水管の第3 3◆は、配管を屋内消火栓設備の基準(第5.1)に準じて充水するとし、乾式にできる条件(地階を除く階数10以下・配管内容積0.5立方メートル以下)を書いている
  2. 準用先の屋内消火栓設備の第5 1(1)◆は、自動給水装置を設けた、おおむね0.1から0.2立方メートル以上の補助高架水槽又は補助ポンプ等で常時充水するとしている(他の消防用設備等と兼用する場合は0.2立方メートル以上)
  3. 同じく第5 1(2)は、補助高架水槽の下流側直近(補助ポンプなら吐出側直近)に止水弁と逆止弁を設けるとしている
  4. 連結送水管の第3 6◆に戻り、補助高架水槽に接続する配管を管の呼びで40mm以上としている
屋内消火栓設備の第5 1(1)にも、最遠の屋内消火栓までの配管が10m以下などの場合のただし書があります。これは屋内消火栓設備の配管についての書き方で、連結送水管を乾式にできる条件は、連結送水管の第3 3のただし書のほうに書かれています。
東大阪市の「有効水量0.5立方メートル以上(自動給水装置付きなら0.2立方メートル以上)」と比べると、大阪市は自動給水装置を設けたうえで、おおむね0.1から0.2立方メートル以上という書き方で、補助ポンプ等による充水も認めている点が違います。

大阪市は、屋内消火栓の基準を見ないと水槽の大きさが分からないのですね。

はい、準用先の第5 1まで読む必要があります。
乾式にできる条件は東大阪市と同じです。

堺市では乾式にできる連結送水管が違うのか

低層の建物の屋上駐車場に車が並び屋上の端に連結送水管の配管と放水口の箱がある様子を描いたアイソメ図
堺市消防局の審査基準は、第22 連結送水管のⅡ 細目 1 高層階等以外に設ける連結送水管 (2) 配管等で、充水を次のように決めています。
堺市「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」第22 連結送水管 Ⅱ 細目 1 (2) 配管等 イ 配管内の充水★ (ア) 配管内には、速やかな放水及び配管の腐食防止等のため、補助用高架水槽により常時充水しておくこと。ただし、条例第71 条第1 項第2 号の規定により設けるもので、かつ、配管内容積が0.5 ㎥以下のものにあっては、この限りでない。
(イ) 前(ア)により補助用高架水槽を設ける場合は、第2 屋内消火栓設備Ⅱ.3.(2).ア.(ア)(a及びcを除く。)を準用するほか、次によること。
a 補助高架水槽から主管までの配管は呼び径50A 以上のものとすること。
b 有効水量は0.5 ㎥以上とすること。なお、当該水槽の水位が低下した場合に呼び径25A 以上の配管により自動的に給水できる装置(以下「自動給水装置」という。)を設けた場合には、当該有効水量を0.2 ㎥以上とすることができる。
乾式にできる条件は、大阪市・東大阪市の「階数10以下」ではなく、条例第71条第1項第2号の規定により設けるものです。同じ審査基準の第5章に載っている堺市火災予防条例第71条を見ると、次のとおりです。
堺市火災予防条例 第71条第1項(堺市「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」第5章 消防用設備等の技術上の基準の付加基準) 第71 条 次に掲げる防火対象物の部分には、連結送水管を設けなければならない。
(1) 令別表第1(10)項及び(13)項に掲げる防火対象物の地階又は無窓階(1 階及び2 階を除く。)で、床面積が1,000 平方メートル以上のもの
(2) 令別表第1 に掲げる建築物の屋上で、回転翼航空機の発着場又は自動車駐車場(地階を除く階数が2 以下で、かつ、床面積が200 平方メートル未満のものは除く。)の用途に供するもの
つまり堺市で乾式にできるのは、屋上のヘリコプターの発着場や屋上駐車場のために、市の条例で設ける連結送水管のうち、配管内容積が0.5立方メートル以下のものです。令第29条で設ける連結送水管には、階数で乾式にできるただし書がない書き方で、ここが大阪市・東大阪市との大きな違いです。
湿式にするときの補助用高架水槽は、屋内消火栓設備の項目を借ります。たどると次のとおりです。
  1. 連結送水管のイ(ア)★で、補助用高架水槽による常時充水を原則とし、条例第71条第1項第2号の屋上のもので配管内容積0.5立方メートル以下のものだけを除く
  2. イ(イ)で、第2 屋内消火栓設備のⅡ 3 (2) ア(ア)から、aとcを除いた項目を借りる
  3. 借りる先のdは、他の消防用設備等と兼用するときの水槽の容量をそれぞれの設備の規定水量のうち最大以上の量とでき、eは補助用高架水槽と接続する配管に可とう管継手・止水弁・逆止弁を設けるとしている(bは機器の項目)
  4. 借りなかったa(水槽から主管までの配管)とc(有効水量)の代わりに、連結送水管のイ(イ)a・bで呼び径50A以上、有効水量0.5立方メートル以上(自動給水装置付きなら0.2立方メートル以上)と決め直している
  5. さらに配管等の機器のア(イ)cで、ただし書により充水しないものは止水弁と逆止弁を設けないことができるとしている(★)
有効水量は東大阪市と同じ数字ですが、水槽から主管までの配管は東大阪市・大阪市の40mmに対して、堺市は50A以上です。高層の建物で放水口に求める双口や格納箱は堺市の11階建て以上の放水口の記事で比べています。

堺市では、階数で乾式にできる書き方はないのですね。

はい、乾式のただし書は屋上の連結送水管だけです。
水槽から主管までの50A以上も違います。

屋内消火栓設備と配管を兼用するときの条件は3市でどう違うのか

地下のポンプ室でポンプの吐出側に弁を付けた配管が太い立管へ立ち上がる様子を描いたアイソメ図
最後に、連結送水管の配管を屋内消火栓設備と兼用するときの条件です。国の規則は、連結送水管(第31条第5号イ)も屋内消火栓設備(第12条第1項第6号イ)も、性能に支障を生じない場合に限って兼用を認める書き方でした。その具体的な条件を、3市がそれぞれ決めています。
東大阪市「連結送水管の設置に係る運用基準」 Ⅱ 細目 4 配管等 (1) 配管の兼用▲ 規則第31条第5号イただし書きの規定により、屋内消火栓設備又は屋外消火栓設備(以下「屋内消火栓設備等」という。)と配管を兼用する場合は、次によること。
ア 兼用することができる防火対象物は、次によること。
(ア) 規則第31条第6号イに規定する加圧送水装置を用いない防火対象物であること。
(イ) 棟が異なる防火対象物と屋内消火栓設備等の加圧送水装置を兼用していないこと。
イ 主管の内径は100ミリメートル以上とすること。
ウ 連結送水管の設計送水圧力が1.0メガパスカルを超えるものは、規則第31条第5号イからニまでに規定する配管等とし、屋内消火栓設備等の加圧送水装置の二次側には、呼び圧力16K以上の逆止弁を設け加圧送水装置に直接送水圧力がかからないようにすること。
エ 屋内消火栓設備等の消火栓弁には、放水圧力を超えない措置として減圧装置を設けること。
東大阪市の▲の条件は、規則第31条第6号イの加圧送水装置(高さ70mを超える建物に設けるもの)を用いない建物であることと、棟が異なる建物と屋内消火栓設備等の加圧送水装置を兼用していないことです。そのうえで、主管の内径100mm以上、設計送水圧力が1.0メガパスカルを超えるときの逆止弁、消火栓弁の減圧装置を求めています。
大阪市は、連結送水管の第3 1◆で、兼用できるものを屋内消火栓設備の基準(第5.7)に該当するものとしています。準用先は次のとおりです。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」第1章 第2節 屋内消火栓設備 第5 配管 7 配管の兼用◆ 配管は、屋外消火栓設備又は加圧送水装置を用いない連結送水管と兼用することができる。この場合において、設計送水圧力が1メガパスカルを超える連結送水管と兼用するときは、規則第31条第1項第5号ロの規定によるほか、次による。(略)
(1) 消火栓開閉弁は、減圧機構付のもので、かつ、最高使用圧力が1.6メガパスカル以上のものとすること
(2) 連結送水管からの送水圧力がポンプに影響を及ぼさないよう、ポンプ吐出側に連結送水管の基準(第3.8)に適合する逆止弁を設けること
大阪市は加圧送水装置を用いない連結送水管なら兼用でき、圧力が高いときの逆止弁は連結送水管の基準(第3.8)に戻って選びます。連結送水管→屋内消火栓設備→連結送水管と、行って戻る連鎖です。ポンプそのものを別の棟と兼用する場合の大阪市の条件は大阪市の同じ敷地の2棟のポンプ兼用の記事で解説しています。
堺市は、連結送水管のウ★で「第2 屋内消火栓設備Ⅱ.3.(2).イによること」とし、準用先に条件を書いています。
堺市「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」第2 屋内消火栓設備 Ⅱ 細目 3 配管等 (2) 設置方法等 イ 連結送水管との配管兼用★ 省令第12 条第1 項第6 号イただし書きの規定により、連結送水管の主管と屋内消火栓設備の配管を兼用する場合は、次によること。
(ア) 次のすべてに適合する防火対象物について、配管を兼用できるものであること。
a 当該防火対象物の最上部に設置された連結送水管の放水口の高さは、地盤面から50m 以下であること。
b 棟が異なる防火対象物と屋内消火栓設備の加圧送水装置を兼用していないこと。
c 中継ポンプを用いないポンプ方式であること。
(イ) 主管は、呼び径100A 以上とすること。
堺市は、最上部の放水口が地盤面から50m以下という高さの条件と、中継ポンプを用いないポンプ方式であることを求めています。続く(ウ)で設計送水圧力1.0メガパスカル超のときの16K以上の逆止弁、(エ)で屋内消火栓に16K以上の開閉弁を求めています。
なお、東大阪市は連結送水管の側の規則第31条第5号イただし書を、堺市は屋内消火栓設備の側の規則第12条第1項第6号イただし書を根拠に挙げていて、同じ兼用をどちらの設備の側から書くかも市によって違います。3市を比べると次のとおりです。
項目東大阪市大阪市堺市
充水の原則補助高架水槽で充水(▲)屋内消火栓設備の基準 第5 1に準じて充水(◆)補助用高架水槽で常時充水(★)
乾式にできる場合地階を除く階数10以下かつ配管内容積0.5立方メートル以下東大阪市と同じ条例第71条第1項第2号の屋上の連結送水管で配管内容積0.5立方メートル以下
水槽の有効水量0.5立方メートル以上(自動給水装置付きは0.2立方メートル以上)自動給水装置付きでおおむね0.1から0.2立方メートル以上(兼用は0.2立方メートル以上)0.5立方メートル以上(自動給水装置付きは0.2立方メートル以上)
水槽から主管までの配管呼び径40mm以上管の呼びで40mm以上呼び径50A以上
兼用できる建物規則第31条第6号イの加圧送水装置を用いない・別棟と加圧送水装置を兼用しない加圧送水装置を用いない連結送水管最上部の放水口が50m以下・別棟と加圧送水装置を兼用しない・中継ポンプを用いない
兼用時の弁など1.0メガパスカル超は16K以上の逆止弁・消火栓弁に減圧装置1メガパスカル超は第3.8の逆止弁・減圧機構付で1.6メガパスカル以上の開閉弁1.0メガパスカル超は16K以上の逆止弁・屋内消火栓に16K以上の開閉弁
記号の意味▲=法令基準に行政指導を加えた基準◆=行政指導★=堺市消防局の指導基準
3市の建物で連結送水管を計画するときの確認の順番は次のとおりです。
  1. 地階を除く階数と高さを確かめ、令第29条で連結送水管が必要か、規則第31条第6号イの高さ70m超に当たるかを整理する
  2. 立管と横引き配管から配管内容積を計算し、乾式にできるかを市ごとの条件で確かめる(堺市は屋上の連結送水管だけ)
  3. 湿式にするなら、補助高架水槽の有効水量と、水槽から主管までの配管の太さ(40mmか50Aか)を市の基準に合わせる
  4. 屋内消火栓設備と兼用するなら、加圧送水装置(中継ポンプ)の有無・別棟との兼用・弁の圧力を確かめ、所轄の消防署と事前に協議する

兼用の条件も、市によって高さや弁の書き方が違うのですね。

はい、堺市は放水口が50m以下という条件もあります。
設計図がまとまる前に所轄と協議しましょう。

よくある質問

Q東大阪市で連結送水管を乾式にできるのはどんな建物ですか?
A地階を除く階数が10以下の建築物に設けるもので、かつ、配管内容積が0.5立方メートル以下のものです。それ以外は補助高架水槽で充水します(▲)。
Q国の規則では連結送水管を湿式にしなくてよいのですか?
A規則第31条第6号イが湿式を求めているのは高さ70mを超える建築物です。それより低い建物の湿式・乾式は規則には書かれておらず、東大阪市・大阪市・堺市は運用基準で充水を原則にしています。
Q大阪市と堺市でも同じ条件ですか?
A大阪市は乾式にできる条件が東大阪市と同じで、水槽の大きさなどは屋内消火栓設備の基準 第5 1に準じます。堺市は乾式にできるのを条例第71条第1項第2号で設ける屋上の連結送水管に限っています。
Q屋内消火栓設備と配管を兼用できますか?
A3市とも条件付きで兼用できます。連結送水管用の加圧送水装置(中継ポンプ)を使わないことなどが条件で、堺市は最上部の放水口が地盤面から50m以下であることも求めています。

まとめ

✔国の規則第31条第6号イが湿式を求めているのは高さ70mを超える建築物で、低い建物の湿式・乾式は規則に書かれていません
✔東大阪市は補助高架水槽による充水を原則とし、乾式は地階を除く階数10以下かつ配管内容積0.5立方メートル以下の場合だけです
✔大阪市は屋内消火栓設備の基準(第5.1)に準じて充水し、乾式にできる条件は東大阪市と同じです
✔堺市は乾式にできるのを条例第71条第1項第2号の屋上の連結送水管に限り、水槽から主管までは呼び径50A以上です
✔屋内消火栓設備との配管の兼用は、加圧送水装置(中継ポンプ)を使わないことなどが3市共通の条件です
✔堺市は兼用の条件に、最上部の放水口が地盤面から50m以下であることを加えています
✔運用基準は改正されることがあるので、最新の内容は管轄の消防署・消防局で確認しましょう

まず配管内容積を計算して、乾式にできるか確かめます。
兼用するなら中継ポンプの有無も見ます!

▲や★の指導基準なので所轄の消防署との事前協議が要点です。
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監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

  • 東大阪市消防局「連結送水管の設置に係る運用基準」凡例、Ⅱ 細目 4 配管等 (1) 配管の兼用・(2) 配管内の充水 https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000041303.html
  • 大阪市消防局「消防用設備等の設置に係る運用基準」凡例、第1章 第2節 屋内消火栓設備 第5 配管 1・7、第5章 第3節 連結送水管 第3 配管等 1・3・6 https://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000350878.html
  • 堺市消防局「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」凡例、第2 屋内消火栓設備 Ⅱ 細目 3 配管等 (2) 設置方法等 ア・イ、第22 連結送水管 Ⅱ 細目 1 高層階等以外に設ける連結送水管 (2) 配管等 ア・イ・ウ、第5章 消防用設備等の技術上の基準の付加基準(堺市火災予防条例 第71条) https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/bosai/shobo/shokai/reiki/kijyun/index.html
  • 消防法施行令 第29条/消防法施行規則 第12条・第31条(e-Gov法令検索)

※本記事は公表されている法令および東大阪市・大阪市・堺市の公開資料に基づく一般的な解説です。運用基準や審査基準は改正されることがあるため、最新の内容は管轄の消防署・消防局で確認してください。各資料は2026年10月時点の公開版で確認しています。配管内容積の計算方法や、高層階等に設ける連結送水管の扱いは本記事では扱っていないので、設計時に所轄の消防署とあわせてご確認ください。

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