地震後の巡回で、避難はしごの使用方法標識が壁から剥がれていることがあります。
避難はしご本体が無事でも、初めて使う人が設置場所や操作方法を理解できるとは限りません。
剥がれた標識を読めない状態のまま戻すと、災害時に器具へ近づいても使い方が分からないおそれがあります。
BCPでは避難器具の位置を明示する、使用方法を代替表示する、器具と標識の復旧結果で再開を判断するという順番を決めます。
避難はしごの説明板が剥がれています。
本体があれば営業してええですか?
位置と使用方法を補完してください。
表示が戻るまでどう案内しますか?
仮設標識と案内担当で補います。
- 剥がれた標識を読めないまま戻しません
- 避難はしご本体と使用できる経路を確認します
- 設置場所を確認し接近経路を確保します
- 仮設標識と案内担当で位置と操作方法を補います
- 本体・周囲・標識の確認結果で業務再開を判断します
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目次
地震後に避難はしごの使用方法標識が剥がれていたら営業を再開してよいのか

器具本体が無事でも標識が無ければ十分とは判断できません。
使用方法標識の脱落は、避難器具を見つけて正しく操作するための情報が欠けた状態です。
標識が剥がれたり読めなくなったりしている場合は、まず避難はしごの位置と使用方法を確認します。
火災や煙がある場合は、標識の復旧より通報、避難誘導、初期消火を優先します。
初動は器具の位置を明示する、使用方法を仮設表示する、専門業者へ復旧を依頼するの三つです。
本体があっても表示が必要なんですね。
そうです。
標識も点検項目です。
どの避難はしごと表示を対象に確認するのか

標識だけでなく器具へ近づき安全に操作できるかを確認します。
避難はしごの種類、設置場所、開口部、降下空間、避難空地と表示を一組で見ます。
- 避難はしごの種類、設置場所、型式
- 避難器具である旨を示す標識
- 使用方法を示す標識の内容と見え方
- 器具まで容易に近づける経路
- 開口部を安全に開放できる状態
- 降下空間と避難空地の障害物
- 点検記録と標識の復旧履歴
消防法施行令第25条は、避難器具を容易に接近できる場所に設け、必要に応じて速やかに取り付けられる状態を求めています。
標識が無い場所だけでなく、同じ階の避難器具と主要な動線を併せて確認してください。
確認結果は器具の設置場所、欠けている表示内容、仮設表示の責任者に分けて記録します。
剥がれた板だけ見ればええと思ってました。
器具・場所・操作方法を一組で見ます。
発見から仮設表示と復旧確認までどう進めるのか

器具の位置と操作方法を補ってから復旧確認へ引き継ぎます。
仮設標識を出す前に、避難はしごの種類と正式な使用手順を点検記録や取扱説明書で確認します。
- 標識が剥がれた場所と時刻を記録する
- 避難はしごの種類と設置場所を確認する
- 開口部、降下空間、避難空地を確認する
- 器具の位置を示す仮設標識を設ける
- 正式な使用方法を確認して仮設表示する
- 状態と代替措置を消防設備士へ引き継ぐ
- 本体、周囲、標識の確認結果で再開を判断する
煙や火がある場合はその場に留まらず、119番通報と避難誘導を優先します。
仮設標識は器具の位置と使用方法を明確にし、通行や操作の妨げにならない位置に設けます。
発見から復旧までを一つの時系列にまとめ、仮設表示の開始時刻と終了条件を明記してください。
先に位置と使い方を補うんですね。
ええですね。
表示を切らさず引継ぎます。
口頭で説明できれば十分と思うと何を見落とすのか

担当者だけが知っていても利用者が使える状態とはいえません。
避難器具は、緊急時に設置場所へ容易に近づき、表示を見て安全に操作できる状態が必要です。
- 標識が離れた位置にあり器具を見つけにくい
- 器具の種類と異なる使用方法を表示している
- 文字や図が汚れや破損で読みにくい
- 開口部の前に物があり操作できない
- 降下空間や避難空地に障害物がある
- 器具本体の可動部や結合部に異常がある
専門点検では、標識だけでなく、避難はしごの縦棒、横さん、結合部、可動部、取付部を設備構成に沿って確認します。
標識を復旧したあとは、設置場所と使用方法が見やすく、器具の種類と一致していることを確認します。
復旧判断は器具へ容易に近づけること、操作方法が明瞭なこと、本体と周囲が使用可能なことを記録して行います。
口頭説明だけでは足りないんですね。
はい。
本体・周囲・標識を確認します。
明日から使用方法標識の脱落にどう備えるのか

避難はしごの配置と標識台帳と仮設表示を一枚にまとめます。
内閣府の事業継続ガイドラインは、重要な要素や資源の把握、代替策、教育と訓練、点検と是正を継続する考え方を示しています。
- 避難はしごの種類、型式、設置場所を記録する
- 避難経路図と各器具の役割を照合する
- 使用方法標識の設置状況と更新年月を残す
- 仮設標識の保管場所と内容を決める
- 案内担当者と確認者を決める
- 消防設備士や保守事業者の連絡先を複線化する
- 本体、周囲、標識の確認を再開条件にする
消防計画には火災時の通報、初期消火、避難誘導を、BCPには設備不良時の代替案内と業務再開判断を整理します。
訓練では避難はしごを実際に降下させず、標識が剥がれた写真カードを使って発見から仮設表示まで確認できます。
位置確認、周囲確認、仮設表示、専門点検、結果受領までを一連の流れで通してください。
訓練後は避難経路図と標識台帳、仮設標識の保管場所を更新します。
写真カードなら安全に確認できますね。
ええですね。
仮設表示と再開条件まで確認しましょう。
よくある質問
まとめ
避難はしごの標識脱落を想定した訓練をやってみます!
位置確認・仮設表示・専門点検・再開判断を一緒に確認しましょう。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- e-Gov法令検索 消防法第17条・第17条の3の3
- e-Gov法令検索 消防法施行令第25条
- e-Gov法令検索 消防法施行規則第27条
- 消防庁 消防用設備等の点検基準 点検要領 点検票
- 消防庁 別表第15 避難器具の点検の基準
- 消防庁 第15 避難器具 点検要領
- 内閣府 事業継続ガイドライン 令和5年3月
※本記事は公表されている法令および消防庁、内閣府の資料に基づく一般的な解説です。避難器具の種類、標識、点検方法、仮設表示、業務再開条件は建物と機器ごとに異なります。実際の応急対応、仮設表示、復旧、点検、営業や業務の再開は管理権原者、防火管理者、消防設備士、消防設備点検資格者、保守事業者、所轄消防署へご確認ください。





