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コンセントのトラッキング火災はなぜ起きるのか|ほこりと水分を残さない点検の条件

コンセント周りのほこりを清掃してトラッキング火災を予防するイメージ

コンセントに差したままのプラグは、見えないほこりがたまりやすい場所です。
そこへ湿気が加わると、プラグの差し刃の間に電気が流れ、発熱や出火につながるトラッキング現象が起こることがあります。
この記事では、消防庁の資料を基に、ほこり・水分・差し込み不足をどう確認すればよいかを整理します。
傷み、変色、発熱などを見つけたときは使用を止め、電気工事店や製品の取扱説明書に従って対応してください。

コンセントのほこりで、本当に火災になるのですか。

ほこりと湿気が重なると、差し刃間の導通につながることがあります。
定期的に確認しましょう。

掃除だけでなく、差し込み方も見るのですね。

消防庁は抜けかけたプラグによる火花の事例も示しています。
目視の対象に入れましょう。

この記事の結論
  • ほこりと湿気がプラグの差し刃間のトラッキングにつながります
  • 家具の後ろなど長く差したままの場所を優先して確認します
  • 清掃は、使用を止めてから乾いた状態で行います
  • プラグが奥まで差し込まれているかを確かめます
  • 変色、熱、ゆるみなどの異常を見つけたら使用を続けません

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コンセント火災を防ぐためにほこりと水分を除き差し込み不足を点検する図解

トラッキング現象はコンセントのどこで起きるのか

ほこりと水分が付いたプラグとコンセントを示すアイソメ図
トラッキング現象は、コンセントと電源プラグの間にたまったほこり等に湿気が加わり、差し刃の間で電気が流れることで発熱・発火へ至る現象です。
目に見えるほこりだけでなく、湿気を含んだ状態が重なることが危険です。
消防庁の家庭防火資料は、長期間差したままのプラグの隙間にほこりがたまり、湿気により火花放電が繰り返される流れを説明しています。
まずは、日常的に使うコンセントだけでなく、見えにくい場所の差し刃も点検対象に含めましょう。

ほこりが少しなら、後回しでもよいですか。

湿気が加わる前に、たまらない状態にすることが大切です。
見つけた時点で清掃しましょう。

長く差したままのプラグはどこを先に確認するのか

プラグとコンセントを乾いた布とブラシで清掃するアイソメ図
確認の優先順位は、長期間抜き差ししない場所から考えると実務的です。消防庁は、家具の後ろ、冷蔵庫、洗濯機など、常時差し込んだままのプラグはほこりがたまっているおそれがあると案内しています。
物を動かしたときや定期清掃の機会を、プラグを確認する機会にします。
水回り、結露しやすい場所、屋外に近い場所は、乾いた状態を保てているかも見ます。水気のある手で抜き差ししたり、濡れたまま清掃したりしないでください。
プラグを外せない機器は、無理に動かさず、製品の取扱説明書と設置状況に従って安全に確認します。

冷蔵庫の後ろは、確認を忘れやすいですね。

普段見えない場所ほど、清掃計画に入れておきましょう。
無理な移動は避けます。

清掃するときはどの状態を確認すればよいのか

電源タップのプラグが奥まで入っているか確認するアイソメ図
清掃前には、機器を停止し、プラグ本体を持って抜くことを基本にします。消防庁の防災危機管理eカレッジも、プラグを抜くときにコードを無理に引っ張らないよう注意を促しています。
清掃後は、乾いた状態で差し込み、プラグが奥まで入っていることを見ます。
消防庁の電気火災対策資料には、プラグが抜けかけた状態で使われ、プラグとコンセントの間で火花が発生した事例があります。ほこりの有無だけで終わらせず、差し込み不足を確認してください。
プラグやコンセントの構造は製品ごとに異なります。清掃方法や交換の可否は、取扱説明書に反する方法を選ばないようにします。

コードを引いて抜くのは、よくありませんね。

コードの傷みや差し刃の変形を防ぐため、プラグ本体を持ちます。
抜いた後も状態を見ましょう。

テーブルタップと水回りでは何に注意するのか

電源タップと点検表を並べて確認するアイソメ図
テーブルタップは、差し込み口に水や異物が入るとトラッキング現象につながるおそれがあります。消防庁は、水や異物が入りやすい場所ではテーブルタップを使わないことを対策として示しています。
水気のある場所での延長使用は、清掃だけで安全にできるとは限りません。
台所、洗面所、屋外に近い場所では、設置場所そのものが適切かを見直してください。消費電力やコードの扱いといった別の火災要因もあるため、トラッキングだけに絞って過信しないことが必要です。
タップやコードが傷んでいる場合は、自己判断で分解・補修せず、使用を中止して製品メーカー又は専門家へ相談します。

水回りのタップは、特に置き場所を見直します。

水や異物が入りやすいなら、使用場所を変える判断が必要です。
製品の説明も確認しましょう。

異常を見つけたらどの順番で対応するのか

分電盤と異常のあるプラグを確認するアイソメ図
プラグ、コンセント、タップに変色、割れ、ゆるみ、焦げたにおい、異常な熱などを見つけたときは、使用を続けません。
清掃で済ませるかどうかを決めつけず、まず使用を止めて状態を記録します。
事業所なら、発見場所、接続していた機器、見つけた異常を管理者へ共有すると、再使用や交換の判断を引き継ぎやすくなります。配線の増設やコンセントの工事は、資格が必要な工事に当たることがあるため、電気工事店に依頼してください。
火花、煙、発火を認めた場合は、近づかず安全を確保し、必要に応じて119番通報してください。

変色を見つけたら、使いながら様子を見るのはやめます。

はい、使用中止と記録を先にします。
判断に迷うときは専門家へ相談してください。

よくある質問

Qトラッキング現象は何がきっかけで起きますか?
Aコンセントとプラグの間のほこり等に湿気が加わり、差し刃間に電気が流れることがきっかけになります。
Qどのコンセントから点検すればよいですか?
A家具の後ろや家電の裏など、長く差したままの場所から確認します。
Qテーブルタップも同じように確認しますか?
Aはい。差し込み口に水や異物が入りやすい場所で使わないことも確認します。
Q変色したプラグは清掃して使えますか?
A自己判断で使い続けず、使用を中止して製品メーカーや電気工事店に相談してください。

まとめ

✔トラッキング現象はほこりと湿気が重なって起きます
✔家具の後ろなど見えにくい場所から確認します
✔清掃後は乾いた状態を確認します
✔プラグが奥まで差さっているかを見ます
✔タップは水や異物が入りやすい場所で使いません
✔変色や発熱を見つけたら使用を中止します
✔判断に迷うときは電気工事店等へ相談します

清掃のときに、差し込み不足も確認します。

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監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

※本記事は一般的な予防上の確認事項です。配線やコンセントの工事、異常がある設備の判断は、製品の取扱説明書及び電気工事店等の専門家に確認してください。

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