地震後の巡回で、非常用進入口のガラスに大きなひび割れが見つかりました。
赤い三角表示が残っていても、ガラスや枠が傷んだままでは消防隊が安全に進入できるとは限りません。
窓の下へ人を近づけず、落下範囲を立入禁止にします。
営業再開は、破損範囲と代替進入経路を確認してから判断します。
進入口のガラスが割れています。
下を立入禁止にします。
赤い三角は見えています。
表示だけで使用可にはしません。
- 割れた非常用進入口は直下を立入禁止にします
- 赤い三角表示だけで使用可能とは判断しません
- 全設置場所と代替進入経路を図面で照合します
- 仮養生で進入口を使えなくしないよう調整します
- 修理後は開閉、表示、内外の動線まで再確認します
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目次
地震後に非常用進入口のガラスが割れていたら営業を再開してよいのか

結論からいえば、ガラス片の落下や消防隊の進入障害を確認せずに営業を再開しません。
まず窓の内側と外側から人を離し、安全な範囲を区画します。
割れた部分へ近づいてガラス片を拾うと、残ったガラスが落ちる危険があります。
上部の残存ガラスを安全な場所から確認してください。
破損が一枚だけでも、地震で同じ面の窓枠や外壁が変形している可能性があります。
同じ立面の進入口をまとめて確認します。
営業継続の判断は、危険区域を分離できるか、避難と消防活動を妨げないか、代替の進入手段が確保できるかで整理します。
破損窓だけでなく建物全体の安全条件で判断します。
破片を先に片づけますか。
落下危険の確認が先です。
どの非常用進入口と周辺を確認対象にするのか

確認対象は、割れていた一枚だけではありません。
各階の進入口、赤い表示、窓枠、室内側通路、建物外周を一続きで確認します。
建物の平面図と立面図へ、非常用進入口の位置と階を記入します。
現場の赤い三角表示と図面を照合してください。
室内側では、机、棚、間仕切り、施錠が開口部への接近や開放を妨げないか確認します。
窓の前だけでなく通路から確認します。
屋外側では、ガラスの落下範囲、はしご車等が接近する空地、植栽、仮設物を確認します。
消防隊が建物外から近づける条件も記録します。
内側と外側を見ます。
図面とも照合します。
割れたガラスを見つけたらどの順で対応するのか

対応は、割れたガラスへ近づくことから始めません。
退避、立入制限、被害確認、代替経路確認、専門業者への連絡、記録の順に進めます。
- 窓の内外から人を退避させ、落下範囲を広めに区画する
- 外壁、窓枠、残存ガラスを安全な位置から確認する
- 階、開口番号、破損範囲、発見時刻を記録する
- 防火管理者、施設担当、建築・ガラス業者へ連絡する
- 他の非常用進入口と消防隊の代替進入経路を確認する
- 仮養生が必要なら進入口機能を塞がない方法を調整する
- 修理後に開閉、表示、周辺動線を再確認して記録する
高所の残存ガラスや外壁に異常がある場合、施設担当者だけで触れません。
専門業者が安全を確保するまで区画を維持します。
合板などで全面を固定すると、消防隊が開口部として使用できなくなる場合があります。
仮養生は防火管理者と専門業者で調整してください。
修理の依頼時は、非常用進入口であること、赤い表示、開閉方法、室内外の動線を伝えます。
単なる窓ガラス交換として扱わないことが重要です。
合板で塞いでもええですか。
進入機能を残す調整が必要です。
赤い三角表示が残っていればよいと思うと何を見落とすのか

赤い三角表示は進入口の位置を知らせますが、ガラスや枠の健全性を保証しません。
表示、開口部、内外の接近経路を別々に確認します。
赤色灯が点灯していても、サッシが変形して開かないことがあります。
表示灯と開閉機能を分けて確認します。
破損窓の内側にロッカーや机を寄せると、仮養生後も消防隊の動線を失います。
室内側の待機空間を確保してください。
代替進入口を決めても、外側に車両や仮設資材があれば使えません。
代替経路は建物の内外を実際に歩いて確認します。
三角が見えれば十分ですか。
開閉と動線も必要です。
明日から非常用進入口の破損へどう備えるのか

災害後に初めて進入口の場所を探すと、立入制限と代替経路の確認が遅れます。
平常時に位置、表示、内外の動線、連絡先、仮養生の判断者を決めます。
- 非常用進入口の位置と開口番号を平面図・立面図へ記入する
- 赤い三角表示と赤色灯を現場で照合する
- 窓の内側と建物外周の障害物を定期的に確認する
- ガラス落下時の立入禁止範囲と資機材を決める
- 建築・ガラス業者と所轄消防署の連絡先を整える
- 代替となる進入口と消防隊の接近経路を決める
- 修理後の開閉・表示・動線確認を記録様式へ入れる
家具や書庫は地震で移動し、進入口の内側を塞ぐことがあります。
窓前の空間と家具固定を日常点検へ追加します。
工事やレイアウト変更では、進入口の表示や動線が隠れやすくなります。
変更後に図面と現場を再照合してください。
内閣府の事業継続ガイドラインは、初動で建物・設備の被害を把握し、二次災害を防止する考え方を示しています。
発見、区画、代替経路、修理、再開判断までをBCPへ具体化しましょう。
代替経路も決めておきます。
平常時の準備が復旧を早めます。
よくある質問
まとめ
進入口の内外を確認します!
立入制限から代替経路と復旧確認までつないでこそBCPです。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- e-Gov法令検索 建築基準法施行令第百二十六条の六・第百二十六条の七
- 国土交通省 定期報告制度について
- 国土交通省中国地方整備局 官庁施設ニュース 非常用進入口周辺の管理
- 東京消防庁 太陽光発電設備に係る防火安全対策
- 内閣府 事業継続ガイドライン 令和五年三月
※本記事は公表されている法令および公的資料に基づく一般的な解説です。非常用進入口のガラスが割れている場合は、直下と室内側を立入禁止にし、残存ガラス、窓枠、表示、開閉、内外の動線、代替進入経路を確認してください。個別の仮養生、使用制限、代替措置、営業継続の判断は、被害状況に応じて所轄消防署、建築士、専門業者へご確認ください。





