消防用設備等の点検結果報告書を出すとき、添える書類の中に点検結果総括表という様式があります。
点検票の束とは別に、設備ごとの結果を一覧にまとめる書類です。
そのうえ、消防長又は消防署長が認めれば、点検票の代わりに添付できる場合もあります。
この記事では、告示が定める別記様式第2の欄を、上から順に整理します。
点検結果総括表は、点検票とは別の書類なのですか。
はい、別の書類です。
点検票は設備ごとの詳しい記録で、総括表は設備ごとの結果を一覧にした様式です。
総括表には、何を書く欄があるのですか。
告示の別記様式第2に、欄の名前が決まっています。
順番に見ていきましょう。
- 総括表は、告示の別記様式第2で、報告書・一覧表と並ぶ三つの様式の一つです。
- 上段には、名称・防火管理者・所在地・点検実施責任者・点検種別・点検年月日を書く欄があります。
- 設備名ごとに、判定で「良」か「不良」に○を付け、不良内容の欄にその内容を書きます。
- 措置内容の欄には、点検の際に措置した内容を書きます。
- 消防長又は消防署長が認める場合は、点検票の代わりに総括表と点検者一覧表を添付すれば足ります。
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目次
点検結果総括表は報告書の中でどんな位置づけの様式なのか

施行規則と告示の文は、次のとおりです。
法第十七条の三の三の規定による点検の方法及び点検の結果についての報告書の様式は、消防庁長官が定める。
点検の結果の報告は、別記様式第1の消防用設備等(特殊消防用設備等)点検結果報告に、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類等に応じ、別に告示又は設備等設置維持計画で定める点検票を添付して行うものとする。ただし、消防用設備等のうち、消防長又は消防署長が適当と認める場合にあっては、別記様式第2の消防用設備等(特殊消防用設備等)点検結果総括表及び別記様式第3の消防用設備等(特殊消防用設備等)点検者一覧表を添付することをもって足りるものとする。
告示は、報告書を別記様式第1、総括表を別記様式第2、点検者一覧表を別記様式第3としています。
原則は、報告書に点検票を添付して報告する形です。
ただし、消防長又は消防署長が適当と認める場合は、総括表と点検者一覧表を添付すれば足りると、第4のただし書にあります。
点検者一覧表の書き方は、点検者一覧表には何を書くのか|告示の様式が定める資格の欄と誘導灯の備考を解説で解説しています。
だから点検の前に、所轄の消防署が総括表と一覧表の添付を認めているかを、確かめておきましょう。
総括表は、いつでも点検票の代わりになるのですか。
いいえ、告示は消防長又は消防署長が適当と認める場合と限っています。
認められるかどうかは、消防署に確かめる必要があります。
点検結果総括表の上段にはどんな欄があるのか

別記様式第2(その1)の上段には、次の欄が並んでいます。
| 欄 | 様式にある選択や記入の形 |
|---|---|
| 名称・所在地 | 防火対象物の欄 |
| 防火管理者 | 記入欄 |
| 点検実施責任者 | 記入欄 |
| 点検種別 | 機器点検・総合点検・(設備等設置維持計画による点検) |
| 点検年月日 | 年月日から年月日までの期間 |
点検種別は、機器点検・総合点検・設備等設置維持計画による点検の中から選ぶ形の欄です。
点検年月日は、一日ではなく期間で書く様式になっています。
点検を何日かに分けて行った場合の期間の書き方は、告示の備考には出てきません。
機器点検と総合点検の違いは、消防用設備等の点検はなぜ機器点検と総合点検の両方を報告するのか|点検要領が定める点検票の作り方と報告の期間を解説で解説しています。
だから点検の前に、点検実施責任者を誰にするかと、点検の日程を、決めておきましょう。
上段の欄は、ページごとに全部書くのですか。
様式を見ると、上段があるのは(その1)だけです。
(その2)は、設備名の表だけが続く形になっています。
設備名ごとの判定と不良内容の欄はどう書くのか

様式の備考の文は、次のとおりです。
2 判定欄は、正常の場合は「良」に、不良の場合は「不良」に○印を付し、不良内容欄にその内容を記入すること。
不良のときは、不良内容の欄に、その内容を書きます。
不良内容の欄に書くのは、備考のとおり、不良の場合です。
書く行の数は、(その1)が6行、(その2)が11行の様式です。
不良が見つかった後の、改修計画書の書き方は、消防用設備等の点検で不良が出たら改修計画書に何を書いて出すのか|設備名と不良内容と改修予定日の記入と提出先を解説で解説しています。
だから点検の前に、設備名を書く順番と、不良の内容を書く言葉を、点検者どうしでそろえておきましょう。
不良が一つもなければ、判定欄は空けておくのですか。
備考は、正常の場合は「良」に○印を付けるとしています。
空けておく書き方は、定められていません。
措置内容と立会者の欄には何を書くのか

備考の文は、次のとおりです。
3 措置内容欄には、点検の際措置した内容を記入すること。
備考が定めているのは、点検の際に措置した内容だけで、これから直す内容の欄とは書かれていません。
立会者の欄は、告示の備考に書き方の定めがなく、欄の名前から判断するしかありません。
不良のまま残った設備の、直す予定を示す書類は、点検改修計画書の記事で解説しています。
総括表の判定欄と措置内容の欄は、同じ行に並んでいるので、行ごとに読めば経過が分かります。
だから点検の前に、その場で直せる軽い措置の範囲と、立ち会う人を、決めておきましょう。
措置内容の欄に、これから直す予定も書いてよいのですか。
備考は、点検の際に措置した内容を書く欄としています。
直す予定の書き方は、告示では定められていません。
総括表を点検票の代わりに添付できるのはどんなときか

第4の文は、前に示したとおりです。
| 添付する書類 | どんなとき |
|---|---|
| 設備ごとの点検票 | 原則の報告の形 |
| 点検結果総括表と点検者一覧表 | 消防長又は消防署長が適当と認める場合 |
認めるかどうかの判断は、消防長又は消防署長にあり、関係者が決められるものではありません。
総括表だけでは足りず、点検者一覧表も、あわせて添付すると告示にあります。
点検票の保存の考え方は、軽微な工事の運用は消防長が選べるのか|維持台帳の不備と措置命令の関係も解説で整理しています。
点検済票の表示制度との関係は、点検済票を貼るとなにが変わるのか|消防用設備等点検の表示制度と防火基準点検済証との違いを解説で解説しています。
だから報告書を出す前に、所轄の消防署へ、総括表と一覧表の添付で足りるかを、電話で聞いておきましょう。
認められれば、点検票は作らなくてもよいのですか。
告示が省けると定めているのは、報告書に添える点検票の添付です。
点検そのものの実施までは、省けません。
よくある質問
まとめ
まず所轄の消防署が、総括表と一覧表の添付を認めているかを、確かめるところから始めます!
総括表は、点検の結果を一枚で見せる書類です。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 消防法第17条の3の3(消防用設備等の定期点検及び報告)
- 消防法施行規則第31条の6(消防用設備等又は特殊消防用設備等の点検及び報告)
- 消防法施行規則の規定に基づき、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類及び点検内容に応じて行う点検の期間、点検の方法並びに点検の結果についての報告書の様式を定める件(平成16年消防庁告示第9号) 第4、別記様式第1〜第3
※本記事は公表されている法令および告示に基づく一般的な解説です。総括表の添付が認められるかは消防署の判断によります。個別の判断は、消防設備士や所轄消防署にご確認ください。





