消防用設備等の点検結果報告書には、点検者一覧表という書類を添えることがあります。
どこまで書けばよいのか、資格の欄には何を書くのかで迷う場面があります。
この記事では、告示の様式が定めている点検者一覧表の書き方を整理します。
点検者一覧表は、点検した人の名前を書けば足りるのですか。
氏名だけではなく、資格の内容まで書く様式です。
順番に見ていきましょう。
誘導灯の点検だけ、書くことが違うと聞きました。
はい、誘導灯と誘導標識の点検者には、備考欄の決まりがあります。
あとで詳しく見ます。
- 消防設備士や消防設備点検資格者が点検したときは、点検を実施した全ての者を別記様式第3に書いて添付します。
- 資格の欄には、種類等、交付年月日・交付番号・交付機関、最新の講習受講年月、有効期限を書きます。
- 点検者が会社に所属する場合は、所属する会社の住所・社名・電話番号を書きます。
- 誘導灯と誘導標識の点検者は、備考欄に電気工事士免状か電気主任技術者免状の種類・交付番号・交付年月日を書きます。
- 根拠は、施行規則第31条の6第5項に基づく消防庁告示の別記様式です。
▼
目次
点検者一覧表はどんなときに報告書へ添えるのか

その様式を定めたのが、消防庁告示(平成16年消防庁告示第9号)です。
2 消防設備士又は消防設備点検資格者が点検を実施した場合は、点検を実施した全ての者の情報を別記様式第3に記入し、添付すること。
3 消防用設備等又は特殊消防用設備等ごとの点検票を添付すること。
点検した人の一部だけを書く、という扱いは様式にありません。 告示の第4には、ただし書があります。
消防長または消防署長が適当と認める場合は、点検票の代わりに点検結果総括表と点検者一覧表を添付すれば足りるとされています。
この簡素化の扱いは、点検済票の記事で解説しています。
総括表で足りるときも、点検者一覧表は要るのですか。
告示は総括表と点検者一覧表の両方を添付するとしています。
一覧表は省けません。
点検者一覧表にはどんな欄があるのか

様式の1枚には、同じ欄が二組並んでいます。
| 欄 | 書く内容(別記様式第3) |
|---|---|
| 設備名 | 点検した消防用設備等の名前 |
| 住所・氏名・社名・電話番号 | 点検者の氏名と連絡先 |
| 資格(消防設備士) | 種類等、交付年月日、交付番号、交付知事、講習受講年月 |
| 資格(消防設備点検資格者) | 種類等、交付年月日、交付番号、有効期限 |
| 備考 | 誘導灯・誘導標識の点検者などの記載 |
消防設備士は交付知事と講習受講年月、消防設備点検資格者は有効期限を書く欄になっています。
設備名の欄は点検者ごとにあり、どの設備を誰が点検したかが分かるようになっています。
消防設備士と点検資格者を両方持っている人は、どう書きますか。
様式は資格ごとに欄を分けています。
両方持っている場合の書き方は、告示に書かれていません。
資格の欄には何を書けばよいのか

3 資格の欄は、消防設備士又は消防設備点検資格者の種類等、交付年月日、交付番号、交付機関、最新の講習受講年月、有効期限を記載すること。
消防設備点検資格者の欄は、特種、第1種、第2種に分かれています。
持っている免状の種類にあたる行に、交付年月日や交付番号を書きます。 消防設備点検資格者には、有効期限の欄があります。
施行規則第31条の6第8項第6号は、期間ごとに登録講習機関の講習を修了して免状の交付を受けなかったときは資格を失うと定めています。
有効期限が切れていないかは、一覧表を作る前に免状で確かめておきたい点です。
この結び付けは当記事の読み取りで、告示が有効期限の意味を説明しているわけではありません。
講習受講年月は、いつの受講を書くのですか。
告示は最新の講習受講年月と書いています。
古い受講年月ではなく、直近のものを書きます。
住所・社名・電話番号は誰のものを書くのか

2 住所、社名及び電話番号の欄は、点検者が会社(会社以外の法人に所属する場合は当該法人)に所属する場合には、当該所属する会社の住所、社名及び電話番号を記入すること。
会社以外の法人に所属している場合は、その法人のものを書きます。
自宅の住所や個人の電話番号を書く、という決まりではありません。 所属していない個人が点検したときの書き方は、この備考には書かれていません。
報告書を出したあとの不備の扱いは、点検結果報告書の郵送の記事でまとめています。
会社の名前が変わったら、書き直しますか。
社名が変わったときの扱いは、告示には書かれていません。
迷うときは所轄の消防署へ確認します。
誘導灯と誘導標識の点検者は備考欄に何を書くのか

4 誘導灯及び誘導標識の点検を実施した者は、備考欄に電気工事士法(昭和35年法律第139号)第3条に規定する電気工事士免状又は電気事業法(昭和39年法律第170号)第44条第1項に規定する第一種電気主任技術者免状、第二種電気主任技術者免状若しくは第三種電気主任技術者免状のいずれかの免状の種類、交付番号及び交付年月日を記載すること。(第二種消防設備点検資格者の免状の交付を受けている者を除く。)
電気工事士免状、または第一種・第二種・第三種の電気主任技術者免状のいずれかです。
書く内容は、免状の種類、交付番号、交付年月日の三つです。 かっこ書きで、第二種消防設備点検資格者の免状の交付を受けている者は除かれています。
なぜ誘導灯だけ電気系の免状を書くのかは、告示には書かれていません。
第一種消防設備点検資格者は、除かれないのですか。
除かれるのは第二種と書かれています。
第一種や特種の扱いは、この備考からは分かりません。
よくある質問
まとめ
一覧表を書く前に、免状の内容を手元で確かめておきましょう!
資格の欄は、免状のとおりに書きます。
㈱防災屋でもご相談を承っております。
㈱防災屋 代表取締役/消防設備士
平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!
本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。
詳しい経歴・保有資格を見る
- 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
- 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
- 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
- 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
- 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
- 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
- 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
- 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
- eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了
趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)
参考・出典
- 消防法施行規則の規定に基づき、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類及び点検内容に応じて行う点検の期間、点検の方法並びに点検の結果についての報告書の様式を定める件(平成16年消防庁告示第9号)
- 消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第31条の6
※本記事は公表されている法令および消防庁の告示に基づく一般的な解説です。告示の様式は改正されることがあります。個別の判断は、消防設備士や所轄消防署にご確認ください。





