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大阪市で避難口誘導灯は廊下の曲り角に付けてもよいのか|東大阪市と堺市も比較

大阪市の運用基準が避難口誘導灯の設置場所として廊下の曲り角や防火戸の両側や連続した居室の出入口をどう扱うかを東大阪市と堺市の基準と比べて解説した記事のアイキャッチ

避難口誘導灯は、非常口などの上で緑色に光る誘導灯です。どの出入口に付けるかは国の規則で決まっていますが、廊下が曲がっている場合や、防火戸がある場合には迷うことがあります。
大阪市消防局の運用基準は、避難口誘導灯の設置場所について6つの項目を定めています。行き止まりの廊下では、曲り角に矢印付きの誘導灯を付ければ足りる場合も示しています。
この記事では、国の基準と大阪市の運用を分けて読み、東大阪市と堺市の書き方とも比べます。堺市は別の項の条件を借りて書いている部分があるので、そのつながりも順にたどります。

大阪市でテナントの内装を変えます。
行き止まりの廊下の奥に階段があるのですが、誘導灯はどこに付けますか?

大阪市の運用基準には、曲り角に付ければ足りる場合が書かれています。
まず国の基準から確かめましょう。

防火戸や、奥の部屋を通り抜ける間取りもあります。
それにも決まりがありますか?

どちらも同じ設置場所の項目に並んでいます。
順に見ていきます。

この記事の結論
  • 国の基準は、避難口誘導灯を直接地上への出入口・直通階段の出入口など4種類の避難口の上部又は直近に設けるとしています
  • 大阪市は設置場所として、平行な出入口・避難階の出口・曲り角・防火設備・連続した居室・連続した出入口の6項目を足しています(行政指導の印◆)
  • 避難口から歩行距離5メートル以下の曲り角で、見とおせて途中に出入口がなく行き止まりの廊下なら、矢印付きを曲り角に付ければ足ります
  • 奥の部屋を通らないと廊下に出られない間取りでは、各居室の出入口に設けます。ただし国の告示と同じ「見とおせて100平方メートル以下」の居室は除きます
  • 東大阪市は同じ文で、堺市は別の項の条件を借りる書き方です。最新の内容は管轄の消防署で確認します

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避難口誘導灯の設置場所について国の規則が避難口の上部に設けるとし国の告示が見とおせて百平方メートル以下の居室を除き大阪市の運用が連続する居室の出入口にも設けるとし堺市は別の項の条件を借りて不要とする読み方の流れを示した図解

国の基準では避難口誘導灯をどこに付けるのか

廊下に面した居室の出入口や階段の出入口の上に緑色の避難口誘導灯が付いた事務所の階を描いたイラスト
まず、全国共通の国の基準を確かめます。避難口誘導灯の付け方の大きな枠は、消防法施行令が決めています。
消防法施行令 第26条第2項第1号 一 避難口誘導灯は、避難口である旨を表示した緑色の灯火とし、防火対象物又はその部分の避難口に、避難上有効なものとなるように設けること。
「避難口」がどこかは、消防法施行規則が4種類に分けて定めています。
消防法施行規則 第28条の3第3項第1号 一 避難口誘導灯は、次のイからニまでに掲げる避難口の上部又はその直近の避難上有効な箇所に設けること。
イ 屋内から直接地上へ通ずる出入口(附室が設けられている場合にあつては、当該附室の出入口)
ロ 直通階段の出入口(附室が設けられている場合にあつては、当該附室の出入口)
ハ イ又はロに掲げる避難口に通ずる廊下又は通路に通ずる出入口(室内の各部分から容易に避難することができるものとして消防庁長官が定める居室の出入口を除く。)
ニ イ又はロに掲げる避難口に通ずる廊下又は通路に設ける防火戸で直接手で開くことができるもの(くぐり戸付きの防火シャッターを含む。)がある場所(略)
イとロが、大阪市の運用基準でいう主要な避難口です。ハのかっこ書の「消防庁長官が定める居室」は、告示に書かれています。
誘導灯及び誘導標識の基準(平成11年消防庁告示第2号)第三 第二号 二 規則第二十八条の三第三項第一号ハの消防庁長官が定める居室は、室内の各部分から当該居室の出入口を容易に見とおし、かつ、識別することができるもので、床面積が百平方メートル(主として防火対象物の関係者及び関係者に雇用されている者の使用に供するものにあっては、四百平方メートル)以下であるものとする。
見とおせて小さい居室なら、廊下への出入口に誘導灯がなくても出口が分かる、という考え方です。この「見とおし」と「100平方メートル(関係者等は400平方メートル)以下」の2条件は、あとで大阪市と堺市の運用にも出てきます。
ニのかっこ書で省略できる防火戸の条件は、常時開放式の防火戸の記事で解説しています。
国の条文は「どの出入口に付けるか」を決めていますが、廊下が曲がっているときや、防火戸から2方向に逃げられるときに、灯をどこにいくつ付けるかまでは書いていません。そこを補っているのが大阪市の運用基準です。

国の基準は、避難口を4種類に分けて決めているのですね。

はい、イとロが主要な避難口です。
大阪市はここに設置場所の細かい決まりを足しています。

大阪市の運用基準は設置場所に何を足しているのか

地階へ続く屋内階段から避難階のロビーへ出る出口の上に緑色の避難口誘導灯が付いた様子を描いたイラスト
大阪市消防局の「消防用設備等の設置に係る運用基準」は、第3章 第2節 誘導灯及び誘導標識の第2に、避難口誘導灯の項目を置いています。柱書は次のとおりです。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」 第3章 第2節 第2 避難口誘導灯 柱書 避難口誘導灯の設置は、令第26条第2項第1号並びに規則第28条の2第1項並びに第28条の3第1項、第2項、第3項第1号、第4項第1号から第3号まで、第6号から第8号まで及び第12号並びに誘導灯及び誘導標識の基準(平成11年消防庁告示第2号。以下この節において「告示第2号」という。)の規定によるほか、次による。
国の規定と告示に上乗せして読む形です。その1が「設置場所」で、見出しに◆が付いています。大阪市の運用基準の凡例では、◆は行政指導基準とされています。
6つの項目を並べると、次のとおりです。
項目どんな場所か付け方
(1)出入口が通路等に平行して設けられている矢印付きを出入口の前面通路等の上部に
(2)屋内の直通階段の避難階の出口設置する(乗り換え構造などで避難階と容易に判断できれば不要)
(3)避難口から歩行距離5メートル以下の曲り角ア〜ウに当たれば矢印付きを曲り角に付けて足りる
(4)廊下等の防火設備から2方向に避難できる防火設備の両側(主要な避難口から20メートル以内なら避難口の側は付けない)
(5)居室が連続し、他の居室を通らないと廊下等に出られない各居室の出入口ごと(見とおせて100平方メートル以下の居室などは除く)
(6)居室の出入口が連続して2以上ある10メートルにつき1個以上で足りる
(1)と(2)から見ます。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」 第3章 第2節 第2 避難口誘導灯 1 設置場所 (1) (1) 出入口が通路等に平行して設けられている場合は、矢印を付した避難口誘導灯を当該出入口の前面通路等の上部に設けること(略)
出入口が通路と平行に並んでいると、通路を歩く人からは出入口の上の表示面が見えにくくなります。運用基準の図では、出入口の前の通路の上に、出入口の方を指す矢印付きの灯が描かれています。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」 第3章 第2節 第2 避難口誘導灯 1 設置場所 (2) (2) 屋内に設ける直通階段の避難階の出口には、避難口誘導灯を設置すること。ただし、階段が避難階で乗り換え構造になっていること等により、避難階であることが容易に判断できる場合には、設けないことができる。
直通階段の出入口は国のロにも当たりますが、(2)は避難階で階段室から出る出口を名指ししています。階段がそのまま地階まで続いていると、避難階を通り過ぎてしまうおそれがあるからと読めます。
ただし書の乗り換え構造は、避難階で階段がいったん途切れて、そのまま下へ続けて下りられない形を指すと考えられます。具体的な形は運用基準に書かれていないので、所轄の消防署に確かめると確実です。

階段の出口は、避難階かどうかで扱いが変わるのですね。

はい、避難階を通り過ぎないための出口です。
次は曲り角の項目を見ましょう。

曲り角に付ければ足りるのはどんな廊下か

本線の廊下から分かれた行き止まりの短い廊下の奥に階段の出入口があり曲り角に緑色の誘導灯が付いた様子を描いたイラスト
この記事の主題が、大阪市の1の(3)です。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」 第3章 第2節 第2 避難口誘導灯 1 設置場所 (3) (3) 廊下等の曲り角のうち、避難口からの歩行距離が5メートル以下となる位置にあるもので、次に適合する場合は、矢印を付した避難口誘導灯を当該曲り角に設置することをもって足りる(略)。
ア 廊下等の曲り角から避難口を容易に見とおし、かつ、識別することができること
イ 廊下等の曲り角から避難口までの間に居室等の出入口がないこと
ウ 廊下等は、行き止まりであること
「もって足りる」は、避難口そのものの上に付ける代わりに、曲り角の矢印付きの灯で済ませてよいという意味です。読み方を順に並べます。
  1. 国の規則第28条の3第3項第1号が、避難口誘導灯を避難口の上部又はその直近に付けるとする
  2. 大阪市の第2の柱書が、国の規定と告示第2号によるほか、次によるとする
  3. 1の(3)で、避難口が廊下等の曲り角から歩行距離5メートル以下の位置にあるかを確かめる
  4. ア 曲り角から避難口を見とおせて識別できる、イ 間に居室等の出入口がない、ウ 廊下等が行き止まり、の3つに当たるかを確かめる
  5. 当たれば、矢印付きの避難口誘導灯を曲り角に付けることで足りる
運用基準の図では、本線の廊下から短い枝の廊下が分かれ、その奥に階段がある形が描かれています。枝の廊下には居室の出入口がなく、曲り角から階段の出入口がすぐ見えるので、曲り角の灯で避難口の位置と方向が伝わるという考え方です。
3つの条件のうち1つでも欠けると、(3)は使えません。たとえば枝の廊下の途中に倉庫の扉があれば、イに当たらないので、避難口の上部に付ける国の原則に戻ります。
なお、国の規則は通路誘導灯についても、廊下又は通路の曲り角に設けるとしています(第28条の3第3項第2号イ)。曲り角に付けた灯が通路誘導灯の役目も果たすかどうかは運用基準に書かれていないので、図面の段階で所轄に確かめましょう。

行き止まりで、途中に扉がなく、5メートル以内なら曲り角の灯で足りるのですね。

はい、3つの条件と5メートルをすべて満たすことが前提です。
扉が1枚あるだけで使えなくなります。

防火戸や連続した居室ではどこに付けるのか

廊下の途中にある防火戸の両側の上に緑色の避難口誘導灯が付いた様子を描いたイラスト
1の(4)は、廊下の途中にある防火設備の項目です。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」 第3章 第2節 第2 避難口誘導灯 1 設置場所 (4) (4) 廊下等に防火設備があり、当該防火設備のある場所から2方向に避難できる場合は、避難口誘導灯を当該防火設備の両側の上部又はその直近の避難上有効な箇所に設けること。ただし、防火設備が主要な避難口から20メートル以内の距離にある場合にあっては、当該避難口の側には設けないこと
国のニは、直接手で開ける防火戸がある場所を避難口に数えています。(4)は、その防火設備から2方向に逃げられる廊下では、防火設備の両側に付けるとしています。どちらの方向から来た人にも、防火戸が出口として見えるようにする置き方です。
ただし書は、防火設備が主要な避難口から20メートル以内のときは、その避難口の側には付けないとしています。運用基準の図では、防火戸の階段側の位置に×印が付いています。理由は書かれていません。
1の(5)と(6)は、居室の出入口の項目です。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」 第3章 第2節 第2 避難口誘導灯 1 設置場所 (5) (5) 居室が連続し、他の居室を通らなければ廊下等に出られない場合は、各居室の出入口ごとに避難口誘導灯を設けること。ただし、居室の出入口が次に適合する場合は、この限りでない。
ア 居室の出入口が、当該居室の各部分から容易に見とおし、かつ、識別することができること
イ 床面積が100平方メートル(主として防火対象物の関係者及び関係者に雇用されている者(略)の使用に供するものにあっては、400平方メートル)以下である居室に設けられた出入口
国のハは「廊下又は通路に通ずる出入口」が対象です。奥の部屋から手前の部屋へ抜ける出入口は廊下に通じていないので、国の条文の文字どおりにはハに当たりません。(5)は、そうした居室から居室への出入口にも付けるよう求めています。
ただし書のアとイは、国の告示 第三 第二号の2条件と同じ内容です。大阪市は、国が廊下への出入口について定めた除外の条件を、居室から居室への出入口にも当てていることになります。
イの(略)とした部分には、関係者に雇用されている者を「当該防火対象物(特に避難経路)について熟知している者」に限り、通常出入りしていないなど内部の状況に不案内な者は含まないという説明が入っています。400平方メートルの枠を使えるのは、建物の中をよく知っている人が使う居室だけです。
大阪市「消防用設備等の設置に係る運用基準」 第3章 第2節 第2 避難口誘導灯 1 設置場所 (6) (6) 居室の出入口が、連続して2以上設けられている場合は、10メートルにつき1個以上設置することをもって足りる(略)。
注1 2以上の出入口が断続的にある場合は、出入口ごとに設けること
注2 可動式の間仕切りにより2以上に区画されている場合は当該区画をそれぞれ1の居室とみなす。
大きな部屋の壁に出入口が続けて並ぶ場合は、10メートルにつき1個以上で足ります。出入口がとびとびにある場合は、注1のとおり出入口ごとです。
会議室などを可動式の間仕切りで分けて使う場合は、注2のとおり区画ごとに1つの居室と数えます。間仕切りを閉めた状態で、それぞれの区画の出入口を考えることになります。

奥の部屋の出入口は、国の条文だけを読むと対象外に見えますね。

そこを大阪市は◆の行政指導基準で求めています。
小さく見とおせる居室なら不要です。

東大阪市や堺市では設置場所はどう書かれているのか

大阪市と東大阪市と堺市の比較を表す高さの違う三棟のビルのイラスト
東大阪市消防局の「誘導灯及び誘導標識の運用基準」は、第2 避難口誘導灯の1 設置場所◆に、大阪市と同じ⑴から⑹を置いています。
東大阪市「誘導灯及び誘導標識の運用基準」 第2 避難口誘導灯 1 設置場所 ⑶ ⑶ 廊下等の曲り角のうち、避難口からの歩行距離が5メートル以下となる位置にあるもので、次に適合する場合は、矢印を付した避難口誘導灯を当該曲り角に設置することをもって足りる。
柱書の根拠や図の注記も含めて、大阪市と同じ内容です。東大阪市の凡例でも、◆は行政指導基準とされています。
堺市消防局の審査基準は、書き方が違います。設置箇所の本文は国の規則のイからニをほぼそのまま書き直し、そこに堺市独自の指導基準(★)の項目を足しています。
堺市「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」 第3章 第1節 第18 誘導灯及び誘導標識 Ⅱ 細目 3 設置要領等 (2) ア (ア) e e 直通階段の階段室から避難階の廊下等へ通ずる出入口(避難経路以外の経路がある場合に限る。)
堺市の図では、階段が避難階から地階へ続いている例が描かれています。大阪市の(2)と同じく、避難階で階段室から出る出口を示す項目です。曲り角については、次のように書いています。
堺市「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」 第3章 第1節 第18 誘導灯及び誘導標識 Ⅱ 細目 3 設置要領等 (2) イ (ア) b b 廊下等から屈折して避難口に至る場合にあっては、矢印付きのものを設置すること。
堺市の図には、矢印付きの避難口誘導灯の位置に「概ね3m以内」「この間に他の出入口がない」と添えられています。ただし、大阪市の(3)のように曲り角に付ければ足りるとする本文や、5メートル・行き止まりの条件は見当たりませんでした。防火設備の両側や、出入口10メートルにつき1個の項目も、本文と図に見当たりません。
連続した居室の扱いは、堺市では「避難口誘導灯の設置を要しない部分」の側に書かれています。ここで別の項の条件を借りる書き方が出てきます。
堺市「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」 第3章 第1節 第18 誘導灯及び誘導標識 Ⅱ 細目 2 (1) ウ ウ 主要な避難口に通ずる廊下又は通路に通ずる出入口のうち、次の(ア)及び(イ)に適合する居室の出入口(略)◆①
(ア) 室内の各部分から当該居室の出入口を容易に見とおし、かつ、識別することができること。
(イ) 当該居室の床面積は100 ㎡(主として防火対象物の関係者及び関係者に雇用されている者の使用に供するものにあっては、400 ㎡)以下であること。
堺市「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」 第3章 第1節 第18 誘導灯及び誘導標識 Ⅱ 細目 2 (1) エ エ 居室が連続し、他の居室を通らなければ廊下等に出られない場合の居室の出入口のうち、ウ(ア)及び(イ)に適合する居室の出入口(略)★
エは、条件を自分では書かず、ウの(ア)及び(イ)を借りています。つながりを順に並べます。
  1. 国の規則第28条の3第3項第1号ハが、廊下又は通路に通ずる出入口から消防庁長官が定める居室の出入口を除く
  2. 告示第2号 第三 第二号が、その居室を見とおせて100平方メートル(関係者等は400平方メートル)以下と定める
  3. 堺市の2(1)ウ(◆)が、同じ2条件を書き写して、廊下等に通ずるその居室の出入口を設置を要しないとする
  4. 堺市の2(1)エ(★)が、ウの(ア)及び(イ)を借りて、連続した居室の出入口にも同じ除外を当てる
堺市の凡例では、無印は法令基準及びその解釈、◆は消防庁の通知等を参考にした指導基準、★は堺市独自の指導基準です。エは「設置を要しない」側に書かれているので、裏返すと、条件に当たらない連続した居室の出入口には設けることが前提と読めます。
大阪市・東大阪市は(5)のただし書に同じ2条件を書き込み、堺市はウを借りて書いています。書き方は違いますが、見とおせて100平方メートル以下の居室の出入口なら不要という結論はそろっています。比べると次のとおりです。
項目大阪市東大阪市堺市
項目の印設置場所に◆(行政指導基準)同じ(◆)項目ごとに無印・◆・★
平行な出入口矢印付きを前面通路等の上部同じ本文に項目なし(図に平行取付け・対面取付けの例)
避難階の出口直通階段の避難階の出口に設置(乗り換え構造などは不要)同じ避難経路以外の経路がある場合に、階段室から廊下等への出入口(★)
曲り角5メートル以下・ア〜ウに当たれば曲り角の矢印付きで足りる同じ屈折して至る場合は矢印付き(図に概ね3m以内)、足りるとする本文はない
廊下等の防火設備両側に設ける(主要な避難口から20メートル以内なら避難口の側は付けない)同じ国のニと同じ箇所、両側・20メートルの定めは見当たらない
連続した居室各居室の出入口ごと(見とおし・100平方メートル以下は除く)同じウの条件を借りて不要の範囲を定める(エ★)
連続した出入口10メートルにつき1個以上同じ見当たらない
大阪市で避難口誘導灯の位置を計画するときは、次の点を確かめます。
  1. 各出入口が国の規則のイからニのどれに当たるかを図面に書き込む
  2. 通路に平行な出入口には、前面通路の上に矢印付きを付ける
  3. 行き止まりの枝の廊下の奥にある避難口は、5メートル以下・見とおし・途中に出入口なしを満たすかを確かめる
  4. 廊下の防火設備は、2方向に避難できるか、主要な避難口から20メートル以内かを確かめる
  5. 奥の部屋の出入口と並んだ出入口の数え方を図面で整理し、所轄の消防署と事前に協議したか
避難口誘導灯がいらない出入口の特例は大阪市の避難口誘導灯の特例の記事、つり下げの耐震措置は大阪市の誘導灯の耐震措置の記事でも比べています。

東大阪市は大阪市と同じで、堺市は曲り角の決まり方が違うのですね。

はい、曲り角で足りるとする本文は大阪市と東大阪市だけです。
建物のある市の基準で確かめましょう。

よくある質問

Q大阪市で行き止まりの廊下の奥に階段があるとき、誘導灯は曲り角だけでよいですか?
A避難口から歩行距離5メートル以下の曲り角で、見とおせる・途中に居室等の出入口がない・行き止まりの3つに当たれば、矢印付きを曲り角に付ければ足りるとされています。
Q防火戸の両側に避難口誘導灯がいるのはどんなときですか?
A廊下等の防火設備から2方向に避難できる場合です。主要な避難口から20メートル以内の防火設備では、その避難口の側には付けないとされています。
Q奥の部屋を通り抜ける間取りでは、部屋の出入口ごとに誘導灯がいりますか?
A大阪市は各居室の出入口ごとに設けるとしています。ただし見とおせて100平方メートル(関係者等は400平方メートル)以下の居室の出入口は除きます。
Q東大阪市や堺市でも同じですか?
A東大阪市は同じ文です。堺市は屈折した廊下に矢印付きを求め、連続した居室は別の項の条件を借りて不要の範囲を定めています。

まとめ

✔国の基準は、避難口誘導灯を4種類の避難口の上部又は直近に設けるとしています
✔大阪市は設置場所として6つの項目を行政指導基準(◆)で足しています
✔避難口から5メートル以下の曲り角で、見とおせて途中に出入口がなく行き止まりなら、曲り角の矢印付きで足ります
✔2方向に避難できる防火設備には両側に付け、主要な避難口から20メートル以内なら避難口の側は付けません
✔連続した居室の出入口には付けますが、見とおせて100平方メートル以下の居室は除きます
✔東大阪市は同じ文で、堺市はウの条件を借りる書き方で、曲り角で足りるとする本文はありません
✔運用基準は改正されることがあるので、最新の内容は管轄の消防署・消防局で確認しましょう

まず図面の出入口にイからニの区分を書き込みます。
枝の廊下は5メートルと扉の有無を測ります!

大阪市では、曲り角と防火戸と連続した居室の置き方が要点です。
㈱防災屋でもご相談を承っております。

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監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

  • 大阪市消防局「消防用設備等の設置に係る運用基準」凡例、第3章 第2節 誘導灯及び誘導標識 第1 用語の意義、第2 避難口誘導灯(柱書・1 設置場所(1)〜(6)) https://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000350878.html
  • 東大阪市消防局「誘導灯及び誘導標識の運用基準」凡例、第2 避難口誘導灯(柱書・1 設置場所⑴〜⑹) https://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000041303.html
  • 堺市消防局「堺市消防同意・消防用設備等審査基準」第1章 総則 4 凡例、第3章 第1節 第18 誘導灯及び誘導標識 Ⅱ 細目 2(1)ウ・エ、3(2)ア(ア)・イ(ア) https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/bosai/shobo/shokai/reiki/kijyun/index.html
  • 消防法施行令 第26条第2項第1号/消防法施行規則 第28条の3第3項第1号・第2号(e-Gov法令検索)
  • 誘導灯及び誘導標識の基準(平成11年消防庁告示第2号)第三 第二号(総務省消防庁)

※本記事は公表されている法令および大阪市・東大阪市・堺市の公開資料に基づく一般的な解説です。運用基準や審査基準は改正されることがあるため、最新の内容は管轄の消防署・消防局で確認してください。各資料は2026年10月時点の公開版で確認しています。個々の建物で避難口誘導灯をどこに付けるかは、設計の段階で所轄の消防署にご確認ください。

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