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危険物保安技術協会や日本消防検定協会を名乗るとどうなるのか|協会でない者による名称の無断使用と消防法第46条の4を解説

協会でない者が名前を使うとどう罰せられるのかを示すアイキャッチ画像

消防法は、危険物の安全審査や消防用機械器具等の検定を行う特別な法人に、専用の名称を与えています。
危険物保安技術協会と日本消防検定協会です。
この名称を、協会ではない個人や会社が無断で名乗ることは許されません。
協会でない者が名乗るだけで、過料という罰則が科される仕組みになっています。

協会の名前を、協会じゃない人が勝手に使うこともあるんですか。

はい、それを無断で使うことを禁止する条文があります。
消防法第46条の4という条文を見ていきましょう。

名前を名乗るだけで罰則になるんですか。

はい、10万円以下の過料という罰則が設けられています。
どんな仕組みか、条文で確認していきます。

この記事の結論
  • 危険物保安技術協会・日本消防検定協会は、消防法に基づいて設立された特別な法人です(消防法第16条の10・第21条の17)
  • 協会でない者がこの名称を用いると、10万円以下の過料に処せられます(消防法第46条の4)
  • 危険物保安技術協会は、自ら名乗る義務と他者に使わせない禁止の両方が条文に定められています(消防法第16条の13)
  • 日本消防検定協会は、他者の使用を禁止する規定だけが定められています(消防法第21条の22)
  • 消防法第45条の両罰規定には第46条の4は含まれず、法人が罰せられることはありません

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名称の無断使用から協会の義務禁止両罰対象外本人確認までの流れを示した図解

名称を無断で使うと消防法上どう扱われるのか

協会の建物と空白の看板を並べて法律で定められた専用名称を示したイメージ
この二つの協会は、普段あまり意識されない名称の規律を背負っています。
どのような罰則が設けられているのか、条文から確認します。
第十六条の十三第二項又は第二十一条の二十二の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。(消防法第46条の4)
名乗っただけで、過料の対象になります。
危険物保安技術協会と日本消防検定協会は、消防法が条文の中でその名称を使って設立した特別な法人です。
この名称を、協会ではない個人や会社が無断で名乗ると、10万円以下の過料という行政上の制裁を受けます。
対象は協会の内部にいる役員や職員だけではなく、外部の誰であっても当てはまります。
次に、それぞれの協会の名称がどのように条文で規律されているかを確認します。

名称を名乗るだけで、もう過料の対象になるんですね。

はい、実際に協会として活動するかどうかに関わらず、名乗った時点で対象になります。
どの条文が根拠か、次で確認します。

危険物保安技術協会にはどのような名称の規律があるのか

名乗る義務を示すチェック付きの看板と無断使用を禁じる禁止マーク付きの看板を並べたイメージ
危険物保安技術協会については、協会自身への義務と他者への禁止の両方が条文に定められています。
まず協会自身の義務から見ていきます。
協会は、その名称中に危険物保安技術協会という文字を用いなければならない。(消防法第16条の13第1項)
協会でない者は、その名称中に危険物保安技術協会という文字を用いてはならない。(消防法第16条の13第2項)
危険物保安技術協会には、名乗る義務と禁止の両方があります。
第16条の13第1項は、協会自身に対して「危険物保安技術協会」という文字を名称に使うことを義務付けています。
同条第2項は、協会でない者がこの文字を名称に使うことを禁止しています。
過料の対象になるのは第2項に違反した場合で、第46条の4が引用しているのもこの第2項です。
次に、日本消防検定協会側の規定を見てみます。

協会自身にも名乗る義務があるのは意外です。

はい、義務と禁止がセットになっている条文です。
日本消防検定協会側はどうか見てみましょう。

日本消防検定協会の名称はどう保護されているのか

検定協会の印章と禁止マーク付きの看板を並べて名称の無断使用禁止を示したイメージ
日本消防検定協会には、危険物保安技術協会とは少し違う規律の仕方があります。
条文の立て方の違いから見ていきます。
型式承認を受けようとする者は、あらかじめ、日本消防検定協会(以下この節において「協会」という。)又は法人であつて総務大臣の登録を受けたものが行う検定対象機械器具等についての試験を受けなければならない。(消防法第21条の3第1項)
協会でない者は、日本消防検定協会という名称を用いてはならない。(消防法第21条の22)
日本消防検定協会には禁止の規定だけが定められています。
第21条の3は、検定を行う法人を最初から「日本消防検定協会」という名称で法律に書き込んでいます。
このため、危険物保安技術協会のような「協会は名乗らなければならない」という義務規定は置かれていません。
一方で、第21条の22は、協会でない者がこの名称を用いることを禁止しています。
違反すれば、同じく第46条の4により10万円以下の過料に処せられます。

日本消防検定協会には名乗る義務の規定が無いんですね。

はい、法律が設立のときからその名称で呼んでいるからです。
禁止の規定だけで足りる仕組みになっています。

名称を無断使用しても両罰規定で会社も罰せられるのか

禁止マーク付きの小槌と法律書コインと鉄格子を並べて両罰規定が及ばないことを示したイメージ
消防法には、行為者だけでなく会社まで罰する両罰規定があります。
第46条の4がこの対象に入っているかを確認します。
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を科する。(消防法第45条)
第十六条の十三第二項又は第二十一条の二十二の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。(消防法第46条の4)
名称を無断使用した会社自体は、両罰規定の対象になりません。
第45条の両罰規定が列挙する対象は、第39条の2の2・第39条の3の2・第41条から第43条の4まで、そして第44条の一部の号に限られます。
第46条の4はこの列挙に含まれていません。
過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰であり、そもそも両罰規定が及ぶ対象にならないためです。
さらに、第46条の2・第46条の3が「協会の役員又は職員」に対象を限定するのに対し、第46条の4は条文上「者」とだけ定めており、協会の内部者に限らず誰であっても対象になります。

つまり、名乗った会社自体は罰せられないということですね。

はい、対象は違反した個人だけです。
役員や職員に限らず、誰でも対象になる点が第46条の2とは違います。

名称を名乗る相手に出会ったら何を確認すればよいか

虫眼鏡付きの書類と電話を並べて本人確認の手順を示したイメージ
実際に名乗る相手に出会った場合、確認すべき手順があります。
落ち着いて次の順で確認します。
  • 身分証明書の提示を求める
  • 協会の公式窓口に在籍を確認する
  • 不審なときは最寄りの消防署や総務省消防庁に相談する
名乗る相手の身分を確認することが第一歩です。
点検や検定を理由に訪問や電話をしてきた相手が危険物保安技術協会や日本消防検定協会を名乗った場合、まず身分証明書の提示を求めます。
不審な点があれば、その場で契約や支払いをせず、協会の公式窓口に在籍を確認します。
確認が取れない場合は、最寄りの消防署や総務省消防庁に相談することもできます。
名称を無断で使う行為そのものが過料の対象であることを知っておくだけでも、不用意な対応を避けられます。

実際に名乗る相手が来たら、何を確認すればいいですか。

まずは身分証明書の提示を求めてください。
不審なときは協会の窓口か最寄りの消防署に確認しましょう。

よくある質問

Q危険物保安技術協会や日本消防検定協会とはどんな組織ですか?
A消防法に基づいて設立された法人です。危険物保安技術協会は危険物施設の審査や安全試験を、日本消防検定協会は消防用機械器具等の検定を行います(消防法第16条の10・第21条の17)。
Q協会でない会社が名称を名乗るとどうなりますか?
A10万円以下の過料に処せられます(消防法第46条の4)。この規定は協会の役員や職員に限らず、外部の誰にでも適用されます。
Q危険物保安技術協会と日本消防検定協会で名称のルールに違いはありますか?
Aはい。危険物保安技術協会は自ら名乗る義務と他者への禁止の両方が定められていますが(消防法第16条の13)、日本消防検定協会は他者への禁止だけが定められています(消防法第21条の22)。
Q名称を無断使用した会社自体も罰せられますか?
Aいいえ、消防法第45条の両罰規定に第46条の4は含まれておらず、違反した個人だけが過料に処せられます。

まとめ

✔危険物保安技術協会・日本消防検定協会は消防法で設立された特別な法人です
✔協会でない者がこれらの名称を用いると、10万円以下の過料に処せられます(消防法第46条の4)
✔危険物保安技術協会は自ら名乗る義務と他者への禁止の両方が定められています(消防法第16条の13)
✔日本消防検定協会は他者への禁止だけが定められています(消防法第21条の22)
✔この過料は協会の役員や職員に限らず、外部の誰にでも適用される点が第46条の2・第46条の3とは異なります
✔消防法第45条の両罰規定には第46条の4は含まれず、法人自体が罰せられることはありません
✔過料は刑罰ではない行政上の秩序罰で、前科にはなりません

協会でない者が名乗っても、名乗った個人だけが罰せられることが分かりました。
これで安心です。

消防法第46条の4は名称の無断使用を禁じる規定です。
㈱防災屋でもご相談を承っております。

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お問い合わせ

監修・編集者
青木 俊輔
青木 俊輔

㈱防災屋 代表取締役/消防設備士

平成元年生まれ、三重県鈴鹿市出身。祖父が創業した消防設備業者で10年間勤務した後、独立・起業。現在は青木マーケ㈱、㈱防災屋、(一社)予防団の運営に携わる。Amazonベストセラー1位『改訂版 消防設備士0類』著者。月刊誌「電気と工事(オーム社)」でコラム連載中!

本記事の消防法令、消防用設備等の技術情報および記述内容を監修・編集しています。

詳しい経歴・保有資格を見る
学歴
  • 鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科 卒
  • 静岡大学工学部物質工学科 材料科学コース 卒
  • 静岡大学大学院工学研究科物質工学専攻 修了
保有資格
  • 消防設備士:甲種特類、甲種1~5類、乙種6・7類
  • 危険物取扱者:甲種、乙種1~6類、丙種
  • 防火対象物点検資格者/防災管理点検資格者/甲種防火管理者
  • 第二種電気工事士/工事担任者(総合通信)/第三種電気主任技術者
  • 自家用発電設備専門技術者/特種電気工事資格者/職長・安全衛生責任者
  • eco検定/民泊適正管理主任者/フォークリフト運転技能講習 修了

趣味:ギター、バスケットボール(全国高専大会優勝・キャプテン)

主な活動

参考・出典

  • 消防法第16条の10・第16条の13・第21条の3・第21条の17・第21条の22
  • 消防法第45条・第46条の4
  • e-Gov法令検索(デジタル庁)

※本記事は公表されている法令に基づく一般的な解説です。条例や運用は市町村ごとに異なる場合があります。個別の判断は所轄消防署にご確認ください。

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